浪漫香る幻のシークレットシティ!ヨルダン・ペトラ遺跡が世界で最もアドベンチャラスな理由

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浪漫香る幻のシークレットシティ!ヨルダン・ペトラ遺跡が世界で最もアドベンチャラスな理由

浪漫香る幻のシークレットシティ!ヨルダン・ペトラ遺跡が世界で最もアドベンチャラスな理由

更新日:2017/03/30 13:56

藤井 麻未のプロフィール写真 トラベルjpナビゲーター 藤井 麻未 元秘境系海外旅行添乗員、トラベルライター、キュレーター、ブロガー

世界には様々な遺跡があり、そのどれもが旅情を掻き立てる。しかし、ヨルダン南西部に位置するペトラ遺跡ほど旅人の冒険心をくすぐる遺跡はないかもしれない。
ペトラ遺跡を訪れた者はまるでアドベンチャーの世界に迷い込んだかのような錯覚に陥り、たちまちその魅力の虜となってしまう。今回は、ペトラ遺跡がなぜそれほどまでアドベンチャラスなのか、その理由を紐解いてみよう。

その背景

写真:藤井 麻未

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ペトラ遺跡が冒険心をくすぐる理由、そのひとつにはまずペトラ遺跡の歴史的背景がある。
ペトラはもともと遊牧民族であるナバテア人が造った都市だといわれているが、彼らはシルクロード上にあるペトラを隊商交易の要所として栄えさせることに成功した。ペトラは険しい岩山に囲まれたまさに難攻不落の要塞同然。外敵を寄せつけることなくシルクロードの富を得てまたたくまに繁栄した。

写真:藤井 麻未

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ところが、このペトラをついに陥落させたのがローマ帝国である。ローマは真っ向から堅牢なペトラを攻めるのではなく、なんとペトラを経由しないルートを造り上げ隊商たちを別ルートへと導いたのだ。ペトラは徐々に交易の要所としての役割を失い、ついにローマに併合されてしまう。その後は大地震により崩れ去り、この巨大な都市は忘れ去られたまま1000年以上もの時を眠ることとなった。

かつてはシルクロードによって栄え商人たちが賑やかに闊歩していただろうペトラだが、皮肉にもそのシルクロードによって滅び幻の古代都市となった。「シルクロード」というキーワードは旅人の旅情を掻き立て、そんなペトラの儚い背景がどうしようもなく冒険心をくすぐるのだ。

そのロケーション

写真:藤井 麻未

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ペトラ遺跡は世界中に存在する遺跡の中でも一種独特のロケーションだといえる。ペトラがあるのはヨルダン南西部、延々とシリアから続く砂漠の真っただ中。一面土色の砂漠に突如岩山がいくつも姿を現す風景はまるで映画の中の世界のようだ。

幻の古代都市ペトラは、そんな険しい岩山に隠されるようにして存在している。外から見ただけでは都市の存在に気付かない。しかし、荒れ地に立ちはだかる岩壁の僅かな隙間から足を踏み入れ、仄暗いアリの巣のような通路を辿っていけば、その先にあるのはかつて隊商たちの夢と浪漫が行き交った薔薇色の古代都市だ。荒れ地の岩山に秘められた街。その類まれなロケーションがペトラをたまらなくアドベンチャラスに感じさせる。

アドベンチャー映画の代名詞「インディージョーンズ」の舞台

写真:藤井 麻未

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「インディージョーンズ」といえば誰もが知るアドベンチャー映画の代名詞だ。ペトラ遺跡は、まさにこのインディージョーンズ作品のうち第3作目「インディージョーンズ〜最後の聖戦〜」のラストシーンに登場する。映画の中では仄暗いシーク(岩の裂け目)を辿り、ふと視界が開けた先に圧倒的な存在感を示す神殿風の建物が姿を現す。そしてその中に幻の聖杯が安置されている。そのシーンは何度見てもワクワクするのだが、これは正真正銘実在するペトラ遺跡での撮影だったわけだ。

写真:藤井 麻未

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実際の観光でも同様に、岩壁に僅かに口を開けているシークから進入し約1キロほど徒歩かロバで進んでゆく。すぐ両側には高さ100m近い岩壁が迫り、僅かな陽の光が届くのみのため薄暗く夏でも冷やりとしている。曲がりくねったシークをひたすら歩いているとふと前方が明るくなり、割れ目のその先にはペトラ遺跡いちの見所、霊廟「エル・カズネ」が待ち構えている。

目の前に現れたエル・カズネは想像以上の存在感で、まるで背後の岩壁から浮き出てきたかのような姿は神秘的でさえある。ペトラは別名「薔薇色の都市」と呼ばれるが、それはペトラの街が砂岩でできていることによる。砂岩は陽の光を浴びて様々な色に変化するが、とりわけエル・カズネはピンクがかった薔薇色に輝き、得も言われぬ美しい姿を見せてくれるのだ。

写真:藤井 麻未

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もうひとつ、近年では映画「トランスフォーマー〜リベンジ〜」のロケ地としてもこのペトラ遺跡が使われている。場所はペトラの最深部、岩山を30〜40分ほど登った先にあるかつての修道院「エド・ディル」だ。こちらは規模ではエル・カズネに勝り、乳白色の巨大な岩山と一体化した姿には圧倒される。そしてエド・ディルに至るまでの道のりがまたアドベンチャラスなのだ。

柱廊通りや凱旋門などが並ぶ遺跡の中心部を過ぎ、博物館やカフェを更に過ぎると道は徐々に険しくなり、いつの間にか辺りは峡谷の様相をなしてくる。照り付ける太陽に土埃。ふと目視線を上げると周囲はごつごつとした岩山が重なり時おりベドウィンが腰を下ろしていたりして、まるで探検家になったかのような気分だ。ペトラを発見した探検家ブルクハルトもこのような景色を眺めながら期待に胸を膨らませ歩いていたのだろう。

幻想的に輝く夜のエル・カズネ

提供元:frickr.com

https://www.flickr.com/photos/anarkist1/9652608343…

ペトラ遺跡は他の多くの遺跡と違い、夜にも観光することができる。毎週月、水、木の20;30より、ビジターセンター前から「ペトラ・バイ・ナイト」というツアーが催行されているのだ。満点の星空の中、闇に紛れてシークを歩きあのエル・カズネの前まで行くことができる。

エル・カズネまでの道のりには1500本ものキャンドルが明かりを灯し、日中とはまたガラッと違った神秘的な雰囲気を醸し出す。そしてキャンドルの明かりに照らされたエル・カズネは幻想的に煌めき、驚くほど美しい。人工的な明かりが一切ない夜のペトラ遺跡はシンと静まり返り、周囲には岩山が黒々と立ちはだかっている。まさにアドベンチャラスな体験ができるだろう。

おわりに

さて、ペトラ遺跡が世界で最もアドベンチャラスな理由は分かって頂けただろうか。この都市を造り上げたナバテア人は、街づくりを全て手作業で行った。重機などなかった時代、人力で岩山をまるごとくり貫きこれほどまでに美しい街を造り上げたとはただただ驚くばかりだ。荒れ地に聳える岩山に秘められるようにして、シルクロードを行く商人たちの夢が行き交った場所。そしていつの間にか忘れ去られていった古代都市。そんな浪漫に満ちたペトラ遺跡へ、アドベンチャラスな体験をしに訪れてはいかがだろうか。

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掲載内容は執筆時点のものです。

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