中生代へタイムスリップ!福井県立恐竜博物館を完全制覇

中生代へタイムスリップ!福井県立恐竜博物館を完全制覇

更新日:2017/04/10 19:52

菊池 模糊のプロフィール写真 菊池 模糊 旅ライター、旅ブロガー、写真家
恐竜は地球生命の歴史の中で最も印象的な生き物です。子供時代に恐竜の姿に胸をときめかした人も多いでしょう。福井県立恐竜博物館はそうした恐竜を中心に多くの化石標本やジオラマが展示されており、太古の世界へタイムスリップできます。ここでしか味わえない本物の自然の驚異を満喫し、さらに学ぶ喜びを味わってください。

福井県立恐竜博物館に入場する

福井県立恐竜博物館に入場する

写真:菊池 模糊

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福井県勝山市の山麓に、恐竜などの化石資料を展示した日本最大のミュージアムがあります。それが福井県立恐竜博物館。卵型の巨大なドームが印象的で、展示室は約4500平米、恐竜全身骨格が44体もある魅力あふれる博物館です。また、博物館の周辺は「かつやま恐竜の森公園」となっており、一日中楽しむことができます。

福井県立恐竜博物館に入場する

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恐竜博物館に入場すると、建物の3階部分のエントランスホールになっており、そこから長さ33mのエスカレーターで一気に地下1階まで下り、見学がはじまります。三脚とフラッシュ使用は禁止ですが、それ以外の写真撮影は自由ですので、見学しながら心ゆくまで写真を撮ってください。

福井県立恐竜博物館に入場する

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地下1階にはダイノストリートと名付けられたトンネル状の廊下があり、両側に大きな実物化石が埋め込まれています。これらは見事な化石標本で、自然の造形美を感じさせるもの。まずは美術品のような化石の世界を味わってください。

ボーンベッドから「恐竜の世界」ジオラマへ

ボーンベッドから「恐竜の世界」ジオラマへ

写真:菊池 模糊

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地下1階ダイノストリートの突き当りには通称ボーンベッドと呼ばれる竜脚類カマラサウルスの産状化石があります。これは発掘された時そのままの全身骨格の状態が見られる貴重なもの。全長15mのカマラサウルスがエビ反りの姿勢のまま化石となり、アメリカ・ワイオミング州で発見され、ここに展示されているのです。

ボーンベッドから「恐竜の世界」ジオラマへ

写真:菊池 模糊

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ボーンベッドから上がった1階では、まずティラノサウルス・レックスの等身大の動く模型が出迎えてくれます。地球史上最強の陸上生物とされるティラノサウルスの姿は迫力満点で、度肝を抜かれます。ここから奥の1階の無柱のドーム空間に、恐竜の全身骨格展示や等身大の恐竜が並ぶジオラマの見事な「恐竜の世界」が広がっています。

ボーンベッドから「恐竜の世界」ジオラマへ

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1階ドーム空間の奥にあるジオラマは「中国四川省の恐竜たち」というテーマで設えられており、とても雰囲気があります。はるか遠くの夕景の中に見える恐竜たちの姿はジオラマらしい素敵なもので、写真スポットになっています。

ジオラマから恐竜の骨格展示へ

ジオラマから恐竜の骨格展示へ

写真:菊池 模糊

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ジオラマの端にある巨大な竜脚類の立ちあがった等身大模型は圧巻で、はるか高みの木の葉を食べている瞬間が再現されおり必見。こういう想像を絶する生き物が実際に生きていたことに驚かされます。またジオラマ近くの中央にはダイノシアターがあり、常時恐竜の登場する映像が映し出されています。

ジオラマから恐竜の骨格展示へ

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1階ドームは恐竜全身骨格が所狭しと並べられており、一種異様なムードがあります。44体の全身骨格は恐竜の真実の姿を蘇らせ、魅力いっぱい。特にティラノサウルスに代表される大型の獣脚類は強烈な迫力があり、一番人気です。

ジオラマから恐竜の骨格展示へ

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1階で注目すべきは、福井県勝山市で発見された恐竜たちです。写真のフクイラプトルは、日本ではじめて学名がつけられた獣脚類の肉食恐竜で、その全身骨格が復元され展示されています。フクイティタンやフクイサウルスの骨もありますので、福井県の恐竜コーナーは忘れずに見学しましょう。

恐竜の世界ゾーンから生命の歴史ゾーンへ

恐竜の世界ゾーンから生命の歴史ゾーンへ

写真:菊池 模糊

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鳥盤目の珍しい恐竜たちも、数多く展示されています。トリケラトプスやヨロイ竜の仲間の奇妙な姿は不思議そのもの。おそらく恐ろしい獣脚類から防御するため進化した形態だと思われ、自然の造化の妙を感じざるを得ません。

恐竜の世界ゾーンから生命の歴史ゾーンへ

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1階から2階へは長いスロープがあり、恐竜の世界ゾーンを見下ろすことができます。柱のないドーム空間に展開する恐竜たちの姿を一望しながら、2階の生命の歴史ゾーンへ上がりましょう。

恐竜の世界ゾーンから生命の歴史ゾーンへ

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2階では、生命の誕生から自然の中の人類に至る地球の生き物の歴史が展示されています。中でも中生代の恐竜以外の生物展示が見事。「海と空の爬虫類」コーナーが充実しており、写真のプテラノドンなどの空を飛ぶ爬虫類や、海に棲息した巨大爬虫類である首長竜や魚竜の展示が素晴らしいものです。

3階に上がると、ミュージアムショップ、ダイノライブラリー、映画館、レストランがありますので、存分に博物館を楽しんでください。

化石発掘体験で発見の醍醐味を!

化石発掘体験で発見の醍醐味を!

写真:菊池 模糊

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春から秋にかけて、化石発掘体験という有料イベントが恐竜博物館のすぐ近くで実施されており、大きな話題になっています。非常に重要な化石を発掘した場合以外は、発見した化石を持ち帰ることが可能ですので、ぜひ参加してみましょう。

写真のように雨天でも可能な屋根付きの場所が設えられており、現場では専門家の方が指導してくれます。ここに置かれている岩石は、すべて約1億年前の恐竜のいた中生代地層の発掘現場から運ばれてきたもの。化石を発掘するという貴重な体験は、良い思い出となるでしょう。

化石発掘体験で発見の醍醐味を!

写真:菊池 模糊

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写真は実際の化石発掘体験の情景です。配布されるゴーグルを装着し、ハンマー、タガネを使って、石を割っていくという作業になります。軍手だけは参加者が自分で用意する必要があります。もし化石らしいものを見つけたら、待機している専門家に聞いて確かめましょう。

なお、化石発掘体験をするためには、あらかじめ予約が必要ですので、下記の関連MEMO「かつやま恐竜の森化石発掘体験公式サイト」より開催日程と時間を確かめて予約し、当日は公園管理事務所の受付に行ってゴーグルなどの道具の貸与を受けてください。

化石発掘体験で発見の醍醐味を!

写真:菊池 模糊

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写真をご覧ください。これは実際に見つかったもの。下部の濃い楔形の模様のように見えるのが、1億年前の植物化石です。このように植物化石が見つかることが多く、巻貝などの動物化石も見つかります。ごくまれに恐竜などの大型動物の骨の一部が見つかることがあり、夢が広がります。

最後に

福井県立恐竜博物館は、ネーチャー系のミュージアムとしては日本で屈指のもので、大人も子供も楽しめる内容の充実した施設です。奥が深い博物館ですので、できるだけ多くの時間をとって、余裕をもって見学してください。

チケットも良心的な価格で、その日であれば再入場も可能。周辺は広大な公園で、チャマゴン広場、ディノパーク、ティラノサウルス広場などもあります。1500台も収容できる無料駐車場もあります。鉄道利用の場合は、えちぜん鉄道勝山駅からコミュニティバスが出ています。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/03/29 訪問

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