エーゲ海に浮かぶサントリーニ島は、紺碧の海からそそりたつ赤茶色の断崖絶壁の上に、白く降り積もったような白い町並みが美しい景観で、世界中の人から人気を集める一大観光地。夕日が有名なイアの町や、古代ティラの遺跡をはじめとする古代遺跡、カマリやペリッサなどのビーチなどなど、見所がたくさんあるこの島の中心地が、フィラの町です。空港や港からのバスに、各地へ運んでくれるバスの発着する町であり、サントリーニ島に入ったなら起点となる町です。
フィラの町並みと紺碧のエーゲ海の眺めを一望するには、断崖に沿って走るアギウ・ミナ通りとさらにその少し上の断崖上を並行に延びるヒパパンティス通りがお薦め。特に、白い建物が軒を並べる石畳の坂道を登り切ってさらにゴンドラ乗り場を通り過ぎていくと、白い町並みを見渡す眺めは最高!岩がちの島全体と周囲を取り囲むエーゲ海を見渡すかのような背景が、白い町を際立たせます。
サントリーニ島の最もポピュラーな風景といえば、このエーゲ海をバックにした青い屋根の白い教会ではないでしょうか。運よく白い波の尾を引きながら船が通ってくれると最高!
この眺めは、フィラの中心地からヒパパンティス通り、もしくはアギウ・ミナ通りをフィロステファニーの集落方面に向かい、ホテル・サントリーニ・パレスの前の坂を上った所から楽しめます。
目の前には紺碧のエーゲ海と現役の火山島ネア・カメニの美しい風景!このネア・カメニへは、フィラの町の崖下にあるオールド・ポートから出る小舟で訪れることができます。
また、サントリーニ島には、夕陽で有名なイアの町があるのですが、このビューポイントからでも、十分夕陽を楽しむことができるのです。
時間と共に、オレンジ色が濃くなる夕陽が黄金色の海に沈んでいき、教会の鐘楼の影がとてもロマンティック!エーゲ海からの風を受けながらしばし佇むひとときは、一生の思い出にもなるでしょう。
島内の町を網羅するバスが発着するフィラのバスステーションから歩き始めると、車も通るディシガラ通りへ出てみましょう。この通りに面して新先史期博物館が建ち、通りを北に向かうとテオトコプールー広場に出ます。広場と言っても、ちょっと通りが広くなっただけのようなスペースで、周りには旅行会社をはじめ、書店、カフェ・レストラン、銀行などが建ち並ぶ、町の中心地です。一角には、お土産のモチーフにもなる彩色されたロバの石像もたっています。
テオトコプールー広場から東の海側に路地を入って行くとヒパパンティス通りに繋がります。この通りにあるのが、眩しいほど真っ白の大聖堂。白いアーチがいくつも並ぶ端に鐘楼が天に向かい、中央にはどっしりとした教会があります。教会内のドームの天井には大きなキリストのモザイク画があり、主祭壇にはたくさんの金色に輝くイコンが並んでいます。
真っ白の回廊が取り囲む中庭の中央には像があり、周りに観葉植物が植えられた空間は、観光客で賑わう喧騒から逃れられる一角になっています。
石畳の迷路のような路地が断崖の急斜面を這うように延び、白い建物や時折現れる教会が建ち並ぶフィラの町並みは、迷子になるのが楽しい所でもあります。
所々では両側が白壁の高い塀が続くこともあるのですが、見晴らしの良い通りには、海側に門扉のみが設置されているかのように見えるのが、サントリーニらしいところ。背後にはどこまでも続く紺碧のエーゲ海と青い空ばかり!これは、この門をくぐるといきなり急斜面になっており、階段を下りて建物に辿り着くという構造だからなのです。まさに断崖上からの絶景を独り占めできるスペースと言えるでしょう。
すっかり観光地化されたフィラの町には、様々なショップやカフェ・バーやレストラン、ギロピタ屋さんが軒を並べています。
サントリーニ島は、古くから火山性の土壌を利用して良質の葡萄が栽培され、その立地条件からワイン製造が栄え広範な流通経路の中心地となってきました。カマリビーチ行きのバスに乗って10分ほどの所にある葡萄畑の中にあるワイナリーでは、ワイン博物館があり、サントリーニ島に伝わるワイン製造法の変遷が学べ、テイスティングが楽しめます。そこまで行く時間がないという人でも、フィラの町中ではたくさんのワイン屋さんやワインのいただけるカフェ・バーがありますので、気軽に覗いてみて下さいね。
また、ギリシャ特産のオリーブを利用したオイルや石鹸をはじめ、アクセサリー、可愛くデザインされた軽石、ふんわりした海綿、アイドル的存在のロバのぬいぐるみ、黒い火山岩などなど、お土産物には事欠かない通りが続きます。
建ち並ぶショップの中で一風変わったのが、ドクター・フィッシュのお店。
一見、水槽が並ぶ店内は、熱帯魚でも売っているのかしらと思ってしまうかもしれませんが、よく見てくださいな。どの水槽も同じグレーの小さな魚たちが泳いでいます。水槽の上にはベンチのような椅子が・・・。そうです!このベンチに腰掛けて足湯のごとく、裸足の足を水槽につけるのです。そうすると、魚たちが足に群がってきて、足の表面をつつき始めます。表面の古い角質を食べてくれるので、古い角質を安全に除去できるため美容に、それらを食べる刺激が神経活性化に効くとされ、健康に効果あり!
坂道や階段の多いフィラの町中で歩き疲れたら、一度試してみて下さい。ちょっとこそばゆいかもしれませんが、可愛い魚たちのおかげで、心身ともに一気にリフレッシュできるはずです。
サントリーニ島では、フィラの町から発着する路線バスで、どの町へでもお出かけできます。そのバスの発着場がテオトコプールー広場の南にあり、タクシーステーションと隣接しています。
広い敷地の端っこに石造りの窓口があり、ここで、行き先を告げると乗るバスを教えてくれます。チケットは、バスがスタンバイしたときにバスの乗車口前に並んで、チケット売りの係員さんからチケットを購入するシステム。建物の窓横の壁には行き先別の時刻表が張ってありますが、日・祝祭日は、無碍にも「NO BUS」という文字の張り紙のみ!そんな時は、隣の敷地で待っているタクシーに頼らざるを得ません。タクシーは、交渉次第で値段が変わりますので、しっかり交渉してくださいね。
大型フェリーや高速艇でサントリーニ島にやってきたら、普通はフィラの南約4キロメートルの所にあるアティニオス港から入ることになります。この場合は、バスもありますが、お宿と連絡を取ってお迎えを頼んでおくと楽に移動できます。
フィラの町の崖下にある港は、オールド・ポートといって、ここを利用するのはフィラの対岸にあるネア・カメニという火山島などへのツアーボート、または、沖に停泊するクルーズ船から上陸する人のための小舟くらいです。
このオールド・ポートには、ボートや小舟が停泊しており、小さな礼拝堂も建っています。町外れのテレフェリックというゴンドラで下ってくるのが、楽して風景を楽しめるのでお薦めです。
テレフェリックが運休中なら、オールド・ポートへはクネクネした石の階段を自分の足で下るか、名物のロバさんの背に揺られて下るしかありません。どちらにしても、この階段を通るなら、ロバさんたちの落し物の強烈な匂いを避けないではいられないことを、覚悟しておいてくださいね。
サントリーニ島は、紀元前3000年ごろからクレタ島より移り住んだ人々によって文明が築かれてきた島ですが、何回もの火山の噴火が繰り返され、紀元前1500年頃の大噴火で、今のような三日月型の姿になったとされています。この島に残る、噴火以前に栄えた場所とされるアクロティリ遺跡は貴重なもので、当時栄えていた近くのクレタ島のミノア文明が崩壊したというアトランティス伝説の一つとされています。その三日月型のほぼ中央に位置するフィラの町は、遺跡やビーチを楽しむのに交通の面をはじめ、旅行会社、宿泊施設、ショップの利用での便利さではピカイチ!是非ゆっくりした滞在で、島の魅力を存分に味わってくださいね。
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(2024/3/29更新)
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