写真:泉 よしか
地図を見る「夏もち〜かづく八十八夜」
茶摘みと聞くと思わず口ずさんでしまうこの歌。歌詞に出てくる八十八夜とは立春を初日と数えて八十八日目ということですから、暦では5月はじめにあたります。昔からこの季節に摘んだお茶が最上級とされているのにはちゃんとわけがあります。
写真:泉 よしか
地図を見る茶摘みは例年4月下旬から始まり、だいたい秋まで。中でも八十八夜前後、即ちシーズン初めから5月までの新芽が1番茶と呼ばれる最上級の茶葉。まだ太陽にあまり当っていないことから最も葉が柔らかく、お茶に加工した時に甘く爽やかで美味しい味わいに。新芽は緑の色も薄いため、茶畑全体が金色に輝いて見えるといいます。
1番茶を摘んだ後に伸びてきた芽を摘むのが2番茶。それから3番茶・・・と続くのですが、後になればなるほど価格が下がる割に手間ばかり掛かり、茶農家の高齢化もあって現在の静岡では1番茶しか茶摘みを行わないところも増えています。
お茶摘み体験ができる施設は全国のお茶の産地にいくつかありますが、静岡市の「日本平お茶会館」もその一つ。こちらの最大の特徴は、なんといってもその立地。晴れた日には背景に日本一の山・富士山がドーンと!
「日本平お茶会館」で茶摘み体験が可能な期間は毎年4月下旬から10月まで。茶葉が一番美味しいのは1番茶の季節ですが、体験自体はゆっくり秋まで可能です。
日本で最もメジャーな茶樹は「やぶきた」。静岡出身のお茶の研究家・杉山彦三郎が品種改良した品種です。ここ日本平お茶会館で栽培されている茶樹も「やぶきた」が中心ですが、この他に「やえほ」「やまかい」など全部で8種類の品種がここで育てられています。
最近では茶摘みを希望する海外からのお客さんも増えてきました。特に多いのは台湾とタイからのお客さん。例え茶摘みのできない冬などに来館された場合でも、広がる茶畑と富士山の景色に感激してくれるのだそうです。
写真:泉 よしか
地図を見るそれでは実際のお茶摘みを体験してみましょう。初めてでも大丈夫。スタッフが丁寧にお茶の摘みかたを教えてくれます。
1番茶の摘みかたは、一般的に「一芯二葉」と呼ばれます。芯芽とその下の2枚の若葉の根元を親指と人差し指で挟み、ポキッと折るようにすると簡単に摘めます。2番茶以降なら成長した葉も含めて「一芯三葉」で。
写真:泉 よしか
地図を見る摘んだ茶葉は袋に入れて持ち帰ることができます。帰宅したらいったん冷水に放してピンとさせ、それから水気を切って天麩羅にすると美味しいですよ。カテキンやビタミンCが多く含まれる茶葉は、実はお湯で抽出するよりもそのまま食べた方が健康にも美容にも良いのです。
写真:泉 よしか
地図を見る「日本平お茶会館」では、茶摘み体験の他に「お茶詰め放題」も体験できます。1,300円で専用の紙缶にお茶が詰められます。だいたい180〜200g入るそうですが、途中でトントンと均しながら詰めると沢山入ります。上手に入れると200gより多く入るかも!
詰める作業中も、茶葉からふくよかなお茶の香りが立ち上ります。お土産にお茶を持ち帰るにもちょうど良いサイズ。
写真:泉 よしか
地図を見る他にもお土産用にぴったりのカラフルなミニ缶もあります。こちらの缶には50gのお茶が入ります。どの柄にしようか渡す相手の顔を思い浮かべながら選ぶのも楽しいですね。
静岡市の日本平お茶会館は、「お茶摘み体験ができる」「富士山の絶景が見られる」と二つ揃って家族旅行などにもばっちり。ここには観光体験用の茶畑だけでなく、茶栽培農家の茶畑もあり、静岡茶を安く購入できるお土産スポットとしてもお勧めです。
お茶摘み体験の期間は4月下旬〜10月末まで。料金は一人500円です。10名未満は予約不要ですが、10名以上のグループは要予約となっています。詳細は文末の関連MEMOにリンクした「日本平お茶会館」の公式サイトをご覧ください。
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(2024/4/19更新)
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