茨城最古の霊山・御岩神社〜森厳なる境内と展望の霊峰

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茨城最古の霊山・御岩神社〜森厳なる境内と展望の霊峰

茨城最古の霊山・御岩神社〜森厳なる境内と展望の霊峰

更新日:2017/04/15 09:41

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、低山登山家、ブロガー

茨城県北部の山域にある御岩山。古代から続く信仰の聖地で、文献には1200年余りもの昔から登場。中世には修験の山として、江戸期には水戸藩の祈願所として栄えました。広大な山域は、霊山の峰を奥宮とした御岩神社の境内です。森厳な雰囲気に満ちた、鬱蒼と茂る巨木に包まれた参道と社殿。神秘の岩峰と素晴らしい展望が待っている、霊山への登拝。茨城最古の霊山・御岩神社をご紹介します。

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太古の地に鎮座する霊山・御岩神社

太古の地に鎮座する霊山・御岩神社

写真:大木 幹郎

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茨城県の北東部に位置する日立市。東側は太平洋岸で、市街地が集中する地域。一方、西側は山間部で、その一山が御岩山です。

県内最古の霊山ともいわれる御岩山は、縄文時代の祭祀遺跡が発見された、古代からの聖地。奈良時代には既に霊山として、当時の地誌・常陸国風土記に記載。中世からは、修験の山として繁栄。後に水戸藩から祈願所として篤く信仰されました。

御岩山は御岩神社の御神体。西山麓に拓かれた参道や社殿は、鬱蒼と茂る巨木に包まれ、霊気漂う雰囲気です。ちなみに、御岩山を含む県北の多賀山地は、日本最古とされる約5億年前の地層の上。頂上にある岩峰は、その露頭部です。

日本最古の地層の上に鎮座する、古代より続く信仰の聖地。御岩神社は特別な霊山なのです。

(写真:入口付近・三本杉と仁王門)

太古の地に鎮座する霊山・御岩神社

写真:大木 幹郎

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御岩神社の霊場に相応しい観。鬱蒼と茂る山林の下で、山の清水が流れ、苔蒸した参道と木石、要所に建つ荘厳な社殿。そんな境内を神々しく飾っている杉の巨木が、御岩神社の魅力の1つです。

境内ので最大の杉は、仁王門の手前に立つ御神木の三本杉。森の巨人たち100選(林野庁)の1本にして、県の天然記念物。大きさは、幹周約8.4m、樹高約39m。推定樹齢500年以上。県内有数の大杉で、3本の幹が合体したような不思議な樹形。伝説では天狗が棲むとされ、人々から畏敬されてきた御神木は、威厳ある立姿です。

御岩神社の森厳なる境内

御岩神社の森厳なる境内

写真:大木 幹郎

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御岩神社の境内から主な社殿をご紹介します。まず最初は、入口の大鳥居を抜けた先に建つ、立派な朱塗りの楼門。この楼門は、寺院の様式である仁王像(阿形・吽形)が配された仁王門。しかし、神社の楼門では、守護神像(矢大神・左大神)が配された随神門が通例。これは、中世から山岳修験の信仰と共に、神仏習合の霊場であったためです。

境内に存在した寺院建築の多くは、明治の神仏分離令によって破却。この楼門は、平成に入って再建されました。楼門には、朝陽を描いた見事な天井画がありますので、潜るときにご注目あれ。

御岩神社の森厳なる境内

写真:大木 幹郎

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本殿の手前に建っているのが斎神社。お祀りする御祭神は、天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)の他にも四柱。内部には、大日如来像(鎌倉期)、阿弥陀如来像(室町期)の仏像も安置。2つの仏像は、大日堂、常念仏堂の本尊でした(堂宇は明治の神仏分離令により破却)。

仏像もお祀りされる斎神社。仁王門(楼門)と同様に、神仏習合の御岩神社の特徴が見られます。斎神社には、美しい龍の天井画もありますので、ご注目ください。

御岩神社の森厳なる境内

写真:大木 幹郎

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巨木が茂る森厳なる境内、その奥に建つ御岩神社の本殿。お祀りする御祭神は、国常立尊(くにとこたちのみこと)、大国主命(おおくにぬしのみこと)、その他に二十四柱。そして、全山の御祭神は、なんと百八十八柱。ここは神多き霊山です。

社殿には葵の御紋。御岩神社は、江戸期に徳川家から社領の寄進を受け、後に水戸藩(藩主は水戸徳川家)の祈願所として栄えました。

御岩山への登拝のご案内

御岩山への登拝のご案内

写真:大木 幹郎

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御岩山の山頂は標高約492m。賀毗禮(かびれ)の高峰と呼ばれる岩峰です。御岩神社から山道を登り、好展望の山頂まで約30分。

山道は御岩神社から表・裏参道の2つに分岐し、賀毗禮神宮の少し先で合流。やがて山道は、賀毗禮の高峰の直下に近づきますが、断崖のため北へ迂回。尾根上にある、向陽台・神峰山の方面との分岐点に出れば、山頂まであと僅か。

御岩山はハイキングコースとして親しまれていますが、後半は急坂が多く、表・裏参道の一部は沢沿いで滑り易いので、ご注意ください。

(写真の地図は上下が南北)

御岩山への登拝のご案内

写真:大木 幹郎

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賀毗禮神宮は、表参道の奥、賀毗禮の高峰から北西に続く谷間に鎮座。ここでは、御岩山に降臨されたという神、立速日男命(たちはやひをのみこと)をお祀りしています。賀毗禮神宮は御岩神社の奥宮。水戸藩の祈願所でもあり、代々の藩主が参拝した場所。山頂の峰と同様、山中でも特に強い神聖な空気が感じられる場所です。

御岩山への登拝のご案内

写真:大木 幹郎

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薩都(さと)神社は、裏参道の御岩神社に近い位置にあります。この社でも、賀毗禮神宮と同様、立速日男命(たちはやひをのみこと)をお祀りしています。御岩神社から南西に5kmほどの位置、常陸太田市にも薩都神社がありますが、こちらは里宮。大同元年(806年)頃、山中に参拝するのが困難なため麓に遷座。御岩山にあるものが本宮なのです。

御岩山の山頂・展望の賀毗禮の高峰

御岩山の山頂・展望の賀毗禮の高峰

写真:大木 幹郎

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御岩山の山頂、御岩神社の御神体である賀毗禮の高峰(標高492m)。聳え立つ奇岩の峰は、伝説では神が降臨したという磐座にして、日本最古とされる約5億年前の地層が隆起したもの。太古から御岩山が聖地とされたのは、必然だったのかもしれません。

山頂の西側に突き出た岩峰の上(写真)は展望地。足元に注意して近づき、そこから見える景色とは…?

御岩山の山頂・展望の賀毗禮の高峰

写真:大木 幹郎

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御岩山の山頂、賀毗禮の高峰からの眺望。東側は木々に覆われていますが、西側は開けていて、遥かと遠くに那須連山(栃木県)も望めます。眼下の山林の下には、登ってきた山道や御岩神社が隠れています。

なお、賀毗禮の高峰から、南へ尾根伝いへ続く山道を進めば、約35分ほどで高鈴山(標高約623m)に至ります。高鈴山の山頂からの展望も素晴らしく、筑波山がよく見えます。

御岩神社は太古の地に鎮座する最古の霊山

以上、御岩神社のご紹介でした。古代から信仰の聖地であり、中世は山岳修験の霊場、近世では水戸藩の祈願所として繁栄。境内は神域に相応しい、霊気漂う景観です。三本杉はじめとした鬱蒼と茂る巨木の下、流れる山の清水、苔蒸した木石、荘厳な社殿。社殿には、仁王門や仏像など、神仏習合の特徴も見られます。

御神体の御岩山、賀毗禮の高峰は素晴らしい展望地。聳え立つ奇岩の峰は、神が降臨したという磐座です。また、この岩峰は多賀山地の地層、日本最古とされる約5億年前の地層が隆起したもの。この地が聖地として高められたのは、まさに必然。太古の地に鎮座する最古の霊山、御岩神社には、今でも神秘を求める参拝者が絶えません。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/03/04 訪問

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