「石廊館」は、伊豆半島で最も南に位置する南伊豆町下賀茂にあります。下賀茂は、昔から湯治場として栄えてきた温泉地です。宿から、ほど近くの青野川沿いには、温泉櫓が複数建っており、櫓から湯けむりが立ち昇る様子が見られます。湯量がとても豊富で、120本以上もある源泉数を誇る温泉の町です。
宿では、その源泉の1つを引いているため、源泉かけ流しのまま入れるこだわりの温泉宿です。宿のロビに一度入ると、お香が焚かれていて、まずは優しい香りで旅人をもてなしてくれます。
宿の客室は、畳敷きの和室。1階の客室からは、趣溢れる庭園を眺めることができます。松やマキなどの植物や石灯籠、スズランなどのかわいらしい花も植えられていて、四季折々の風景を楽しませてくれます。温泉を池に注ぐちょっぴり変わった「源泉池」では、金魚が元気に泳いでいます。縁側の椅子に座って庭園を眺めながら、一息付かれてみては如何でしょうか?
下賀茂は、その昔、京都から追われた公家達が望郷を思って付けた地名。京都を思わせるような風情溢れる空間が広がっていて、時折、野鳥の鳴き声が聞こえてくる、のどかな所です。
こちらは、宿の大浴場です。内風呂は、桧造りの木のぬくもりある浴槽。浴室に入ると、桧の優しい香りがふんわり漂っており、温泉にプラスして癒し効果も抜群です。
温泉は、舐めると少し塩味を帯びた塩化物泉。下賀茂温泉は、トンビが降りて温泉で傷を癒していたと言う「トビの湯」の伝承があり、これが下賀茂温泉の始まりと言われています。そのため、温泉に含まれる塩分が殺菌をしてくれる作用があるため、火傷やキズなどに効果あり。塩分が肌を整えてくれる働きもあるので、きめ細かな肌にしてくれることでしょう。
大浴場は、立ち寄り湯としても開放していて、夕方になると地元の方達が訪れます。下賀茂温泉で立ち寄り湯をやっている所は他にもあるりますが、わざわざここの湯に入りに来るほど人気の高い温泉です。
【温泉データ】
泉質:ナトリウム・カルシウム・塩化物温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
源泉温度:43.7度 pH8.1
立ち寄り入浴:あり
ここは、先ほどの内風呂の外にある露天風呂です。露天風呂は、外気に触れるため、内風呂より温度をやや熱めに設定するのが一般的ですが、ここの温泉は、源泉かけ流し。その上、お水などで薄めていない加水・加温なしの生の温泉が楽しめ、自然の温泉を楽しんでもらうことをモットーとしています。
そのため、温泉の温度は、その日の気温や気候によって変化。場合によっては、湯もみしないと入れないくらい熱い湯になる事もあるのでご注意を。大浴場は、翌朝の9時30分までやっており、一晩中入浴が可能です。夜間も絶えず温泉が出ているのは、湯量が豊富で源泉かけ流しの証。
温泉に入った後の楽しみは、夕食の時間。手前から時計回りに、イクラ鮭春菊和えの前菜(写真中央)。金目鯛やイサキなどのお造り、ゴマ豆腐しゃぶしゃぶ、先付、活き鮑の踊り焼きなど。海の幸が手に入る南伊豆ならではの厳選した素材を使ったメニューが頂けます。
鮑は、生きたまま火にかけ、目の前で豪快に踊り焼きに。先程まで生きていたためか、身は柔らかくふっくら。肉厚で食べごたえがあり、何とも言えない美味しさです。お造りは、お隣の下田市で朝獲れの魚を使ったこだわりの料理。日によって食材は異なりますが、オゴ鯛など聞いたことがないような珍しい魚や、金目鯛の水揚げ日本一ならではの金目鯛の刺身などを頂けます。
オゴ鯛は、もっちりとしたような食感。金目鯛の刺身は、少しだけあぶっているため、香ばしくとろ〜りとした洗練した味が楽しめますよ。この他、石廊館の秘伝のタレで煮付けた「金目鯛の煮付け」など、美味しいメニューはまだまだ尽きません。
石廊館では、愛犬と一緒に宿泊がOK! ペットが気になる人のために、宿泊棟は別棟になっているなど配慮がされています。また、敷地内には、犬専用の「ワンちゃん温泉」もあるので、利用されてみても良いですね。
宿の隣には、夜のみ営業する夜食処も。飲み終わりの締めに欠かせないラーメンなどお手軽メニューもあるので、覗いてみても面白そうですね。宿では、将棋・囲碁・麻雀・トランプなどのゲームを無料で貸し出しするサービスも行っていますよ。売店では、宿オリジナルの入浴剤を販売しているので、お土産に買ってみても良いですね。
石廊館は、庭園を眺めて自然を体感できる湯宿。混じりっけなしの、かけ流しの温泉をたっぷり堪能できます。2月〜3月にかけて行われる「みなみの桜と菜の花まつり」の会場も近いので、併せて楽しまれてみても良いですね。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索