芸術の秋をビンビン感じる!柴又「帝釈天」

芸術の秋をビンビン感じる!柴又「帝釈天」

更新日:2012/10/12 12:21

安藤 美紀のプロフィール写真 安藤 美紀 おこもり温泉宿探求家、おいしいもの探検家
柴又の有名なお寺 帝釈天(たいしゃくてん)の本殿奥には「彫刻ギャラリー」と「日本庭園」があるのをご存知ですか?「彫刻ギャラリー」は、江戸時代の彫刻技術を堪能出来ます。厚いケヤキの木から掘り出される立体的な彫刻は圧巻!「邃渓園(すいけいえん)」と呼ばれている庭園は、江戸時代最後の名園です。彫刻と日本庭園の両方を満喫出来る超穴場スポット。涼しくなり感性が研ぎ澄まされるこれからの季節にピッタリです^^

本殿奥にある「彫刻ギャラリー」と「邃渓園」の入り口

本殿奥にある「彫刻ギャラリー」と「邃渓園」の入り口

写真:安藤 美紀

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柴又 帝釈天の本殿の前には、横に伸びている大きな松があります。これは樹齢450年以上と言われている「瑞龍松」。まるで龍が横たわっているような生命力を感じます。

帝釈天の本殿を奥へ進んでいくと、彫刻ギャラリーと邃渓園の入り口が見えてきます。両方を拝観しても料金は400円!彫刻ギャラリーで大迫力の彫刻を見た後は、邃渓園でゆっくりお庭を周ることが出来る、お得な観光スポットです。

10数年かけて製作された大迫力の彫刻

10数年かけて製作された大迫力の彫刻

写真:安藤 美紀

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彫刻ギャラリーは、江戸時代の彫刻が至るところに見られます。特に帝釈堂の周囲4面にぐるりと施された「法華経説話彫刻」は圧巻!

法華経の説明を題材にした10枚の彫刻は、なんと10人の木彫り職人が十数年かけて製作されました。とっても大きなサイズで、縦が1m27cm 横が2m24cm 奥行きは20cmというから驚きです。

厚み20cm以上ある飛び出す龍!

厚み20cm以上ある飛び出す龍!

写真:安藤 美紀

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さらにお堂の土台部分へやってくると、土台に全て彫刻が施されていました。とにかく、空いたところ全てに彫刻がしてありますΣ(・ω・ノ)ノ!

帝釈堂は、総ケヤキ造りの建物。ケヤキというのは、木材の中でも非常に硬い素材なので、同じ所を何度も彫る必要があるそうです。それなのに、この立体感を出せるとはさすが!

この彫刻を完成させるまでに、10人の職人が数十年かけたそうですよ。江戸時代の職人魂が入っていますね。

悠々とお庭を眺めて

動画:安藤 美紀

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彫刻ギャラリーを堪能したら、お堂をつなぐ廊下を渡り廊下をさらに進むと「邃渓園(すいけいえん)」という庭園が見えてきます。邃渓園は渡り廊下で囲まれていて、靴を脱いだままゆっくり庭園めぐりが出来ます。こちらは、昭和10年に完成し、建坪150坪、総桧造り。お庭をめぐっていると、檜のいい香りがしてきます。

この邃渓園は、江戸時代最後の名園。この大庭園、関東の造園師では、この人の右に出る人はいないと言われている庭師、永井楽山の設計によって作られたものです。右側には、お座敷が続いていて横山大観筆の屏風もありました。直筆の作品は、筆の細い部分や太い部分があったりして、質感が繊細で迫力があります。

回廊の途中で休憩出来る場所があり、烏龍茶、麦茶、緑茶が無料で飲めますよ。さらに回廊を進んでいくと、帝釈天のお使いと言われる“猿の像”や湧き出るご神水鯉が泳ぐ池も待っています。

日本一の床柱!?

日本一の床柱!?

写真:安藤 美紀

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こちらは、客殿の床の間にある床柱です。この床柱で使われた自然木は、樹齢1500年と伝えられているんですよ!1500年前というと、日本は古墳時代。そんな昔からある木が今でも使われているなんてすごいですね。

床柱の大きさは日本一と言われていますが、今は細く感じました。かつては大きなものだったんでしょうね…ヾ(・・ )


大迫力の彫刻ギャラリーや自分を癒すことが出来る邃渓園は、どちらも江戸時代の職人さんたちの力作。現代人の心を揺さぶる、彫刻ギャラリーと邃渓園は必見です(^-^ )

【柴又 帝釈天(たいしゃくてん)】
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7丁目10番3号
庭園・彫刻ギャラリー共通拝観料 400円

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掲載内容は執筆時点のものです。 2012/07/06 訪問

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