日本の使節団が太平洋を渡るための船、咸臨丸は浦賀造船所で修理されました。咸臨丸に乗船する予定の江戸幕府海軍操練所教授方頭取である勝海舟が、咸臨丸が修理される間断食をしたと言われる東叶神社裏山へは、神社社殿の左側にある急な石段を約5分ほど登っていきます。途中に喫茶店を併設したレストランがありますのでちょっと休憩もいいかもしれません。この山は≪明神山≫といい海抜は55m、かつての浦賀城址です。頂上からは浦賀湾が一望できる素晴らしい景色が眺望できます。
神社社殿の右側の小道を奥へ入っていくと古びた井戸があります。この井戸は、勝海舟が初めての渡米に際して咸臨丸で太平洋の荒波を越え、無事にアメリカに渡れるようにとの願いを込めて水ごりをしたと伝えられる井戸です。この井戸で身を清めた海舟は、獣たちの暮らす山上への石段を登り頂上で断食に入ったのです。
浦賀の叶神社は浦賀湾を挟んで東西に鎮座しており、古来より縁結びの神社として有名です。縁結びと言うと一般には男女の縁を思い浮かべますが、男女の縁はもちろんの事、仕事との縁、友人との縁、何かを成し遂げるときの縁など、生きて行く上での様々な縁(えにし)にご利益があるとされています。
東と西の叶神社を結びつける交通の手段として「浦賀の渡し」という渡し舟があります。陸沿いにでも行けるのですが、自動車で浦賀ドックの脇を通り約10分ほどかかるので、地元の人と参拝人の利便性を考え大人片道200円で対岸まで渡してくれます。
この渡し舟は12時から13時までは昼休みですが、運航時刻は決まっておらず、乗りたい人が合図をすると湾の中央付近で客待ちをしている舟が求めに応じて迎えに来てくれる仕組みになっています。のんびりと潮風に吹かれながら約2分ほどの浦賀湾クルージングも楽しいものです。
人家の間を入っていくと正面に石段がありその奥に緑青(ろくしょう)を冠した立派な屋根を見てとることができます。
石段を登ったところにあるのが西叶神社です。この神社でお守りを授かると東叶神社の分と合わせてやっと一体化することができるのです。こちら西叶神社の社務所で授かることができるのはお守り袋だけです。社殿の左側の一段下がったところに社務所はあります。そして東叶神社で授かることができるのは可愛い勾玉(まがたま)なのです。お守り袋に東叶神社で授かった勾玉を入れて、初めて叶神社参詣に価値が出てくるのです。
自家用での参拝の場合はどちらかの神社の駐車場に車を停め、ポンポン船の渡し舟で往復するとよいでしょう。どちらの神社にも僅かですが駐車場が備わっていますので安心できます。
勝海舟が日本海軍の草分け的存在なら、日本のカレーライスの草分け的存在は何と言っても海軍カレーではないでしょうか。そして海軍と言えば横須賀がその筆頭に上がるでしょう。そこで横須賀を訪れたなら是非「横須賀海軍カレー」を食べてみて下さい。横須賀で名のあるレストランならどこでも食べられるはずです。帰りには叶神社の「勾玉」を袋に入れて「横須賀海軍カレー」に舌つづみを打って横須賀浦賀の1日を満喫してください。
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