街全体が美術館!歩いて見て楽しむ埼玉県春日部市「アートウォーク」

街全体が美術館!歩いて見て楽しむ埼玉県春日部市「アートウォーク」

更新日:2017/02/23 15:43

やた 香歩里のプロフィール写真 やた 香歩里 鈍足の旅人、地域の魅力発掘人、花火鑑賞士
埼玉県春日部市といえば、『クレヨンしんちゃん』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?人気長寿漫画の舞台である春日部市は、美術作品が街なかに多数展示され、手軽な美術鑑賞を楽しめる街です。なかでも、東武鉄道春日部駅を起点とした約4キロの「アートウォーク」は、ウォーキングしながら20点以上の彫刻を鑑賞できる、身体にも目にも心にも楽しい散策コースです。

休日にぶらり美術鑑賞散歩はいかがですか?

まずは東武鉄道春日部駅西口からスタート!

まずは東武鉄道春日部駅西口からスタート!

写真:やた 香歩里

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「アートウォーク」は、東武鉄道春日部駅西口から始まります。

駅前から延びるふじ通りを約500mほど歩いた春日部郵便局交差点を左折すると、春日部市役所が見えます。その前にあるのがこの「大空」(作:加藤豊)。市の鳥ユリカモメに守られたあどけない表情の少女が、近代的で無機質な建物に映えます。

まずは東武鉄道春日部駅西口からスタート!

写真:やた 香歩里

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市役所前の道を左に折れてすぐに見えてくるのが、松実高等学園前にある「収穫祭」(作:清水啓一郎)。広いスペースの真ん中に陣取って、愛嬌のある表情を見せてくれています。

まずは東武鉄道春日部駅西口からスタート!

写真:やた 香歩里

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そしてその隣、東西ふれあい通り西口公園には、「道程」(作:伊藤正人)が。よく見ると、公園のベンチのデザインもおしゃれですね。存在感のある彫刻ですが、それだけが浮いてしまわないよう、全体的なデザインにも配慮されているようです。

駅西口側の彫刻はこの3点です。引き続き、線路を越えて、東口側に行ってみましょう。

春日部駅東口側はアートの宝庫!

春日部駅東口側はアートの宝庫!

写真:やた 香歩里

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東武鉄道の線路を陸橋で越えてさらにまっすぐ、粕壁小交差点まで来ると、見えてくるのが、春日部市教育センター前の「小さい花」(作:黒川晃彦)。少女が鉢植えの花を持って、微笑みながら腰かけている姿です。教育センター内1階でも、「巣立ち」(作:加藤豊)を鑑賞できますので、お忘れなく。

春日部駅東口側はアートの宝庫!

写真:やた 香歩里

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さらに北東に向かって歩くと、市民文化会館が見えてきます。会館の前にあるのが、「神話U」(作:加藤豊)。ギリシャ神話をモチーフにした像は、文化会館のイメージにピッタリですね。

春日部駅東口側はアートの宝庫!

写真:やた 香歩里

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市民文化会館のお隣、市立中央図書館の前には、「道標・鳩」(作:柳原義達)が。緑の多い憩いのスペースに、ベンチとして休憩もできる作品が調和しています。お天気が良ければ、借りてきた本をここでのんびり広げる…なんていう、アート三昧の過ごし方も素敵ですね。

公園や路地に調和した彫刻も必見!

公園や路地に調和した彫刻も必見!

写真:やた 香歩里

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ここからいちど粕壁小交差点まで戻って、右折し、学校どおりに入ります。学校どおりでも5点の彫刻を見ることができます。上の作品は、まちなみ公園の前の「旅人・樹陰」(作:池田宗弘)。木陰に自転車を止めた旅人が、一息ついている様子です。隣に立つ樹木も含めて、ひとつの作品になっているのですね。

公園や路地に調和した彫刻も必見!

写真:やた 香歩里

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こちらは、ちょっと路地を入った、見落としてしまいそうなところにある「おでかけ」(作:藤原吉志子)。かなり大きく存在感のあるウサギの像、このまま路地から飛び出していってしまいそうです。

公園や路地に調和した彫刻も必見!

写真:やた 香歩里

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交差点角の「ぷらっとかすかべ」近くには、こんな背の高い作品も。高さ5.5mもの、「風になるとき」(作:西野康造)です。風に合わせて、鳥のオブジェがゆっくり回っています。生きている像、という感じがします。

学校どおりにはこのほかに、「風の門」(作:峯田義郎)、「瑶韻」(作:一色邦彦)の2点が展示されています。

古利根公園橋はアートのクライマックス!

古利根公園橋はアートのクライマックス!

写真:やた 香歩里

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大落古利根川にかかる古利根公園橋は、まさにアートの橋。公園と橋が一体となったデザイン。中央のひときわ大きなオブジェは、麦わら帽子をイメージしたという大きなアーチで、県鳥シラコバトがモチーフの風見鶏を乗せています。この古利根公園橋には5点の女性像の彫刻が展示されています。

上の写真の彫刻は「夏」(作:桑原巨守)。橋の東南端にあります。輝く夏の太陽のもと、高原に立つ少女をイメージしたものだそう。青い空が良く似合います。

古利根公園橋はアートのクライマックス!

写真:やた 香歩里

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こちらは東側歩道、アーチの北側にある「ジーンズ・夏」(作:佐藤忠良)。道路の向こう側には、すらりとした女性像「茉莉花」(作:舟越保武)が見えます。また、彫刻横の柵や街灯にも注目してみてください。いずれも凝ったデザインで、橋全体が見ごたえあるアートスペースになっています。

さらにこの先、橋の北東端には少女像の「思い出」(作:山本正道)があります。

古利根公園橋はアートのクライマックス!

写真:やた 香歩里

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こちらは南西端にある「フォーム」(作:千野茂)。うつむいた女性の顔、覗き込んでみたくなりませんか?すぐ近くまで行ってじっくり鑑賞できるのが、街なかアートの面白さです。

駅前まで続く、彫刻の道

駅前まで続く、彫刻の道

写真:やた 香歩里

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橋の両側の彫刻を楽しんで、公園橋通りをまっすぐ春日部駅の方に戻ると、埼玉縣信用金庫の前にあるのが「月に吠える」(作:手塚登久夫)。フクロウたちが、奥にある緑の茂みから飛び出してきたようにも見えますね。

駅前まで続く、彫刻の道

写真:やた 香歩里

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公園橋通りから少し入ったところにも彫刻があります。こちらは埼玉りそな銀行前の「記念撮影ー風がー」(作:峯田敏郎)。このように、メインストリートだけでなく、少し路地を入ったところにも彫刻がありますので、地図をよく見て、見逃さないようにしてくださいね。

駅前まで続く、彫刻の道

写真:やた 香歩里

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春日部駅に一番近いのが、この「響き」(作:吉本豊)。トヨタレンタカーのななめ前にあります。黒御影石製の、どっしりした大きな像ですが、丸みのあるフォルムとどこかユーモラスな表情が、なんとなく柔らかな雰囲気も醸し出しています。

あとはまっすぐ200mほど進むと、春日部駅に到着です。

この「アートウォーク」のコースは距離約3.7キロ、時間にして約1時間とのことですが、彫刻だけでなく街なかの風景も楽しみながら、ぜひゆっくり歩いてみてください。

春日部市「アートウォーク」でアートと散策を楽しむ休日を!

全部の作品をご紹介することはできませんでしたが、この「アートウォーク」のコースには23点(教育センター内「巣立ち」を含む)もの彫刻が展示されているほか、彫刻以外にも古い宿場町「粕壁宿」の本陣跡や問屋場に足を伸ばすこともできます。また、今回は「アートウォーク」マップ上の作品のみを取り上げましたが、このエリアにはその他にもアート作品が点在しています。

街なか散策の良いところは、疲れたら休憩できるカフェやレストランがあちこちにあること。また、このコース上には、映画館も備えたショッピングモール「ララガーデン春日部」もありますし、古利根公園橋からさらに北東に10分ほど歩くと、温泉施設「湯楽の里春日部店」もあります。

普段は素通りしてしまいがちな「いつもの街」も、足を使ってゆっくり回ってみると、意外な発見があります。美術鑑賞はもちろん、さまざまな見どころを組み合わせた春日部ウォーキングで、たくさんの発見を楽しんでください!

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/02/17 訪問

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