カタクリさくらまつりも!一面に咲くカタクリは奥会津の春の息吹

カタクリさくらまつりも!一面に咲くカタクリは奥会津の春の息吹

更新日:2018/10/18 11:30

4月下旬〜5月初旬にかけて、山の斜面に一斉に咲き誇るカタクリの紫の花は、雪深い奥会津に春の訪れを告げる自然の息吹です。三島町の「大林ふるさとの山」ではカタクリの群生だけでなく、山肌のオオヤマザクラも同時に開花。カタクリさくらまつりで賑わいます。また只見町「蒲生かたくり公園」では、会津のマッターホルン・蒲生岳の登山口に群生するカタクリが楽しめます。春の奥会津で紫色の絨毯を堪能しましょう。

大林ふるさとの山で斜面に咲くカタクリ

大林ふるさとの山で斜面に咲くカタクリ
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三島町の「大林ふるさとの山」は、只見川を渡る橋梁がJR東日本のコマーシャルに登場したビューポイントがある「道の駅 尾瀬街道みしま宿」の近くにあります。道の駅からは、只見川を渡って対岸側へ。JR只見線の会津西方駅からは、国道400号を経て、西方の集落へ入り、狭い山道を上った先にあります。対向車のすれ違いに注意が必要な道路で、すぐ近くの駐車場には台数に限りがありますので、カタクリの見ごろの時期は、手前の小学校跡の宿泊施設「森の校舎カタクリ」に駐車して、シャトルバスで向かいます。

カタクリ・さくらまつりが、花の見ごろの週末を中心に開催されます。会場の広場には、地元の方が特産品等を販売してもてなしてくれます。まつり期間中の週末は、会津宮下駅から列車の到着に合わせてシャトルバスも運行されます。

大林ふるさとの山で斜面に咲くカタクリ
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4ヘクタールある広大な「大林ふるさとの山」敷地内には、散策路が設置されていて、順路に沿って公園内を歩けます。簡単なロープで仕切られているだけなので、花の群生地には、立ち入らないようにしましょう。

大林ふるさとの山で斜面に咲くカタクリ
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薄紫色のカタクリの花が、斜面にいっぱいに咲き誇ります。カタクリはユリ科の多年草で、15センチメートル位の花茎の先に下向きにうつむいたように紫色の花を咲かせます。

オオヤマザクラ、スイセン、ミズバショウも

オオヤマザクラ、スイセン、ミズバショウも
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カタクリの花が目立ちますが、オオヤマザクラも所々でピンクの花を咲かせ、紫とピンクの共演が楽しめます。

オオヤマザクラ、スイセン、ミズバショウも
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さらに、黄色いスイセンが咲いている場所もあり、色とりどりのコラボも楽しめます。

オオヤマザクラ、スイセン、ミズバショウも
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湿地帯には、春のシンボル的な存在・ミズバショウも咲きだし、駐車場付近にはイチゲの可憐な白い花も姿を覗かせます。これらの数多くの咲き誇る花を愛でるには、花が咲き揃うまつり期間が良いのですが、混雑を避けて早朝に訪れるのがお薦めです。

蒲生岳の登山口に咲くカタクリ

蒲生岳の登山口に咲くカタクリ
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奥会津の最奥部にある只見町にある蒲生岳は、その険しい岩が切り立った山容から、“会津のマッターホルン”と呼ばれる山です。その蒲生岳の登山道入り口付近「蒲生かたくり公園」には、遅い雪解けを待ったかのように、紫のカタクリが群生します。

蒲生岳の登山口に咲くカタクリ
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蒲生かたくり公園は、JR只見線の平成23年豪雨被害による不通区間にある会津蒲生駅からすぐの場所です。すぐ近くに駐車場がなく、折り返せない道のため、国道252号線沿いの只見町観光情報ステーションの建物がある蒲生岳登山駐車場から、約5分徒歩で向かいます。駐車場のすぐ脇には蒲生集会施設「雪の里」があり、JR代行バスの停留所でもあり、トイレ休憩も可能です。

国道沿いに少し歩くと、かたくり公園の案内があり左折、途中にある民家庭先の桜やスイセンも春の訪れを感じさせてくれます。しばらく進み列車の通らない踏切を越えると、右前方の山の斜面に蒲生かたくり公園があります。左手には、長寿の泉 上原清水が湧き出ています。水不足の年でもでも水量が変化することなく、長い間地元の人々の生活用水として利用されてきた水源です。

蒲生岳の登山口に咲くカタクリ
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蒲生岳の登山道の案内に沿って進み、排水溝を越えた先に、カタクリの紫の花が群生しています。奥の登山道の斜面には残雪が残っていますが、日当たりが良く先に雪が解けた場所からカタクリの花が咲き出します。

雪解けを待って咲く遅咲きのカタクリ

雪解けを待って咲く遅咲きのカタクリ
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例年、4月下旬〜5月に見ごろを迎える遅咲きで有名ですが、その年の雪の量や雪解け具合に、開花時期が前後することがあります。地元の人々が、下草を刈るなど手間暇かけて管理されて、カタクリを主とした山野草が見事に花開きます。

雪解けを待って咲く遅咲きのカタクリ
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足元一面に咲き誇るカタクリは紫のじゅうたんのようです。所々に、白いイチゲも顔を出しています。

雪解けを待って咲く遅咲きのカタクリ
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まだ雪が残る越後山脈の山をバックに、カタクリの紫が映えて見えます。

おわりに

今回ご紹介した、カタクリの群生地は、JR只見線沿線にあります。只見線の複数の橋梁は、残念ながら2011年に豪雨被害で流され、会津川口駅と只見駅間が不通区間で、代替バスが運行されています。雪深く、なかなか訪れるのが難しい秘境ですが、魅力あふれる大自然がいっぱいです。

只見町の大自然については、関連MEMOでLINEトラベルjp 旅行ガイドの別記事「『自然首都・福島県只見』世界に誇るブナに囲まれたユネスコ エコパーク」も参照ください。

奥会津に、雪解け後の遅い春の息吹、一面紫のカタクリの散策路を歩いてみませんか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/17 訪問

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