マルタ共和国の首都「ヴァレッタ」街全体が世界遺産の要塞都市

マルタ共和国の首都「ヴァレッタ」街全体が世界遺産の要塞都市

更新日:2017/05/02 14:54

Lady Masalaのプロフィール写真 Lady Masala 知られざる名所案内人、蚤の市マニア
マルタ・ストーンとよばれるはちみつ色の岩でつくられた建物が軒を連ね、電飾が施された教会と坂道、入り組んだ路地がどこかノスタルジックな「ヴァレッタ」は、マルタ共和国の首都。その要塞に囲まれた都市は、世界遺産にも登録されています。
一国の首都とはいえ、素朴で気取らない片田舎を思わせるヴァレッタ。目的を決めずに、のんびりと散策してみたくなる、そんな場所です。

美しいマルタ・ストーンが映える「ヴァレッタ」の街並み

美しいマルタ・ストーンが映える「ヴァレッタ」の街並み

写真:Lady Masala

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世界遺産にも登録されている「Valletta(ヴァレッタ)」は、後に「マルタ騎士団」と名称をかえる「聖ヨハネ騎士団」によって16世紀に築かれた要塞都市。その街並みを特徴づけているのは、マルタ・ストーンともよばれる石灰石でつくられた建造物。街を取り囲む城壁や歴史ある教会はもちろんのこと、路地裏にある一般の住宅やオフィスまでもが、黄色がかったはちみつ色に輝いています。

マルタ共和国は、1964年に独立するまでイギリスの支配下にあったため、街並みにもその影響が見られます。「国立図書館」正面にあるのは、大英帝国を象徴する女王として知られたヴィクトリア女王の肖像。ポストや電話ボックスなどは、イギリス国内と同様のものが使用されています。

美しいマルタ・ストーンが映える「ヴァレッタ」の街並み

写真:Lady Masala

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明るい日差しに映えるはちみつ色の壁に彩を添えるのは、色とりどりの出窓。緑が一般的ですが、なかには水色やピンクなどのパステルカラーもあり、とってもキュート。

ヴァレッタはまた、坂や路地の多い街でもあります。雰囲気のある通りを見つけたら、ぜひとも散策してみてください。出窓を飾る花々、マリア像を安置する祠、風にはためく洗濯物。どの角度をとってみてもフォトジェニックであることは間違いありません。

マルタ騎士団の守護聖人に捧げられた「聖ヨハネ大聖堂」

マルタ騎士団の守護聖人に捧げられた「聖ヨハネ大聖堂」

写真:Lady Masala

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国民のほとんどがカトリック教徒であるというマルタ共和国。人口約41万人の小さな島国には350以上もの教会があり、その信仰の深さをうかがわせます。

首都ヴァレッタには、それらの教会の頂点ともいえる「St.John’s Co-Cathedral(聖ヨハネ大聖堂)」がそびえ建ちます。

マルタ騎士団の守護聖人に捧げられた「聖ヨハネ大聖堂」

写真:Lady Masala

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洗礼者ヨハネは「マルタ騎士団」の守護聖人。マルタ騎士団とは、病気になった巡礼者を保護する目的でエルサレムに設立された騎士修道会のことで、もともとは「聖ヨハネ騎士団」とよばれていました。本拠地を移動するたびに名称をかえ、現在の正式名称は「ロドスおよびマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会」。本拠地としての国土こそ失ったものの、騎士団は存続しています。

聖ヨハネに捧げられたという教会内部は、外観の簡素さからは想像できないきらびやかさで、見る者を圧倒します。騎士のひとりマッティア・プレーティが手掛けた天井画「聖ヨハネの生涯18場面」は必見。首が痛くなるのも忘れて見とれてしまうほどの美しさです。

マルタ騎士団の守護聖人に捧げられた「聖ヨハネ大聖堂」

写真:Lady Masala

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中央の主祭壇が美しいのは疑いようがありませんが、その周囲をとり囲むように配置されている礼拝堂にも注目してみてください。騎士たちの言語別に8つに分けられています。柱や壁に施された騎士団の紋章や天使の彫刻は金箔で覆われ、まばゆいばかりに輝いています。

入場料には、日本語の音声ガイドの料金も含まれています。説明に耳を傾けながら、教会内部の豪華絢爛な美しさを存分に味わってみてください。

壮麗な貴族の屋敷「カーサ・ロッカ・ピッコロ」

壮麗な貴族の屋敷「カーサ・ロッカ・ピッコロ」

写真:Lady Masala

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マルタ共和国の歴史を知るうえで、ぜひとも訪れたいのは「Casa Rocca Piccola(カーサ・ロッカ・ピッコロ)」。マルタ騎士団のイタリア総督ドン・ピエトロ・ラ・ロッカの邸宅として16世紀に建てられた屋敷で、1780年にはマルタ人貴族に売却されました。現在でも、10代目の当主が住んでいます。

この屋敷には50もの居室と地下防空壕があり、その一部をガイドツアーで見学することができます。ツアーは英語で行われますが、貸し出される日本語の解説を見ながら歩きましょう。

最初に通される部屋は「中国の間」。正面の中国製のキャビネットには、銀線細工(フィリグリー)で有名なマルタ共和国にふさわしく、銀製の香料入れのコレクションがディスプレーされているほか、伊万里焼きの花瓶が東洋的な空間に華を添えています。

最も美しいのはアールヌーヴォー様式の「夏の食堂」。日の光を最大限に取り入れたダイニングは、明るく開放的。先に見学する重厚な「冬の食堂」とは随分と雰囲気が異なることに驚かされるでしょう。

絵ハガキのように美しい「ヴァレッタ」

明るい日差しに映えるマルタ・ストーンの建物、外観の簡素さからは想像もつかないような豪華絢爛な教会内部、それぞれに違った表情を見せる路地裏の風景。どこをとってみても絵ハガキのように美しいマルタ共和国の首都「ヴァレッタ」。是非とも訪れたい場所です。

※マルタ共和国といえば青い海!ビーチリゾート情報はこちら↓
関連MEMOに掲載の『キラキラと輝く青の宝石!マルタ共和国「スリーマ」の海岸線』も併せてご覧ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/03/20−2017/03/23 訪問

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