絶景独り占め!雲海の「竹田城」早朝登山のススメ

絶景独り占め!雲海の「竹田城」早朝登山のススメ

更新日:2017/04/24 10:51

「天空の城」「日本のマチュピチュ」など、幻想的な名前を冠される竹田城。今や有名になり訪れる人が多くなりましたが、休日でも幻想的な風景を少しの間だけ独り占めできる可能性のある方法が、早朝登山なのです。竹田城にはしっかり整備された登山道をおおよそ30分から40分。秘境のイメージに比べると、比較的登りやすい竹田城。運が良ければ、早朝に発生する竹田城の代名詞「雲海」の風景にも出会うことができます。

竹田城に朝一番に登るのに必要なちょっとしたコツ

竹田城に朝一番に登るのに必要なちょっとしたコツ
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竹田城早朝登山のアクセスはやはりマイカーが一番。JR竹田駅にほど近い「竹田まちなみ観光駐車場」の利用が便利です。ただし、朝7時からしか利用ができないので、注意が必要。早く到着できたのなら、雲海に浮かぶ竹田城の撮影ポイントとして有名な「立雲峡」に先に立ち寄るのもオススメです。

駐車場は広く、朝10時くらいまでなら土日でも空きはあります。トイレと自販機はありますが、付近には早朝に開いている売店はないので、必要に応じてコンビニで食料等は事前調達しておきましょう。なお、竹田まちなか観光駐車場から竹田城行のシャトルバスも出ていますが、ぐるりと迂回するうえ、下車後も20分ほど舗装道路の道を登る必要があります。ここから登山道で登る方法が実は一番早いのです。

竹田城に朝一番に登るのに必要なちょっとしたコツ
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観光駐車場からまっすぐ進むと「旧木村酒造場EN」があります。この裏手にある踏切を渡り、広場を抜けると、寺社が建ち並び、美しい水が流れる水路が流れる竹田駅東側の「寺町通り」に出ます。通りを少しだけ北に歩くと、竹田城登城口にたどり着きます。

竹田城に朝一番に登るのに必要なちょっとしたコツ
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竹田城早朝登山は注意がひとつ必要。それは竹田城の閉城時間中は、登山道も閉鎖されてしまうこと。登山道のガードはかたく、周囲一体、有刺鉄線つきの頑丈な柵で取り囲まれており、まさに当時の鉄壁の守備力が再現されています。うっかり入れるレベルではありません。竹田城の開城時間は季節によって違いますが、開城15分前に係員が門を開いてくれます。春は8時に開城しますので、7時45分にはここにたどり着きましょう。

竹田城・駅裏登山道は安心で登りやすい道!

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駅側登山道は比較的緩やかな登り。ジグザグに登るのでやや距離はありますが、危険箇所もなく、安心して登れます。道の分岐もなく、100メートルごとに「あと何百メートル」と記された看板があるので、竹田城までの目安もしっかりとわかります。

通常、ゲートから竹田城入口まで20〜30分かかりますが、健脚な方なら15分で到着できます。ゲートオープンと同時に登り始める方は何人かいらっしゃるので、誰もいない竹田城を楽しみたい方はここが正念場です。

竹田城・駅裏登山道は安心で登りやすい道!
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天気が良い朝に冷え込みが激しいと、竹田城付近には雲海が発生します。開城時間には雲海は大分消えてしまいますが、それでもまだ城の北側には雲海が残ることも多くあります。雲海の上に突き出した竹田城からの雲海の風景は、まさに天空の城に乗っているかのようです。桜の季節には、この巨木が美しい桜の花を纏い、さらに美しい風景を楽しませてくれるでしょう。

誰もいない雲上の竹田城はまさに秘境!

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天守台の上部から北千畳を見下ろすと、雲海たなびく幻想的な風景。竹田城の真髄ともいえる景色です。まだ開城後10分の時点で誰も竹田城に登って来ていません。休日の日中なら、多くの人で賑わう場所も、雲海に包まれ、誰もいない今は静寂そのもの。まさに今、竹田城はかつての秘境に戻った瞬間。その瞬間を堪能できるのは朝一番に山上に駆け登った人だけに許される贅沢なのです。

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まるで雲が海のように、山の頂が島々となり、雲の海の上に浮かんでいるようです。竹田城の雲海の見られる期間は9月下旬から4月上旬。特に見頃は晩秋の時期で、よく冷え込んだ晴れた朝に発生する可能性が高くなり、発生時間帯は夜明けの早朝から太陽が昇り切る午前8〜9時前頃迄です。雲海が発生する日の早朝の気温はかなり冷え込みます。防寒具は十分に用意して登りましょう。

雲海がなくても、誰もいない竹田城は神秘的な風景!

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高い山の上に組まれた竹田城の石垣はとても見事。普段なら、竹田城の上には多くの人がおり、誰もいないこの風景の独り占めは朝一番の訪問者に与えられる特権です。人影のいない竹田城はとても幻想的で、雲海が無くても見ごたえ満点。高い山々を背に、誰もいない静かにたたずむ竹田城の風景の美しさは一際素晴らしいものです。

雲海がなくても、誰もいない竹田城は神秘的な風景!
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雲上に残された竹田城の堅牢な石垣は、まるで古代遺跡のようにも見え、「日本のマチュピチュ」や「天空の城」といった響きがぴったりの場所です。500年も前に、このような山の上にこれだけ立派な城を作っていたことには驚きです。普段なら人がいっぱい歩いている天守台付近も早朝には誰もおらず、失われつつある秘境のムードを垣間見る事ができます。

下城もゆっくり竹田城付近の歴史を散策しましょう

下城もゆっくり竹田城付近の歴史を散策しましょう
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竹田城の下山はもうひとつの「表米登山道」を使いましょう。シャトルバス乗り場に続く舗装道路脇から表米神社登山道が下っていきます。標識も登り同様しっかりしており、道迷いの心配もありません。表米登山道の危険個所はありませんが、階段が続く急な下り坂なので、自信の無い方は登りに使った駅裏登山道で再び下りましょう。

ちなみに、表米登山道にも駅裏登山道と同様に有刺鉄線フェンスで強固にガードされているので、この登山道での時間外登山もできません。

下城もゆっくり竹田城付近の歴史を散策しましょう
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フェンスを抜けるとすぐ、表米神社の境内に出ます。観光では訪れる人も少ないですが、とても味のある地元の神社です。特に、土俵の横にある道場のような建物は大きな梁が使われており、古き良き日本の山里を感じさせてくれます。

表米神社の鳥居をくぐると、駅の東側、美しい水路の流れる寺町通りに戻ってきます。古き良き日本の街並みを散策しながら北に向かうと、すぐに踏切前の広場に戻ってきます。踏切を渡ると、朝9時から「旧木村酒造場EN」の門が開いており、駐車場までの近道になっています。築100年の建物を和の趣たっぷりにリノベーションしたホテルや酒造場の発酵蔵で美味しいフレンチを頂けるレストランなどがあります。立派な蔵や古い洋館の外観だけでも見応えがあり、土産等の販売もあるので、是非立ち寄りましょう。ENの中には、情報館「天空の城 」があります。入場料無料で、竹田城についての様座な展示や、シアターを楽しむ事ができます。できれば登城前に立ち寄りたい所ですが、早朝登山だとそうはいきません。せめて立ち寄って、見てきた竹田城の余韻に浸りたいですね。

竹田城の後も、観光名所は目白押し!

早朝登山のもうひとつのメリットは、竹田城訪問後にもまだまだ時間がある事です。竹田城を下ればおおよそ午前10時。まだまだ丸一日、観光する時間があります。

付近には竹田城が現役の時より操業をしていた日本有数の銀山である「生野銀山」もあり、長い坑道を見学もできます。また、軍師官兵衛やノルウェーの森のロケ地として有名になった「砥峰高原」の広大な草原をハイキングするのも良いでしょう。そしてここまで足を運んだのならば、日本有数の温泉街「城崎温泉」にゆっくり宿泊して、湯めぐりを楽しんでみたいですね。

【注意】
この登城計画は3月1日〜5月31日のスプリングシーズン向けです。この期間以外は、開城時間が相違したり、休城日がありますので、注意ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/04/02 訪問

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