驚くほどの落ち着きが魅力!長野・鹿教湯温泉「鹿月荘」

驚くほどの落ち着きが魅力!長野・鹿教湯温泉「鹿月荘」

更新日:2017/03/30 16:34

八岳木 流泉のプロフィール写真 八岳木 流泉 温泉ライター
長野県の中部に位置する上田市には、鹿が教えたと伝わる「鹿教湯(かけゆ)温泉」があります。鹿教湯の周囲には、別所や田沢などの有名温泉が多く存在しますが、鹿教湯温泉も知名度ではかなりのものです。そんな鹿教湯にあって、「鹿月(かげつ)荘」は目立たぬ存在。それでもそこが魅力的、ゆっくり夢見気分といきましょう。

少し複雑な道程

少し複雑な道程

写真:八岳木 流泉

地図を見る

鹿教湯温泉は国民保養温泉地に指定される静かな温泉郷です。今から1200年ほど前には存在していたと伝わっており、歴史の深さも全国屈指です。

鹿教湯温泉へ車でアクセスする際は、長野自動車道「松本」インターから三才山トンネル(有料)を通って向かうルートがあります。また、上信越自動車道の「東部湯の丸」インターから、国道経由でも行かれます。

公共交通機関の場合は、長野新幹線「上田」駅から千曲バス「鹿教湯温泉」行きがあり、松本駅からも鹿教湯温泉行きのバスが出ています。


鹿が教えた湯とされていますが、それは鹿に姿を変えた文殊菩薩であったとも言われています。そのため、文殊堂が置かれ、文殊の湯なる共同浴場が設置されるなど、鹿教湯温泉と文殊菩薩は切り離せない関係です。

また、温泉郷では、文殊堂や展望台、渓谷に架かる橋など、観光スポットを巡り集印するコースの試みも実施。全ての印(計21か所)を集めるには約13キロと長丁場のため、宿泊しての取り組みがおススメです。

鹿教湯温泉のなかで、ひと際静かに入れる宿が、上田市営の国民宿舎「鹿月荘」です。外来入浴の料金も非常に安く、気軽に訪ねることができます。

温泉郷自体はそれほど大きくなく、宿がひしめきあう形です。鹿月荘の場所も少しわかりにくいですが、随所に案内板が立っているので安心です。

魔法はきかない"まほうの湯"

魔法はきかない"まほうの湯"

写真:八岳木 流泉

地図を見る

鹿教湯温泉には大手チェーンのホテルや、立派なホテルが点在しています。それでも鹿教湯は本来湯治場です。温泉を引いた病院があるなど、今でもその湯治場気質は変わっていません。そんな鹿教湯にあって、鹿月荘はひときわ静かで落ち着く宿です。まさに鹿教湯温泉を体現していると言っても過言ではありませんね。

鹿月荘の浴室は男女別の内湯と、貸切家族風呂のみ。貸切風呂は外来でも入浴できますので、そちらを利用するのも良さそうです。

ここの浴室は、"まほうの湯"と称されています。決して入れば魔法が使えるというわけではありませんが、どこか幻視的で胸躍るわくわく感を覚えます。

源泉浴槽の素晴らしさ

源泉浴槽の素晴らしさ

写真:八岳木 流泉

地図を見る

浴室はタイル張りで実に地味な造りです。スーパー銭湯や豪華ホテルのような華やかさはありませんが、鹿月荘でしか味わえない落ち着きに強い安らぎをもらえます。

浴槽は二つに分かれていて、大きな主浴槽が循環。小さな浴槽は源泉そのままの掛け流しです。泉質は単純温泉で優しい触りですが、フワリと硫化水素の匂いがするなど、温泉の情緒を充分に感じます。

窓からは外光が明るく射し込み、開ければ付近の山々が見渡せます。内湯のみですが開放感は満点!それも鹿月荘の魅力です。

源泉浴槽の素晴らしさ

写真:八岳木 流泉

地図を見る

鹿月荘は、外来入浴の利用者で賑わいます。しかし、静かな立地と落ち着いた宿の性格上、貸切気分で独占入浴、という機会もしばしば。

コップが置かれる湯口からは源泉が出て、入り応えも抜群。そんな贅沢な温泉を独り占めできれば、心身共にゆっくり安らげること間違いなしです。

鹿に感謝しゆっくりしたい

鹿教湯温泉は歓楽目的の温泉地ではありません。日々の疲れを休めに、気分のリフレッシュに、あるいは病気の療養に、そんな方々が旅する場所ですね。そこで安らぎを極めるならば、鹿月荘は絶対おススメ。お湯を教えた鹿に感謝しながら、源泉をたっぷり浴びてください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -