写真:島塚 渓
地図を見る「丹波立杭焼(たんばたちくいやき)」は「丹波焼」や「立杭焼」という名称でも知られる、日本有数の歴史を持つ焼き物。開窯は平安時代の終わりごろと考えられているので、800年以上にわたって陶器を作り続けていることになります。
主に壺やすり鉢といった日用雑器を生産していた伝統があるため、今でもお皿や湯呑、花瓶などの生活用品を中心に作陶が行われています。
写真:島塚 渓
地図を見る陶器の生産が盛んな今田町のなかでも、上立杭は路地の隅々まで窯元が立ち並んでいる陶器の町。その一角には修復された明治時代の登り窯(のぼりがま)が残されており、平成27年からは実際に復元した窯で焼成が行われています。
写真:島塚 渓
地図を見る今田町にある登り窯はとてつもなく巨大で、長さはなんと約47メートル。内部には陶器を入れる部屋が9つもあり、築窯当時から複数の窯元によって共同で使用されていたものだと考えられています。
窯の先には「くど先」(写真)と呼ばれる煙り出しが設けられており、その形から別名「蜂の巣」とも呼ばれています。窯焼きのときは、この穴から真っ赤な炎が噴き出すほどの大迫力の光景が見られるんです。
写真:島塚 渓
地図を見る窯元が立ち並ぶ上立杭から川を挟んだすぐそばにあるのが「兵庫陶芸美術館」。丹波立杭焼をはじめとする兵庫県内の産陶磁器を中心に約1900点のコレクションが収蔵されています。
ここではコレクションを紹介する展示棟も充実しており、1階から3階のフロアに合計5つの展示室が設置されています。現代にも連綿と受け継がれる丹波立杭焼の魅力をしっかりと目に焼き付けてください!
写真:島塚 渓
地図を見る実は丹波立杭焼以外にも、兵庫県内には数種類のやきものがあるんです。
例えば淡路のa平焼(みんぺいやき)は、黄色や緑といったカラフルな中国風のデザインが特徴的。ほかにも姫路の東山焼(とうざんやき)や現在でも売られている豊岡の出石焼(いずしやき)、篠山の王地山焼などその種類は豊富です。
「兵庫陶芸美術館」ではこれらの焼き物も企画展示されているので、注目してみてください。
写真:島塚 渓
地図を見る実際に丹波立杭焼の品物を買ってみたいという人におススメしたいのが、丹波伝統工芸公園・立杭陶の郷(たちくいすえのさと)。美術館と販売店がいっしょになった丹波立杭焼に関する総合的施設です。
ほかにも登り窯やレストランも設置されているので、篠山市今田町エリアを観光するときには便利な場所となっています。
写真:島塚 渓
地図を見る陶の郷のメイン施設とも言えるのが、52軒の窯元(2017年2月現在)の作品をまとめて見られる「窯元横丁」。ブースごとに丹波立杭焼の窯元の作品が並べれれており、好きなものを購入することができます。
オーソドックスな花瓶や茶碗から前衛的な作風のものまで、自分の感性にあった一品をぜひ探し求めてください。
兵庫県篠山市今田町は丹波立杭焼の魅力にあふれた土地。実際に見たり、手に取ったりすることによって、陶器の持つ温かみを実感することができます。
800年以上にわたって受け継がれている丹波立杭焼の凄さをぜひその目で確かめてみてください。きっと新たな発見があると思いますよ。
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(2024/4/24更新)
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