『思い出のマーニー』の舞台を訪ねてイギリス・ノーフォーク州へ

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『思い出のマーニー』の舞台を訪ねてイギリス・ノーフォーク州へ

『思い出のマーニー』の舞台を訪ねてイギリス・ノーフォーク州へ

更新日:2017/02/25 17:50

咸月 潤のプロフィール写真 咸月 潤

2014年にスタジオジブリの映画で有名になった、イギリスの女流作家ジョーン・G・ロビンソンによる『思い出のマーニー』。映画版では北海道が舞台でしたが、原作小説ではイギリス東部、ノーフォーク州にある「バーナム・オーバリー」という名の小さな港町が舞台です。ガイドブックにも載っていないような本当に小さな町ですが、訪れた人でないと味わえない、静かな感動が味わえる不思議な場所です。

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ロンドンから電車でキングズ・リンへ

ロンドンから電車でキングズ・リンへ

写真:咸月 潤

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ロンドンのキングス・クロス駅から電車に乗って約1時間半。まずはキングズ・リンという海辺の町に到着します。中世にはイギリスの主要な貿易港として栄えていたキングズ・リン。今は大きなショッピングセンターもある現代的な町ですが、ロンドンのような大都市によくある忙しなさもなく、また中世の雰囲気を残す路地裏などもそこかしこに見られる、印象的な町です。

駅から10分ほど歩いたらバスターミナルがあります。そこから『思い出のマーニ―』の舞台「バーナム・オーバリー」まで、およそ1時間のバスの旅です(※作中では「リトル・オーバートン」という名に変えられています)。

挿し絵と同じ姿で残る「風車小屋」

挿し絵と同じ姿で残る「風車小屋」

写真:咸月 潤

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『思い出のマーニー』は、幼い時に孤児となった主人公のアンナが、療養のために訪れた港町で不思議な少女マーニーと出会い、心を浄化していくというストーリーです。物語の最後でマーニーの正体がわかるというミステリーの雰囲気の中、人の心の再生が繊細に描かれていて、今でも根強いファンが多い物語です。

その物語に登場する「風車小屋」が、キングズリン駅から1時間もバスに揺られると、まず見えてきます。作中では、マーニーの抱える「恐怖」の象徴として描かれていた風車小屋。今ではナショナル・トラストによって管理されていて、黒い壁が印象的な美しい姿です。

挿し絵と同じ姿で残る「風車小屋」

写真:咸月 潤

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少し前までは泊まることもできたこの風車。天気が良ければ、この写真のように青空をバックに屹立する美しい風車の姿を見ることができます。

ここに「マーニー」がいた? 海辺に建つ「湿っ地屋敷」

ここに「マーニー」がいた? 海辺に建つ「湿っ地屋敷」

写真:咸月 潤

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風車小屋からやや歩くと、海と入り江に面した場所に出ます。入り江には、この地方の特徴なのか青い縁の窓が印象的な家々が目立ちます。

その中に、作中で「マーニー」が住んでいた、「湿っ地屋敷」のモデルとなった建物があります。物語が書かれた当時とまったく変わらない姿で今も残るこの建物は、当時穀物倉庫として使われていたそうです。

ここに「マーニー」がいた? 海辺に建つ「湿っ地屋敷」

写真:咸月 潤

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作者のジョーン・G・ロビンソンは、かつてこの入り江のあたりを歩いていたとき、何気なくこの穀物倉庫を振り返って見たそうです。すると、窓のあたりに夕日を浴びながら髪をとかしている、金髪の少女の姿を見たということです。それが現実だったのか幻影だったのかは定かでありませんが、いずれにしてもこの出来事が元になって、名作『思い出のマーニー』は生まれました。

このような話を聞くと、「ファンタジー」とは決して現実離れした絵空事ではなく、この日常と地続きのところにあるということが改めて感じられます。

自然の時間感覚が味わえる湿っ地

自然の時間感覚が味わえる湿っ地

写真:咸月 潤

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バーナム・オーバリーは、時間によって非常に干満の差が大きいです。干潮のときは広々としている湿っ地も、満潮時には海に没してしまいます。しかし、それがかえって「自然のままの時間感覚」を味わえる大切な要素となっています。

物語の中で主人公のアンナが心を回復することができたのは、この美しい自然の力によるところも大きかったのではないかと思えます。

終わりに

いかがだったでしょうか?
バーナム・オーバリーという町の名は、初めて聞く方が多かったのではないかと思えます。一般的な旅行ガイドには一切掲載されない本当に小さな、一見すると地味な印象の場所ではあります。しかし、自分が物語の中に入りこんでしまったかのような不思議な感覚が味わえるとともに、美しい自然のさまざまな表情が見られる場所です。
イギリスを訪れた際には、是非一度足を運んでいただきたい場所の一つです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/09/04 訪問

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