侍の子孫たちがスペインに!?「コリア・デル・リオ」はJAPONさんが暮らす町

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侍の子孫たちがスペインに!?「コリア・デル・リオ」はJAPONさんが暮らす町

侍の子孫たちがスペインに!?「コリア・デル・リオ」はJAPONさんが暮らす町

更新日:2017/03/20 18:05

手塚 大貴のプロフィール写真 トラベルjpナビゲーター 手塚 大貴 フリーライター

スペインのセビリア近郊に、侍の子孫とされる人々が暮らす町があるのを知っていますか?その「コリア・デル・リオ」は、17世紀に日本の慶長遣欧使節が滞在した町。その子孫とされ、“日本”を意味するハポンという姓を持つスペイン人が約600人暮らしています。
河岸に立つ支倉常長像、市役所に掲げられた日の丸、そして親しみを込めて歓迎してくれるJAPONさんたち・・・。日本人にとって実に興味深い町をご紹介します。

ハポン(日本)姓の人々が暮らす「コリア・デル・リオ」

写真:手塚 大貴

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眩い太陽が照りつけるスペイン・アンダルシア州。その州都であるセビリアの近郊に「コリア・デル・リオ」はあります。

コリア・デル・リオは、アンダルシアの多くの町と同じく、白壁の家々が美しい町。しかし取り立てて観光スポットがあるわけではなく、町並みもいたって普通のため、あまり観光客が立ち寄る町ではありません。でもこの町、アンダルシアを訪れた日本人にはぜひ立ち寄ってほしい、実に興味深い町なのです。

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コリア・デル・リオには、スペイン語で“日本”を意味するハポン(JAPON)という姓を持つスペイン人が約600人暮らしています。彼らこそが、日本の侍の子孫であると言われているのです。

スペインの小さな町に、侍の子孫たちが暮らしている・・・。それはいったい、どういうことなのでしょうか?

ハポンさんは慶長遣欧使節団の子孫!?

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町の東側には、どこか東南アジア的な雰囲気が漂うグアダルキビル川が流れています。およそ400年前、大西洋からこの川を遡上してコリア・デル・リオに上陸した日本人一行がいました。それが彼の有名な慶長遣欧使節です。

伊達政宗の命を受け、支倉常長が率いた慶長遣欧使節。1614年、彼らは長い航海を経て、このコリア・デル・リオで初めてスペイン本土の土を踏みました。通商交渉の目的を果たすため、この町からマドリードへ向かいスペイン国王に謁見、さらにローマへ向かいローマ法王に謁見したのです。
しかし目的は果たせず、日本ではキリシタン禁止令が発布。使節団のうち数名は日本に帰ることなく、コリア・デル・リオに留まったと言われています。

現在この町に暮らすハポン姓の人々は、この地に残った使節団の子孫なのではないか、と考えられているのです。彼らには日本の侍の血が流れているのではないか、と。

ハポンさん=日本人の子孫説の根拠とは?

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かつて慶長遣欧使節の一行が上陸したグアダルキビル川沿いのカルロス・デ・メサ公園には、宮城県から寄贈された支倉常長の銅像が立っています。日本の方角を向いて立つその像は、仙台の青葉城址に立つ支倉常長像にそっくり!

ハポン姓の人々と日本人との関係については、日本のチームがDNA鑑定による研究を行うなどしていますが、いまだ不明な点も多いのが事実。しかし、コリア・デル・リオにおける稲作の方法が日本と同じであること、ハポン姓の赤ちゃんに日本人特有の蒙古斑が見られること、使節団の訪問以前にハポン姓が見られないことなどから、ハポン姓の人々は日本人の子孫であるとする説が現在でも有力とされています。

日本の皇太子さまも訪れた町

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町の中心には小さな市役所があり、その正面にはスペイン国旗やコリア・デル・リオ市旗とともに、日本の国旗が掲げられています。それはまさに、この町がいかに日本との繋がりを大切にしているかを象徴する光景!市役所の1階には観光案内所があり、日本語のパンフレットも用意されているので、ぜひ立ち寄ってみましょう。

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市役所の入り口には、日本の皇太子さまがコリア・デル・リオを訪問されたことを記念する銘文が設置されています。

2013年6月、慶長遣欧使節400周年を記念して、この町を訪問された皇太子さま。ハポン姓の人々に熱烈な歓迎を受けた光景は日本でも大きく報道されたので、覚えている人も多いのでは。皇太子さまはこの訪問の際、支倉常長像の横に桜を植樹し、歴史的な訪問の足跡を永遠に刻みました。

侍の子孫であることはハポンさんの誇り

写真:手塚 大貴

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コリア・デル・リオは一見するとありふれた町並みのように見えますが、ところどころに日本との繋がりを感じさせる光景も。たとえば市役所近くの理髪店には、日本語で“理髪”と書かれた看板が!スペインに、それもこのような小さな町に日本語の看板があるのは、とても珍しい光景です。

筆者がこの町でハポン姓の人々と束の間の交流をして感じたのは、彼らは自らが日本の侍の子孫であることを固く信じていて、それを誇りに思いながら生きている、ということ。だからこそ彼らは、この町を訪れる日本人を暖かく歓迎してくれるのです。私たちには日本人の血が流れているのだという、限りなく純粋な親しみを込めて。

ハポンさんたちに会いに「コリア・デル・リオ」へ

コリア・デル・リオへのアクセスは、セビリアのプラサ・デ・アルマス・バスターミナルから142番のバスに乗り約1時間。セビリアから半日程度あれば、十分に訪れることができます。ただし日曜・祝日はバスが運休になるのでご注意を。

侍の子孫とされるハポンさんたちが暮らすコリア・デル・リオは、日本人だからこそ訪れる価値のある町。スペイン広しと言えども、日本人をここまで“特別な存在”として歓迎してくれる町は他にありません。世界遺産や絶景だけではない、スペインでのかけがえのない思い出を作るために、日本から来た旅人としてこの町を訪ねてみてはいかがでしょうか?

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/06/25 訪問

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