ドイツ「バンベルク」世界遺産の旧市街で教会巡りを!名物ラオホビアーもお試しあれ!

ドイツ「バンベルク」世界遺産の旧市街で教会巡りを!名物ラオホビアーもお試しあれ!

更新日:2017/04/25 14:28

car minのプロフィール写真 car min ドイツ在住旅行ブロガー
「バンベルク」はドイツ南部バイエルン州、フランケン地方に位置しています。第二次世界大戦による大きな被害を免れた美しい中世的な旧市街は1993年に世界文化遺産に登録されました。

7つの丘の上に広がる「バンベルク」は、千年の歴史を持つ「司教と皇帝の都市」として発展して町であり「フランケン地方のローマ」と呼ばれることもある古都です。その旧市街には美しい教会が多く建ち、見どころの一つとなっています。

川に浮かぶ町のシンボル「旧市庁舎」

川に浮かぶ町のシンボル「旧市庁舎」

写真:car min

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レグニッツ川北端に旧市街につながる橋、オーベレブリュッケ(上の橋)とウンテレブリュッケ(下の橋)があり、その間にある人工の中州の上に、1744年から1756年に再建された「旧市庁舎 (Altes Rathaus)」 が建っています。かつてバンベルクの聖職者たちは丘の上に住み、一般市民は川を挟んだ下町に住んでいました。司教が市庁舎を自分の領地にに作ることを拒んだため川の中間に建てられ、聖職者側にも市民側にも属さない中立の立場をとっていたといわれています。

川に浮かぶ町のシンボル「旧市庁舎」

写真:car min

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「旧市庁舎」正面の壁には1744年から1756年の改築の時に描かれた鮮やかなバロック様式のフレスコ画を見ることができます。描かれている人物は写実的な雰囲気もありますが、よく見ると上部の天使は身体が彫像でそこだけ立体になっています!そして下の方の天使は足が壁から飛び出している面白い造りになっているのでお見逃しなく!

川に浮かぶ町のシンボル「旧市庁舎」

写真:car min

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オーベレブリュッケ(上の橋)の向かいにあるガイヤースヴェルトシュテク(Geyerswoerthsteg)という小さな橋から「旧市庁舎」を眺めると、ロココ調の小さな部屋がまるで宙に浮くように建っています。細かい模様をあしらった黄色の木組みと白い壁の調和がとても可愛く、ここからの眺めはパンフレット等によく使われている町のシンボル的場所になっています。

ゴシックとバロックが共存する「オーベレプファレ教会」

ゴシックとバロックが共存する「オーベレプファレ教会」

写真:car min

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「バンベルク」で最も重要なゴシック様式建築といわれている「オーベレプファレ教会( Obere Pfarrkirche)」は14世紀に建造されました。本来この教会もゴシック建築の特徴である透かし彫りになった先が細い高い尖塔を持つ予定でしたが、大聖堂と同じ高さになることを避け現在のような形になったといわれています。

ゴシックとバロックが共存する「オーベレプファレ教会」

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外見のゴシック様式と異なり内部は豪華なバロック様式になっています。右側回廊ではイタリアの有名画家であるティントレットにより貴重な絵画「マリア被昇天」も見ることができます。

また、クリスマスシーズンから3月初めまで約12m×3mのバンベルク一の大きさを誇るクリッペが展示されます。その展示されるフィギュアは300年の歴史を持ち、キリスト誕生の様子だけでなく町の人々の様子など細かい描写もされているので一見の価値があります。

「バンベルク」の教会の中心「聖ゲオルク大聖堂」

「バンベルク」の教会の中心「聖ゲオルク大聖堂」

写真:car min

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「聖ゲオルク大聖堂(Dom)」は町のシンボル的存在として丘の上から町を見下ろすように建っています。1012年に神聖ローマ皇帝ハインリヒ2世により建てられましたが焼失と再建を繰り返し、現在は1237年に建てられた物が存続されています。全体的にゴシック様式が主流ですが、半円アーチのロマネスク様式窓なども見ることができます。

「バンベルク」の教会の中心「聖ゲオルク大聖堂」

写真:car min

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堂内の上部に飾られている石像「バンベルクの騎士」は1225〜1237年に作られたロマネスク彫刻で、その背筋の伸びた美しい若者と上品な馬との組み合わせは大聖堂の威厳を表しているようです。

「バンベルク」の教会の中心「聖ゲオルク大聖堂」

写真:car min

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ドイツの彫刻家、リーメンシュナイダーによる彫刻が施された大理石で作られた棺には、この大聖堂を建てた皇帝ハインリヒ2世とその妻が眠っています。この彫刻はリーメンシュナイダーの代表作とされていて棺の横にも素晴らしい彫刻を見ることができます。

町を一望できる「聖ミヒャエル修道院」

町を一望できる「聖ミヒャエル修道院」

写真:car min

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「大聖堂」より歩いて15分程さらに上ったところに12世紀ロマネスク様式の「聖ミヒャエル修道院(Kloster Michelsberg)」があります。1015年に建てられた後、地震や火災により再建が繰り返されました。教会内部の天井は578の花とハーブが描かれたフレスコ画で有名です。

※現在は復元工事のため数年は内部を見ることができません。

町を一望できる「聖ミヒャエル修道院」

写真:car min

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教会も素晴らしいですが、見逃してならないのが教会背後のテラスから一望できる「バンベルク」の町です。大聖堂や新宮殿、川沿いの風景など「バンベルク」の美しい風景をここから見ることができます。

「バンベルク」名物ラオホビアーもお試しあれ

「バンベルク」名物ラオホビアーもお試しあれ

写真:car min

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「大聖堂」から街中へ戻って来るとレストランやカフェが並ぶ賑やかな場所に出てきます。ここでは「バンベルク」で食べてみたいフランケン地方の料理や名物ビール「ラオホビアー」が楽しめます。

「バンベルク」名物ラオホビアーもお試しあれ

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「煙」を意味するドイツ語の「ラオホ」が名前にある香り高い「ラオホビア(Rauchbier)」は、燻製した麦芽から下面発酵で造られ、「バンベルク」のビールとしてとても有名です。写真手前がコーラで後方が「ラオホビア」で、黄金色のビールと違いとても濃い色をしています。味の方は色目から苦い感じを受けますが、スモークの香りがするマイルドな味わいになっています。醸造所によってそれぞれ味にも特徴があるので、ビール好きの方は何軒かまわって味の違いを試してみるのもいいですね。

「バンベルク」名物ラオホビアーもお試しあれ

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ホテルに併設されたレストランを持つ「アルト−リングレイン(Alt-Ringlein)」では南ドイツの名物料理が味わえます。写真は豚のスネ肉をローストした「シュバイネハクセ」で、驚くことにナイフが突き刺さって提供されます。その他「レバークネーデルズッペ」(レバーのひき肉団入りスープ)、「フランケンブラートヴルスト」(フランケン地方の焼きソーセージ)などが有名です。

まだまだ多くの教会が

今回ご紹介した以外にも「バンベルク」には11世紀のロマネスク様式のバシリカ式教会堂である「ヤコブ教会」、天井に偽装丸天井が描かれている「聖マルティン教会」、そして美しいゴシック様式の回廊を持つ「カルメル修道院」などがあります。

その他レグニッツ川沿いの「小ヴェネツィア」と呼ばれる一画などもあり、旧市街そのものが世界遺産なので、見どころの多さに1日では足りないぐらいです。じっくり観光されたい方は宿泊して訪問されることをお勧めします。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/02/25 訪問

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