民俗学の父・柳田国男の生家と記念館を訪ねて兵庫県福崎町辻川へ

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民俗学の父・柳田国男の生家と記念館を訪ねて兵庫県福崎町辻川へ

民俗学の父・柳田国男の生家と記念館を訪ねて兵庫県福崎町辻川へ

更新日:2017/04/10 10:08

塚本 隆司のプロフィール写真 塚本 隆司 ぼっち旅ライター

民俗学者・柳田国男を知っていますか?
わからなくても代表的な著書「遠野物語」の名は聞いたことがあるだろう。その柳田国男が生まれた兵庫県神崎郡福崎町に「柳田國男・松岡家記念館」や生家がある。今では、リアルな河童(かっぱ)のカラクリ人形で知られる辻川山公園だ。
柳田国男の生まれ育った地で、その時代と背景を知れば、各地の伝承を追い求めた偉人の原点に出会えるだろう。

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柳田国男の原点、福崎町辻川

柳田国男の原点、福崎町辻川

写真:塚本 隆司

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柳田国男(1875〜1962年)が生まれた福崎町辻川は、古くから街道が通り交通の要衝としてにぎわっていた。特に、北の生野銀山と南の姫路(飾磨)港との物流が盛んで、柳田国男の幼少時代には荷車を馬が引くために敷かれた日本初の馬車専用高速産業道路「生野鉱山寮馬車道」(通称:銀の馬車道)が通っていた。

柳田国男の生家は街道沿いにあったが、1974(昭和49)年に100メートルほど北の辻川山公園に移築された。生家の隣には彼の像が建ち、それを囲むように「柳田國男・松岡家記念館」と「神崎郡歴史民俗資料館」がある。いずれも入場料は無料だ。

柳田国男の原点、福崎町辻川

写真:塚本 隆司

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像の脇に立つ石碑に彼が残した句が刻まれている。
「をさな名を 人に呼ばるる ふるさとは 昔にかへる ここちこそすれ」
故郷を思う時、同じ心持ちになる人も多いのでは。柳田国男は日本各地の伝承の中に、幼き頃に遊んだ故郷を思い出していたのかも知れない。

日本一小さな家、柳田國男生家

日本一小さな家、柳田國男生家

写真:塚本 隆司

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柳田国男が自身の人生を回顧した著書「故郷七十年」に、「私の家は日本一小さい家だ」と記している。そして「この家の小ささという運命から私の民俗学の志も源を発したといってよいのである」とも。
間取りは四畳半二間と三畳二間が田の字型にあるだけ。江戸時代中期の建築で、当時の一般的な農家を示す民家としても貴重なものだという。

日本一小さな家、柳田國男生家

写真:塚本 隆司

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柳田国男の本姓は「松岡」といい儒学者松岡操の6男として生まれた。男ばかりの兄弟は、議員や医者、画家、海軍大佐など各方面で活躍をしている。国男少年は、10歳くらいまでこの小さな家で暮らした。小さな家で暮らす大家族ゆえ、長男の嫁は逃げ帰ってしまったそうだ。

日本一小さな家、柳田國男生家

写真:塚本 隆司

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まず初めに訪れるべきは「柳田國男・松岡家記念館」

まず初めに訪れるべきは「柳田國男・松岡家記念館」

写真:塚本 隆司

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辻川山公園には3つの柳田國男関連施設があるが、「柳田國男・松岡家記念館」から訪れるのがオススメだ。
生家に目が行きがちだが、どんな暮らしをしていたか、誰と暮らしていたかなどの情報は記念館に行かなければ分からない。単に小さな家として見るだけではもったいない。館内では、兄弟が成し遂げた功績や柳田國男自身がテレビのインタビューで語っている映像が見られる。それらを知っているのと知らないとは大違いなのだ。

福崎町歴史がわかる神崎郡歴史民俗資料館

福崎町歴史がわかる神崎郡歴史民俗資料館

写真:塚本 隆司

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柳田國男・松岡家記念館を見学し生家を見た後は、神崎郡歴史民俗資料館へ行こう。福崎町の歴史や、小さな家が建っていた時代の生活用具などが展示されている。
建設されたのは1886(明治19)年。役所として使われてきたが老朽化に伴い一旦は取り壊しが決まったものの、保存運動を経て、現在地に移築・復元された。

ギリシャ様式のバルコニーが特徴のデザインからは想像しがたい木造瓦葺き。内外に意匠を凝らした彫刻もあり、建築マニアには興味深い建物だ。1987(昭和62)年には、兵庫県指定重要有形文化財に指定されている。

国男少年ゆかりの鈴ノ森神社から辻川山展望台へ

国男少年ゆかりの鈴ノ森神社から辻川山展望台へ

写真:塚本 隆司

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生家のとなりに、国男少年の遊び場だった鈴ノ森神社がある。合格祈願に絵馬を奉納すると良いといわれている神社だ。松岡家の氏神であり、実際に英才兄弟を輩出しているのだから御利益があるはず。

国男少年ゆかりの鈴ノ森神社から辻川山展望台へ

写真:塚本 隆司

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この神社の脇から「学問成就の道」が延びている。辻川山の山頂を経由し菅原道真を奉る北野天満神社までの約500メートルの道。万葉集の句碑や松岡家兄弟の石像が配されている。石像の台石には縁起の良いものが描かれているとか。

国男少年ゆかりの鈴ノ森神社から辻川山展望台へ

写真:塚本 隆司

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山頂には展望台があり、福崎の町を見渡すことができる。古くから交通の要衝だったこの地。今も東西には中国自動車道、南北には西に市川、東に播但有料道路が延びる要衝に変わりは無い。町並みは変わっても、遠くに見える山並みは、国男少年が眺めた頃と変わらない。

柳田国男も驚く妖怪の町・福崎町

兵庫県神崎郡福崎町の辻川山周辺は、民俗学者・柳田国男の生まれた地として整備されてきた。今では、妖怪をモチーフとした仕掛けや彫刻で、妖怪の町として知られるようになっている。これには、当の柳田国男を驚きながらもほほ笑んでいることだろう。
リアルな妖怪たちと共に柳田国男の功績を知れば、自身の身の回りにある伝承にも興味が湧いてくるかも。

【柳田國男・松岡家記念館】
【神崎郡歴史民俗資料館】
【柳田國男生家】
所在地:兵庫県神崎郡福崎町西田原1038−12
開館時間:9時〜16時30分
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)、祝日の翌日(土日の場合は開館)、12月28日〜1月4日
入館料:無料
駐車場:有り(無料)
カーナビ設定:もちむぎのやかた

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/04/02 訪問

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