中央高速・釈迦堂PAで縄文の世界へ!「釈迦堂遺跡博物館」

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中央高速・釈迦堂PAで縄文の世界へ!「釈迦堂遺跡博物館」

中央高速・釈迦堂PAで縄文の世界へ!「釈迦堂遺跡博物館」

更新日:2017/04/22 18:33

松縄 正彦のプロフィール写真 松縄 正彦 ビジネスコンサルタント、眼・視覚・色ブロガー、歴史旅ブロガー

縄文といえば東北、と思っていませんか?実は山梨県にも縄文遺跡が多く、高速道を降りずに歩いて行ける面白い博物館があります。それは、中央高速・釈迦堂PAに隣接する「釈迦堂遺跡博物館」。ここには様々な表情の土偶、カエルが描かれた土器等や土笛、土鈴など珍しい出土品が多数展示されています。高速の運転に疲れた時、縄文の世界にタイムトリップして一休みして下さい。土偶や土器のすばらしさに疲れも吹き飛びます。

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高速道を降りずに縄文時代へタイムトリップ!

高速道を降りずに縄文時代へタイムトリップ!

写真:松縄 正彦

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縄文時代というと中心は東北地方というのが、一般的なイメージでしょう。しかし山梨県にも独自の縄文の世界があったのです。特にここ釈迦堂遺跡からは、縄文土器・土偶など5,599点もの出土品が発掘され、これらが重要文化財に指定されています。

これらは写真の「釈迦堂遺跡博物館」で展示されていますが、この博物館は普通と違い、中央高速道の「釈迦堂PA」に車を駐車し、専用階段で歩いて行ける(下りPAからは徒歩2分)という特別の場所にあります。運転に疲れた時に気分転換して時空間を越え、縄文の世界にタイムトリップして下さい。実は、山梨県は縄文王国として知る人ぞ知る場所なのです。

高速道を降りずに縄文時代へタイムトリップ!

写真:松縄 正彦

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釈迦堂遺跡群は、中央高速道の建設中に発見され、旧石器時代から平安時代までの遺跡が見つかりました。中でも特に縄文時代の出土品が豊富な事で有名です。
また、ここ釈迦堂PAの周りは「桃源郷」としても知られており、春は桃の花盛りです。博物館周辺でも桃の花が満開で(写真)、特に春先に旅行される場合にはお勧めの場所です。

さあ、早速博物館に行ってみましょう。なお博物館には、上りのPAからも徒歩で行けます。

土偶がいっぱい〜顔の表情に注目!

土偶がいっぱい〜顔の表情に注目!

写真:松縄 正彦

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釈迦堂遺跡からは1,116個体もの土偶が出土しています。これはなんと“全国から出土した土偶の1割”にあたる数なのだとか。すごいですね。またこれらのほとんどが縄文時代中期のものだといわれます。

2階の常設展示場でこれら土偶の顔を見る事ができますが、ここの土偶は特に“顔の表情”に大注目です。
まずは穏やかな表情の顔から見て下さい。髪の形から女性の像と分かりますが、“こんにちは!”とでも挨拶してくれているようです。

土偶がいっぱい〜顔の表情に注目!

写真:松縄 正彦

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次の土偶の顔は眼が吊り上がり、怒っているようです。何に対して怒っているのでしょうか?喜怒哀楽、我々と同じ様に縄文の人々にはいろんな感情があった事が良くわかります。

土偶は女性を象っていますが、これで無事な出産や豊穣を願ったといわれます。しかし、ほとんどの土偶は壊された状態で出土しています。また壊した部分部分は別々の場所に埋められました。これは、“各々の部分から全体が再生してくる事を願った”のではないかといわれています。命の再生、女性を象った意味がここにあるようです。

土偶がいっぱい〜顔の表情に注目!

写真:松縄 正彦

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土偶の顔だけをまとめた展示もあります。いろんな表情があり、よくこんなに顔の部分だけを集めたものだと思ってしまいますが、壊された状態で出土しているのであれば納得ですね。

いろんな表情の土偶の顔を拡大したパネルが飾られているコーナもあります。これもぜひご覧ください。縄文の人々が見近に感じられるはずです。

土器も面白い〜蛙や水煙も造形された!〜

土器も面白い〜蛙や水煙も造形された!〜

写真:松縄 正彦

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次に土器をご紹介しましょう。

縄文土器というと、撚った縄で土器表面に模様を付けたものをイメージするかもしれませんが、ここには、なんと“蛙”の文様がつけられた土器があるのです。土器の中央で4本の手足を伸ばしているのが蛙です(写真)。
何で蛙さんがいるのでしょうか?実は、蛙や蛇は冬に姿を消すものの“春になるとまた姿を現す”ため、また“脱皮”する事から“命の再生”と関係する動物として考えられていました。

この土器は、口縁部の周りに小さい穴がつけられ、この下に鍔のような凸の帯がある事から、“有孔鍔付土器”といわれます。展示ではこの土器の解説はありませんが、釈迦堂遺跡を含むこの一帯の文化圏では有孔鍔付土器は“酒造器”とされています(以前には“太鼓”説もありました)。

口縁部の小穴には鳥(ヤマドリ)の羽根が差されていたと推定され、お酒は当時、人と神様や精霊との仲立ちをするものとして祭事に使われました。この土器に蛙の模様があるのは、命の再生、つまり不死性を表す神聖な土器である事を示しているのかもしれません。

土器も面白い〜蛙や水煙も造形された!〜

写真:松縄 正彦

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またこんな迫力のある土器も展示されています。“水煙文土器(すいえんもんどき)”といいます。

新潟県の信濃川流域に有名な“火焔土器”(「たびねす」記事MEMO欄参照)がありますが、これとは少し趣が異なります。水煙がダイナミックに立ち上がって迫力を感じさせるにもかかわらず、丸い部分が多くあり、柔らかさや優雅さも感じさせます。縄文の人々は地域地域で独自の美を追求していたようです。

他にも面白い出土品が多数〜土笛、土鈴や匙〜

他にも面白い出土品が多数〜土笛、土鈴や匙〜

写真:松縄 正彦

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これは“土製の笛”です。土笛は全国的にもあまり出土していません。
横からみると穴があいています(写真)。またこの土笛はいろんな音を出すのではなく、高い音のみを出すため、一時は“犬笛”とも考えられたといわれています。但し、縄文の土笛の中には吹く角度を変える事で音の高さが変わるものも有る様です。

他にも面白い出土品が多数〜土笛、土鈴や匙〜

写真:松縄 正彦

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写真のように球形の物体も展示されています。この]線写真を撮ると、球体の中に数個の土の玉が入っているのが判明しました。これは内部の玉で音を出す“土鈴”と考えられています。手にもって振ると音が出る仕組みになっていますが、どんな音がしたのでしょう?

この土鈴や土笛は何に使っていたのでしょうか?個人的には子供の玩具という気もしますが、皆さんはどう思われますか?

この他、土製の“匙”、“動物の形”をした土製品や把手に顔が造形された土器(部分展示)なども展示されており、大変面白く見る事ができます。

最盛期の縄文の世界がここに!

高速での運転に疲れた時に、ちょっと一休みして縄文時代へトリップしましょう。ここは手軽に縄文時代の最盛期(中期)の出土品が見られる穴場。歴史好きの方、また縄文時代に馴染みのない方にもおすすめの場所です。

また、博物館の2階には展望台もあります。ここで静かに山々や周りの景色を眺めていると運転の疲れも吹きとびます。なおJAF会員は入館料が割引されます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/04/13 訪問

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