福岡県北部の海岸線を通る国道495号線を、北九州方面より福岡方面へ向かう際、遠賀郡岡垣町の山間部に入りかける頃、右手にの山中腹辺りに建っている綺麗なお寺が見えます。これが「成田山不動寺」です。登り口は国道沿いに看板が立っておりすぐにわかります。
くねくねと曲がる山道を5分ほど登ると、右側に駐車場がでてきますが、デコボコした未舗装の駐車場です。駐車場からはすでに綺麗な寺院が目に入ります。
「成田山不動寺」は真言宗のお寺で、昭和39年に千葉県の大本山成田山新勝寺より不動明王を分躰を勧請しましたが、成田山新勝寺との直末関係はなく、不動明王を入れることにより、「成田山」が寺名につけられました。
本堂はまだ新しく非常に綺麗ですが、実は内側はまだ未完成の状態で使用されています。山腹の切りとおした土地に建てているため、土台部分の柱が長くなっており、その上に本堂が乗ってる状態です。
横に回って建てられている状態を見ることができますが、その造りからは何となく京都の清水寺を連想します。
「成田山不動寺」には稲荷明神もあります。この稲荷明神は昭和43年に、京都市の伏見稲荷大社より正一位出世稲荷大明神を勧請し建てられました。出世稲荷大明神とは、仕事運、出世運、金運がアップする力を持つと言われる神様で、その中でも正一位とは神階において最高位であることから、「成田山不動寺」の稲荷明神は最高位の出世稲荷大明神であるということです。
「成田山不動寺」正一位出世稲荷大明神は、本堂敷地に来る際の県道を挟んだ向かい側に、赤い鳥居が連なっているのが見えますのでそこから上がっていきます。御堂までの距離はさほどないですが、何せ山腹に造られており角度のある登り階段です。
少々足腰にきますが、ここは仕事運、出世運、金運アップのパワーを頂に行くための棘の階段と思い、「成田山不動寺」正一位出世稲荷大明神へ上がってみましょう。
「成田山不動寺」の駐車場は、内部の指示で一方通行となっています。その一番奥は展望台になっており、はるか玄界灘を見渡すことができます。ここからの眺めは海の青だけでなく、遠くに見える砂浜の白、海岸線に沿った三里松原と呼ばれる松林の緑、これらの3色が見事に一体となり素晴らしい景観を出しています。
水平線は微妙に弧を描いているのが見え、地球の丸みを感じ取れます。遠くに北九州沖の白島石油備蓄基地がある男島が見え、陸地に沿って見ていくと北九州市の北部が、綺麗な晴天時には本州まで見通すことができます。
「成田山不動寺」の展望台から、すばらしい絶景をぜひ眺めてみてはいかがですか。
人気の少ない山中や寺などとくると、ミステリースポットの存在がよく言われます。「成田山不動寺」に上がる県道の途中に、古くから福岡県内で有名なミステリースポットがあり、岡垣町の観光スポットにもなっています。その名も「ゆうれい坂」。名前を聞いただけで何となくわかるかもしれませんが、下り坂にも関わらず転がる物体が登り側に転がっていくという坂です。
訪れてくる人達は空き缶を使って試しています。通りに自動販売機があるのでぜひ試してみてはいかがでしょうか。ただ注意書にもありますが県道上なので、往来する車には十分気をつけ、またご近所の迷惑にならないようにしましょう。
麓から「成田山不動寺」まで車で約5分ほどですが、それまでの道中は桜並木になっています。300本を超える桜並木は、花見の時期になると花見客がたくさん訪れてきます。「ゆうれい坂」近辺はもちろんのこと「成田山不動寺」一体も桜に覆われ観光客、花見客で賑わっています。
綺麗な建物、絶景、道中の桜並木にミステリースポット。四季を通して心和める場所として、あちこちから参拝客や観光客が訪れる「成田山不動寺」は、参拝後の楽しみとして麓の町で海の幸を堪能できます。特に反対側に抜けた海沿いの町では、玄界灘の荒波で育ったイカ漁が盛んで、新鮮な活イカ料理を食べることができます。透き通ったイカの生造りや唐揚げは大人気です。
他にも葡萄狩りやイチゴ狩りなどもあり、景色だけでなく味覚も堪能できるところがいいです。「成田山不動寺」に訪れた際には、こちらの味覚の旅も合わせて楽しみましょう。
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