写真:下川 尚子
地図を見るでは、まず生田神社の由来や歴史からご紹介しましょう。生田神社のご祭神は、稚日女尊(わかひるめのみこと)。若くみずみずしい日の女神という意味で、天照大御神の和魂、もしくは妹神といわれています。物を生み育て、その成長を守る神様です。
生田神社の歴史は、「日本書紀」に記されている時代までさかのぼります。神功皇后が海外外征から帰還するときに、今の神戸港にて神占を行ったところ、現れたのが稚日女尊。そして「私は活田長狭国に居りたい(「いくた」の「ながさ」の国にいたい)」と申されたため、その地に祀られたのが起源だと伝えられます。
また、「神戸」という地名の由来も、生田神社の神戸(かんべ)から来ているといわれます。神戸(かんべ)とは、神社に古代から備え付けられている封戸(ふこ)を神の戸と呼んだことから来ており、生田神社には四十四戸もの封戸があったといわれています。
そんな由緒正しい生田神社ですが、現在は神戸一番の繁華街である三宮の中心に位置し、気軽に訪れられる「生田さん」として人々に親しまれています。
写真:下川 尚子
地図を見る生田神社でのお詣りは、鳥居をくぐって正面にある拝殿にてお詣りをするのが基本ですが、その他にも境内には14社の末社があります。商売繁盛や家内安全、縁結びなど、さまざまなご利益が得られますので、ご自身のお祈りしたいことに合わせて、いくつかお詣りをしてみてはいかがでしょうか。
たとえば、「大海神社」のご祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)。海上安全・交通安全・方位除け・道開きの神といわれ、神戸の海運業者の方の多くはこちらへ参拝するといいます。
商売繁盛なら蛭子神社、学問向上なら人丸神社にお詣りすると良いですね。また、松尾神社の杉の木に向かって恋愛成就を願うと叶うといわれています。
なお、新年の3が日など混雑しているときは、なかなか境内を自由に行き来するということが難しいので、先に行きたいところをチェックして、あらかじめ参拝ルートを決めておくことをおすすめします。
さらにお時間のある方は、史跡めぐりをしてみてはいかがでしょう。生田神社は源平合戦の戦場ともなったことから、ゆかりの史跡がいくつか残されています。そうした史跡を訪ねて歩いてみるのも面白いですよ。
写真:下川 尚子
地図を見る生田神社の初詣は、1月1日の午前0時前に開門が行われ、楼門上では神戸太鼓が打ち鳴らされるなど、新年の始まりをにぎやかに祝います。通常の参拝時間は7:00から日没までとなっていますが、3が日の期間は日の出頃(1日は0時)から22:00頃まで開門しています。
専用の駐車場もありますが、台数はそれほど多くありませんので、公共交通機関で訪れることをおすすめします。なお、1月の3が日および、露店が出ている期間は駐車場は休業(関係者のみの利用)となっていますので、周辺のコインパーキングを利用します。
写真は、迎春の大絵馬。1月下旬まで飾られています。生田神社の境内は、それほど広くはありません。特に3が日は非常に混み合いますので、混雑を避けたいなら、それ以降の日に訪れる、朝の早い時間に訪れるなど工夫することをおすすめします。
写真:下川 尚子
地図を見るお詣りを終えたら、ぜひチェックしておきたいのがお守りです。一時期は、生田神社の縁結びのお守りが全国的に人気になったこともありました。現在はそれも下火になりましたが、縁結びの神様としては昔から有名です。お守りのデザインも可愛いものが多いので、気になる方はぜひ手に入れてみてくださいね。
お守りは、楼門の脇にある受付で入手できます。ご祈祷などの申し込みもこちらになります。
写真:下川 尚子
地図を見る参拝の後は、ちょっと一休みしたいもの。そこで、おすすめのお店をひとつ紹介しておきます。それが写真の、パティスリー・トゥーストゥース。ここは、生田神社の参道脇にあるお店。境内から参道を7〜8分ほど下った鳥居の真横に位置しています。
トゥーストゥースは神戸生まれのパティスリーで、大きな被害をこうむった阪神大震災を経て、今は神戸に5店舗を展開しています。ここはその本店で、一階はケーキやスイーツの売り場、二階はカフェ営業となっています。お詣りで歩き回ったあとの、スイーツと温かいお茶は格別!
さらに、ここにはポートタワー型のミネラルウォーター、神戸のランドマークをパッケージに配した焼き菓子セットなど、気の利いたお土産がそろっていますので、そちらもおすすめです。
※詳しくは下記 人気はコレ!「すべらない」神戸のお土産5選 でもご紹介しています。
生田神社をここでご紹介した理由は、なんといってもそのアクセスの良さにあります。ショッピングや観光をする合間に、気軽に訪れることができ、静かで澄んだ空気のなかでほっと一息つくことができます。
神戸に行く機会が多かった筆者は、学業向上に安産祈願にと、折に触れて立ち寄り、時には地元の氏神様よりも近しく思えたものでした。年始に神戸へ旅行される方は、そんな神戸人に長く愛されてきた生田神社に、ぜひ足を運んでいただけたらと思います。
<基本情報>
住所:兵庫県神戸市中央区下山手通1丁目2-1
電話番号:078-321-3851
アクセス:JR三ノ宮駅、各線三宮駅より北へ徒歩10分
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(2024/4/18更新)
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