東京で一番有名な桜スポットといえば、国の特別名勝に指定されている六義園(りくぎえん)。中でも六義園の枝垂れ桜は樹齢約70年を数え、若々しくもダイナミックな花付の良さで訪れた者を楽しませてくれます。
六義園では毎年恒例「しだれ桜と大名庭園のライトアップ」が3月16日〜4月6日の期間で行われ、それに伴って閉園時間も21時まで延長されます。内庭大門をくぐって眼前に広がる枝垂桜、吟花亭跡の月夜に浮かぶ鶴姫の枝垂桜は特に必見。
そんな六義園とあわせて訪れたいスポットが染井温泉SAKURA。ソメイヨシノ発祥の地、駒込に所在を置く染井温泉SAKURAでは2017年3月7日〜4月9日にかけて「春のいちごフェア」が開催中。選び抜かれたいちごをふんだんに使ったスィーツの数々を楽しむ事ができます。六義園で桜を堪能した後に温泉でのんびりして、季節の旬をいただく。これこそ極上の幸福のひとときですね。
続いての桜スポットは、日本有数の大寺院、増上寺。
600年の歴史を持ち徳川将軍家ゆかりの地としても有名です。徳川家康が戦の陣中に持参して勝運を招いたと言われる黒本尊や、普段非公開の徳川将軍家墓所など時期ごとに歴史感溢れる巡拝スポットとなります。
増上寺の枝垂れ桜は大きく三本。増上寺の正門である三解脱門を抜けると、広けた境内に立派な枝垂れ桜を拝むことができます。増上寺の裏手にもありますのでそれぞれ見比べも良いでしょう。くれぐれも参拝客としての本質を忘れず、気を引き締め、花見に臨むことを心がけると吉。年度が変わるにあたって何かに挑戦したい方向けの勝運桜スポットになります。
気を引き締めたところで、今度は気を緩める桜スポットにも訪れてみましょう。増上寺から徒歩数分の東京タワーでは、4月23日までの期間限定で、19時より桜にちなんだプロジェクションマッピングが展開されます。
大展望台2階の外窓上部に東京の過去、未来に至る風景がマッピング映像として映し出され、下部には東京の夜景がどこまでも広がりを見せるでしょう。ここに夜桜が咲き乱れる演出が加えられ、何だか陽気な気分にさせてくれるのが東京タワー春マッピングの醍醐味。一張一緩、メリハリある花見がしたい場合は増上寺と東京タワーの組み合わせがオススメです。
東京の花見スポットといえば文化施設が密集する上野恩賜公園。中でも東京国立博物館には、普段は非公開の庭園があるのはご存知でしたか?
本館の裏手に位置する庭園は春と秋にのみ公開され、園内には五棟の茶室が絶妙なバランスで配置、襖には狩野派による楼閣山水図が描かれている九条館(※茶室内には入れません)など穏やかな春のひとときを楽しむ事ができます。ここに枝垂れ桜やオオシマザクラといった春の装いによるアクセントが、静かな日常をより躍動的なものへと変化させます。
・3月14日〜5月7日までの間10〜16時庭園解放
・3月31日・4月1、7、8日はライトアップ(19:30まで)
・さくらカフェによるドリンク・軽食の販売あり
東京国立博物館では4月9日まで「博物館でお花見を」を開催中。桜にちなんだ作品を観覧することができます。特に本館2階の総合文化展の国宝展示室、狩野長信筆「花下遊楽図屏風」は400年前のお花見の様子を表しています。
登場人物の表情、仕草、その着物。今にも動き出しそうな宴の風景は館内に居てなお花見をしているような錯覚を覚えるほどです。右隻中央部分は関東大震災により消失してしまいましたが、逆にそれが、果てしなく続く無の美学をかき立てることでしょう。
続いてナビゲートしますのは、近年東京の桜名所として台頭しつつある日本橋の桜です。そして桜観賞にあわせて日本橋 桜フェスティバルが3月16日〜4月9日にかけて同時開催されるのも大きな魅力。
まず手始めに訪れておきたいのが福徳の森です。2016年秋にオープンしたてのイベントスペースで、小規模ではありますが美しい枝垂れ桜や山桜を楽しむことができ、日が落ちてからはライトアップも行われます。仲通り(コレド室町1付近)のマッピング映像による春の小川が写し出された「NIHONBASHI SAKUA GATE」もあわせて楽しんでおきたいところ。(映像演出17:30〜20:00)
さらにアクティブに日本橋 桜フェスティバルを楽しみたい方は「ニホンバシ宝探し 幻の桜」というものに参加してみましょう。5つある謎をそれぞれ解き、日本橋エリアに隠されている宝箱を見つけて、キーワードを収拾していくというものです。
まずは地図を日本橋案内所(コレド室町1 地下1階)や各ヒント提供店で貰いましょう。下記MEMOのリンク先、公式ホームページでもダウンロード可能ですので持参しましょう。ちなみ二人で協力しないとクリアできないなど、やり応え抜群です。
期間中は日本橋周辺エリアで、春限定の桜メニューを提供する飲食店が109店舗参加する日本橋桜メニューウォークも行われます。桜ティラミス、サクラパエリア、桜海老チャーハンなど食べ歩きながら謎解きするのも楽しいかもしれませんね。
最後は東京の春イベント人気NO1「MIDTOWN BLOSSOM 2017(3.17〜4.16)。会場となる東京ミッドタウンや港区立檜町公園の桜群は見事にバランス良く植栽されています。
例えば
・4上旬では染井吉野や日本古来の野生桜である山桜
・中旬は華麗な八重紅桜
・下旬、里桜の一種で薄紅大輪のカンザンなどいつ訪れても楽しむことができます。
乃木坂駅からガーデン入り口に入り、港区立檜町公園に至る桜の回廊はまさに逸脱の風景。さくら通りに面した春限定ラウンジ「MARTINI Blossom lounge」ではイタリアンスパーリングワイン「MARTINI」を頂くこともできます。ホットMARTINIも嬉しいポイント。イルミネーションに彩られた夜景と美味しいお料理は、2017年に一度は行っておきたい桜スポットです。
掲載写真は幕末より150年継承される花と植木の問屋「花字」の5代目である西畠清順氏による作品にマッピング映像が映し出された風景。実は「MIDTOWN BLOSSOM」のコンセプトの一つに、未来へ繋げる木々の育成があります。
旧防衛庁地代から移植された現在の染井吉野48本は、いつか朽ち果てるでしょう。ですが取り木や継ぎ木により、植物が持つ土地の記憶や風景を未来に受け継ごうというものです。日本の風景は美しい、そう伝わってきそうな富士山のモニュメントですね。
今回紹介した5つの桜スポットはいかがでしたか?皆様の春イベントを楽しむ役に立てれば幸いに思います。
ところで2017年の桜開花状況は、3月上旬から続く寒気のため若干遅れそうとの予想がされています。まだかまだかと待ち遠しいところですが、逆に言えば長い期間、桜観賞をすることができるはずです。まだ春イベントの予定を立てていない方々は、一味も二味も違う2017年東京の春イベントの数々で春の訪れを感じてみませんか?
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