舌切り雀とおじいさんがお出迎え!群馬県・ホテル磯部ガーデン

舌切り雀とおじいさんがお出迎え!群馬県・ホテル磯部ガーデン

更新日:2017/04/11 12:11

群馬県の磯部温泉は外国人観光客から「温かい料理を出す施設と解釈される恐れがある」と話題の、地図記号「温泉」発祥の地。磯部駅から始まる温泉街からは上毛三山の1つ妙義山を望み、街中に碓氷川が流れる静かな温泉地。

作家の巌谷小波(いわやさざなみ)が、磯部を訪れ「舌切り雀」を童話化したことから「舌切り雀の伝説発祥地」ともされ、舌切り雀の宿・磯部ガーデンには舌切雀絵巻や、ハサミ、つづらが展示されています。

日本最古の温泉記号の絵図の足湯と、名物「磯部せんべい」の街

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磯部温泉の歴史は古く、鎌倉時代には温泉湧出の記録が残っています。江戸時代に湯治場として始まり、信越本線の開業により温泉街が発展し、別荘地としても注目を集めました。磯部を訪れた文学者や芸術家も多く、街には詩碑や画碑があります。

駅前から始まる温泉街を歩いていくと、遠く妙義山が見え、磯部ガーデンの手前の足湯場に日本最古の温泉記号の絵図が建っています。これは、磯部地区の村が草刈り場の入会権をめぐって訴訟を起こし、江戸幕府の判決文の温泉湧水地に、現在の温泉記号が示されたことから「温泉記号発祥の地」とされています。

日本最古の温泉記号の絵図の足湯と、名物「磯部せんべい」の街
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温泉街の足湯場には、「日本最古の温泉記号の絵図」があります。磯部温泉史を研究していた編集委員が偶然発見しました。

日本最古の温泉記号の絵図の足湯と、名物「磯部せんべい」の街
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磯部温泉の名物は小麦粉と砂糖を磯部の温泉で練り上げた「磯部せんべい」。甘い香りのおせんべいには温泉飲用の効能もありそう。

舌切雀神社と源泉神社、磯部を訪れた文人の書が展示される宝物殿は必見!

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磯部ガーデンは、江戸時代から続く老舗の磯部館の別館として始まりました。部屋は、碓氷川沿いの「楽水館」、妙義山、榛名山、赤城山の上毛三山を望む「楽山館」、建物中央の吹抜けがある「楽風館」の3館があり、どちらも落ち着いた和室が中心。

敷地内に鮮やかな朱色の「舌切雀神社」と磯部温泉の源泉を祀る「源泉神社」があります。小さな祠の神社は商売繫盛、家内安全などに、ご利益があるそうです。広いエントランスホールは池があり、心地よい水の流れが聞こえ、舌切り雀とおじいさんの像が迎えてくれます。

舌切雀神社と源泉神社、磯部を訪れた文人の書が展示される宝物殿は必見!
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エントランスホールはロビーラウンジへと続き、その先には枯山水の中庭が広がっています。楽山、楽水、楽風の3つの建物の中央にあるので、四方から眺められ所々に雀が遊んでいます。

舌切雀神社と源泉神社、磯部を訪れた文人の書が展示される宝物殿は必見!
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館内の宝物殿には、舌切雀絵巻やおばあさんが持ち帰った「つづら」、雀の舌を切った「ハサミ」ともに、磯部温泉を訪れた、山口薫や、北原白秋、竹下夢二、山下清の手紙や作品が展示されています。

湯船に椅子?無色透明の温泉で体はポッカポカ!

湯船に椅子?無色透明の温泉で体はポッカポカ!
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磯部ガーデンの温泉は、楽山館2階の碓氷川に面した「楽山の湯」と、流れる滝を見ながら露天を楽しめる「楽水の湯」の2ヶ所。無色透明の温泉の泉質は「ナトリウム−塩化物炭酸水素塩泉」で、皮膚表面の不要な角質を溶かす美肌の湯と呼ばれ、良く温まり湯冷めがしにくい温泉です。

温泉の入浴による効能は、切り傷や冷え性、手足などに血液が正常に循環しない「末梢循環障害」や皮膚乾燥症など、飲用による効能は、糖尿病や通風、胃十二指腸潰瘍などです。館内には飲用施設はありませんが、磯部名物の「磯部せんべい」や、朝食で登場する「鉱泉豆腐」に温泉が使われているので飲用の効能も期待できます。

湯船に椅子?無色透明の温泉で体はポッカポカ!
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「楽山の湯」は、大きな窓の開放感溢れる内風呂と碓氷川を望む露天風呂。女性用は円形の岩風呂とサウナの後に入る、ぬるい湯の2つ、水温は高くはありませんが、5分も入っていると、じんわりと汗が出てきます。

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男性用は、湯船に椅子が設置された長方形のお風呂。肘掛けに腕をかけ、背もたれに頭を預けての入浴はリラックスできます。

滝が流れる「楽水の湯」!温泉とマイナスイオンのダブル効果

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磯部ガーデンは、「楽山の湯」と「楽水の湯」のそれぞれに趣が違う2つの温泉が楽しめます。楽水館の1階にある「楽水の湯」は内風呂と、流れる滝を見ながら温泉が楽しめる円形風呂と岩風呂など、野趣あふれる3つの露天風呂があります。

滝が落ちる時に飛び散る水しぶきに、マイナスに帯電した空気イオンが含まれ、リラックスやストレス解消に効果があるとされています。「楽水の湯」は、塩化物炭酸水素塩泉の効果とマイナスイオン効果のダブル効果が期待できるのでお勧めです。

滝が流れる「楽水の湯」!温泉とマイナスイオンのダブル効果
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炭酸水素塩泉は、皮膚の脂肪や分泌物を洗い流します。そのため「美肌の湯」「美人の湯」と呼ばれています。

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落ちる滝の水音を聞きながらの入浴は至福の時。また、ぼんぼり風の照明に照らされて夜の入浴も趣があります。

群馬と磯部名物満載の料理!愛らしい雀の器の夕食とバイキングの朝食

群馬と磯部名物満載の料理!愛らしい雀の器の夕食とバイキングの朝食
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夕食は、アワビの踊り焼きと上州牛のすき焼きがメイン料理の「季節の彩り膳」が基本。その他に、上州牛ステーキとすき焼きの「牛つくしコース」や、上州牛と地鶏料理の「群馬美食巡りプラン」など色々な夕食プランがあります。写真は「季節の彩り膳」。2つの雀の器が愛らしく、「コンニャク蕎麦」や「お切込み」など、所々に上州名物が登場します。

朝食はバイキング型式、「磯部の田舎の味」をテーマに約60種類の料理が並びます。新鮮野菜のサラダコーナーは、高原キャベツに高原レタスなど9種類。群馬の郷土料理は、「じり焼き」に「焼きまんじゅう」、木綿豆腐を磯部温泉で煮込み、柔らかく溶けた、ふわとろの豆腐を頂く「鉱泉豆腐」など、群馬の味がいっぱい。

群馬と磯部名物満載の料理!愛らしい雀の器の夕食とバイキングの朝食
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上州名物のコンニャク料理は、ゴマ味噌、ゆず味噌でいただくみそ田楽や湯葉コンニャク、コンニャクのラーメンサラダ、コンニャクの辛煮など8種類。普段は脇役のコンニャクですが、磯部ガーデンでは、主役のコンニャクと出会います。

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「鉱泉豆腐」は磯部温泉で木綿豆腐を煮込んだ地元の名物料理。ナトリウムの作用でとろけた豆腐は、柔らかくなめらか。地元では定番の豆腐料理です。

磯部温泉の飲用は、胃十二指腸潰瘍や糖尿病、通風などに効能があるので汁と共に頂いてください。

磯部温泉の別名は「愛妻湯の町」磯部ガーデンは磯部温泉の老舗宿!

磯部温泉は10軒弱の温泉施設がある静かな温泉街。明治〜昭和に活躍したジャーナリストで恐妻家とも知られた阿部慎之助が磯部温泉を好んでいたことから「愛妻湯の町」ともいわれ、磯部土産の名前にもなっています。

磯部ガーデンは江戸時代から続く老舗旅館の別館として始まりました。歴史ある宿を訪れた文学者や芸術家は数多く、宝物館には貴重な品々が展示されています。静かな温泉街の「舌切り雀の宿・磯部ガーデン」は、無色透明の温泉と上州の料理でリラックス、リフレッシュできるお勧めの宿です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/03/23−2017/03/24 訪問

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