『はらぺこあおむし』に会いたい!「エリック・カール展」東京・世田谷美術館にて開催中

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『はらぺこあおむし』に会いたい!「エリック・カール展」東京・世田谷美術館にて開催中

『はらぺこあおむし』に会いたい!「エリック・カール展」東京・世田谷美術館にて開催中

更新日:2017/05/01 12:23

フルリーナ YOCのプロフィール写真 フルリーナ YOC トラベルライター、音楽講師

絵本『はらぺこあおむし』が生まれて約50年。そのファンタジー溢れる色彩と命への温かな眼差しは、子どもも大人も魅了し、今やアプリでも大人気。この名作を生んだ絵本作家エリック・カールの展覧会が東京・世田谷美術館にて開催中。米国のエリック・カール絵本美術館の全面協力のもと、原画や作品約160点が一挙展示される今回の大規模な展覧会は必見!東京に旅行の際などに、足を伸ばして出かけてみてはいかがでしょう。

輝く色彩に心が弾む「エリック・カール展」

写真:フルリーナ YOC

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今やアプリでも大人気の『はらぺこあおむし』。この魅力あふれる絵本を生み出したのは「色の魔術師」と讃えられる絵本作家エリック・カール。その大胆かつ繊細な色彩、絵本に仕掛けられた様々なアイディアは世界中の人々を魅了しています。

そのエリック・カールの展覧会が、2017年7月2日まで世田谷美術館にて開催中。今回の展覧会は米国のエリック・カール絵本美術館の全面協力のもと、エリック・カール氏も驚くほどの充実した大規模な展覧会となっています。この時期に東京を訪れる方に、是非オススメしたいイベントです。

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世田谷美術館は、田園都市線・用賀駅から美術館行きのバスに乗って終点。美術館は緑豊かな砧公園の一角に位置しており、バス終点から美術館への入口へは、緑爽やかな小道をたどって行きます。エントランスを入ると特設ショップが目の前に。『はらぺこあおむし』をはじめ、絵本の可愛いキャラクターたちのグッズがいっぱいです!

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世界中の人々を魅了する絵本を描き続けるエリック・カールは1929年、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。6歳の時に、両親の故郷ドイツに移住。しかしその後、ドイツはナチスによる暗黒の時代へと突入。暗い時代を生きた少年カールは、色彩に対して強い情熱を抱くようになります。

カールはシュトゥットガルト州立芸術アカデミーで学んだ後に渡米しグラフィック・デザイナーとして活躍、38歳の時に絵本の挿絵を依頼され、これを機に子ども達への絵本を書き始めます。1968年には『1, 2, 3 どうぶつえんへ』を発表し“ボローニャ国際児童図書展”でグラフィック大賞を受賞。2003年にはローラ・インガルス・ワイルダー賞を受賞。

カールは日本との縁も深い親日家。内覧会のインタビューでも日本のどこが好きかと問われ、「Everything、全て!人も、食べ物も。everything」と笑顔を輝かせ、今回の展覧会が大変充実したものであると、喜びを語っていました。

みんな大好き!『はらぺこあおむし』

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「エリック・カール展」の会場に入ると、エリック・カールの代表作『はらぺこあおむし』の動画がお出迎え。世界中の人々に愛されているこの絵本には、実は日本との深い関わりがあります。

この作品には、食べ物の絵に開けられた小さな穴など、楽しい仕掛けがなされていますが、そのような製本に費用が掛かり出版が実現できずにいました。そのような時、日本の出版社の協力を得て、印刷・製本・出版が実現。『はらぺこあおむし』はこうして生まれたのです。

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『はらぺこあおむし』は出版当初から今に至るまで大人気。みなさんも子どもの時に読み、あるいは大人になってから子どもたちに読み聞かせたことがあるのではないでしょうか。

ぽん!とたまごから生まれたちっぽけなあおむしが、おいしいものをいっぱい食べながら美しい蝶に変身する、楽しく愛らしい絵本。鮮やかな色彩と楽しい仕掛けに、ページをめくるたびに子どもも大人もワクワク!そしてそこには命への限りなく優しい眼差しがあります。

第1部「エリック・カールの世界」

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「エリック・カール展」は2部構成。第1部はエリック・カールの世界で〈動物たちと自然〉〈旅〉〈昔話とファンタジ−〉〈家族〉の4つのテーマから成ります。彼が見つめる命は生き生きと輝き・喜びに溢れています。

〈動物たちと自然〉では、カールが幼いころ父と散策した野山の中で見た虫や動物たち、自然の中での発見や驚きなどをテーマにした作品を展示。また“絶滅危惧種”や“野生動物”を描いた絵本には、地球環境への思いや、子供たちに手渡してゆく美しい地球を守りたいという願いが込められています。

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エリック・カールの絵本に描かれる物語の多くは〈旅〉を主軸に描かれています。登場人物や動物たちは、旅の中でいろいろな出来事に出会い、驚きや喜びを体験。絵本を読む子どもたちも、主人公たちと一緒に絵本を旅し、その中で多くの喜びや、さまざまな発見をしていきます。

カールは、作品の中で「数字・曜日・12ヶ月」をよく用いました。絵本をめくりながらリズミカルに展開する数字や曜日。子どもたちは絵本の中で旅に出て、楽しく遊んでいるうちに“数字”や“曜日”を覚え、その面白さ・不思議さ・広がりある世界を体験。カールの絵本の中にはそんな魔法のような力が存在しています。

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〈昔話とファンタジー〉では、古典として親しまれている物語の挿絵やファンタジー溢れる作品を紹介。またカールは〈家族〉の心温まる物語もたくさん描いています。この写真はその一つ『パパ お月さまとって!』の原画。

窓から手が届きそうに近くに見えるお月さまと遊びたいと思ったモニカが、パパに「お月さまとって」と頼むところから始まるファンタジー溢れる仕掛け絵本。深いブルーの色紙の上に描く、切り絵のコラージュの美しさは、ファンならずとも是非見てほしい作品です。

エリック・カールの作品は手作り色紙を切り抜いて!

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エリック・カールの美しい色彩は、彼の独特なコラージュ手法によって生まれます。まず、半透明の薄紙にアクリル絵の具・水彩絵の具・ポスターカラーなどを使い色を染め、そこに様々な色を使い模様を重ねます。こうして作られる色紙は、絵の具の濃淡・筆に入れる力具合・筆跡などにより、さまざまな表情が生まれます。

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次に、色を重ねて作った色紙の上に、原画を描いたトレーシングペーパーを載せ、一緒に切り抜きます。できたパーツは一つずつ丁寧に貼り合わされ、色彩の美しいエリック・カールの絵本原画が誕生します。

第2部・エリック・カールの物語

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展覧会の第2部のコーナーでは、エリック・カールの初期作品・素描などの展示と共に、彼が影響を受けたフランツ・マルク、パウル・クレー、アンリ・マティスなどの絵、カールの才能を見い出し親交のあったレオ・レオニの絵なども展示。

こちらの写真は、エリック・カールが今回の作品展に送り込んできた最新作・三人の天使≪パウル・クレー賛≫。カールのクレーへの深い敬愛が現れている愛らしい作品です。

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エリック・カールは、立体作品もまた魅力的な作品を生み出しています。絵本から飛び出してきたような愛らしい黒猫には、カラフルな歯が!遊び心満載のユーモアあふれる楽しい作品。

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エリック・カールは、日本と深い絆で繋がれています。カールはボビー夫人と1985年に初来日以来、何度も日本を訪れています。1992年の来日中には、日本の絵本美術館をいくつか見学。そのことがきっかけとなり、2002年アメリカ・マサチューセッツ州にエリック・カール絵本美術館を開館。

カールと日本の絆は、さらに、日本の絵本作家いわむらかずおとの共作による『どこへいくの? To See My Friend 』を生み出しました。この作品は英語の部分は左から右へ、日本語の部分は右から左に読み進み、本の真ん中で、エリック・カールが描いた西洋の動物たちと男の子、いわむらかずおが描いた日本の動物たちと女の子が出会い歌い踊る、楽しくて心温まる絵本です。

追記

いかがでしたか?「色の魔術師」エリック・カールの美しい原画を間近で見られる「エリック・カール展 The Art of Eric Carle」。ファンはもちろん、ファンならずとも必見の展覧会です。みなさんもカールの色彩豊かなファンタジー溢れる世界をぜひ体験してみてください。きっと彼の生み出した作品と、キャラクターたちが、喜びと元気を与えてくれるはずです。


「エリック・カール展 The Art of Eric Carle」は東京展の後、京都・岩手・福島を巡回。京都は2017年7月29日から8月27日まで美術館「えき」KYOTOにて、岩手は2017年10月28日から12月10日まで岩手県立美術館にて、福島は2018年4月14日から5月27日までいわき市立美術館で行われる予定です。

「エリック・カール展 The Art of Eric Carle」ではファン必見グッズも多数揃っているので、お楽しみに。それでは皆さん、アートな旅を!

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/04/21 訪問

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