熊本の猫スポット!夏目漱石ゆかり「わが輩通り」の猫オブジェ

熊本の猫スポット!夏目漱石ゆかり「わが輩通り」の猫オブジェ

更新日:2017/04/14 13:02

古都の U助のプロフィール写真 古都の U助 ブロガー
熊本といえば近年はくまモン人気の勢いに凄いものがありますが、夏目漱石の処女小説「吾輩は猫である」にちなんだ「わが輩通り」は、可愛い猫オブジェがいっぱいの散策ルートとなっています。熊本は漱石が英語教師として働き、鏡子夫人との新婚生活をスタートさせたという縁浅からぬ場所。文学ファンはもちろんのこと、猫好きの方にもおすすめのポイントがいっぱいです!

漱石が降り立った地「上熊本駅」

漱石が降り立った地「上熊本駅」

写真:古都の U助

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「わが輩通り」というのは明治28年に夏目漱石が英語教師として第五高等学校(現熊本大学)に赴任してから100周年を記念し、平成8年に整備された通りです。漱石が着任した当時は九州鉄道の池田停車場の名で使用されていました。

現在のJR上熊本駅は高架化され、大正2年に建てられた2代目の上熊本駅舎は熊本市交通局の上熊本駅前駅舎として、その玄関部分が移築・利用されています。そして駅前には若き日の漱石像が建っています。

漱石が降り立った地「上熊本駅」

写真:古都の U助

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現在の上熊本駅はJRの他、熊本市交通局と、熊本電気鉄道の計3社の各駅が一箇所に集まる鉄道好きにとっても見逃せない場所です。特に熊本市交通局「上熊本駅前」は、すぐ横に車庫があるため複数の車両が一度に見学できるという点も魅力的。

ちなみに写真では一番右側に映っている1200系や1080形など白地に緑のラインが入った車両は熊本(の主に山間部など)を舞台とする人気アニメ「夏目友人帳」(3期3話)に登場した路面電車に似ているといわれています。

夏目は夏目でも‥という気もしますが、同じ熊本ゆかり、しかもニャンコキャラが大活躍するアニメに関連するということで、要チェックの車両でもあります。

漱石が降り立った地「上熊本駅」

写真:古都の U助

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上熊本駅から道路を渡って少し北側に位置するミハナタクシー前には、わが輩通りの標識オブジェと「車屋の黒」像が。車屋の黒は小説「吾輩は猫である」に登場する大柄な雄の猫で、その像の顔はなかなかのブサ可愛い系で憎めないヤツ、といったところ。

熊本城温泉「城の湯」周辺

熊本城温泉「城の湯」周辺

写真:古都の U助

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こちらは熊本城温泉城の湯の玄関先にある記念撮影用のいわゆる顔出し看板。よく見ると熊本県の地形柄になっている三毛猫のイラストも可愛いです。

熊本城温泉「城の湯」周辺

写真:古都の U助

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そしてこちらは城の湯の西側にあるお洒落な猫オブジェ。わが輩通りにはアルファベットのRのモチーフがデザインとして多く使用されているのですが、これは夏目漱石の小説「吾輩は猫である」が、いわゆる「である調」で書かれているためでそれにちなんだもの。
よく見ると台座の部分には小さな肉球マークが付いていて、チョコチョコとよじ登った跡なのかな、と微笑ましくなります。

熊本城北部から東部へ

熊本城北部から東部へ

写真:古都の U助

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こちらは熊本城の北東部、磐根橋バス停前にある「吾輩ハ猫デR」のオブジェ(台座の文字は右から左へ読んで下さいね)。胴体部分の形がユニークで、アルファベットのRの形になっているというしゃれたもの。また、猫オブジェのすぐ足元にある「借りてきた猫」のプレートも割れちゃってますがなかなか可愛い。

この磐根橋の周辺は高台になっている為「わが輩通り」から階段を上がり、「わが輩通り」の上部をまたぐように架かる磐根橋へ上がってみる眺めもなかなかのものです。

磐根橋からそのまま県道303号を歩き加藤神社へ行くルートもあります。熊本城周辺は平成29年2月現在立ち入り不可の場所がほとんどとなっていますが、加藤清正を祀る加藤神社は参拝可能です。

熊本城北部から東部へ

写真:古都の U助

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主に熊本県を対称にFM放送をするエフエム熊本前は「わが輩通り」だけでなく周囲の観光スポットも記載されています。こうして見ると熊本は夏目漱石だけでなく小泉八雲や宮本武蔵、熊本城城主となった加藤清正や細川氏など、歴史上の多くの魅力ある人物と縁のあることがわかります。

夏目漱石内坪井旧居

夏目漱石内坪井旧居

写真:古都の U助

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夏目漱石旧居のうち移築せずそのままの場所で見学ができる唯一のものが、この夏目漱石内坪井旧居です。坪井川の西側「わが輩通り」から少しだけ北側に入った地にあります。

以前は有料の見学場所となっていましたが、平成28年の熊本地震の影響で平成29年2月現在はお庭から無料で邸宅の外観を見学するようになっています。

夏目漱石内坪井旧居

写真:古都の U助

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漱石は4年あまりの熊本滞在期間中に6回も転居していており、そのうち5番目に移り住んだのがこの邸宅。ここでは漱石一家は熊本赴任中住んだ家のうち最も長い1年8ヶ月間を暮らしています。鏡子夫人も熊本で暮らした家のうちこの家が一番気に入っていたというだけあって、お庭と大きな窓のある縁側は風情があります。

夏目漱石内坪井旧居

写真:古都の U助

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立ち入り場所は安全の為フェンスでで仕切りがしてあり、旧居にまつわるパネルが設置されている他、自由に持ち帰れるようパンフレットも用意されています。お庭から大きな窓越しによく見れば漱石の人形と文机の上に丸まり漱石に撫でられている猫の人形も見ることが出来ます。

「わが輩通り」東部には

「わが輩通り」東部には

写真:古都の U助

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わが輩通りの東部、こちらは女子高の前に置くのがぴったりなメス猫・三毛子さんの像。足元には分厚い本が開かれているという凝ったものです。三毛子さんは三味線のお師匠さんの飼い猫で風邪をこじらせ若くして亡くなってしまう小説のマドンナ。石像の顔立ちもとても可愛らしいです。

「わが輩通り」東部には

写真:古都の U助

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「わが輩通り」の東端、藤崎宮前駅・東側には各所にあるものとお揃いのお洒落な標識があります。駅名の由来となっている藤崎八幡宮はこの駅からさらに東へ歩くこと10分足らずのところ。もともと藤崎八幡宮は熊本城に隣接する藤崎台地にありましたが、明治10年の西南の役で消失しその後現在地に遷されています。

最後に

漱石は当時の池田停車場で熊本の地へ降り立ち、人力車でお城に近い高台に差し掛かり熊本の町並みを見ると「熊本は森の都」だと口にしたといいます。文学ファンだけでなく素敵な魅力がいっぱい詰まった熊本の街。ぜひ旅をして地震の影響から復興していく様を見届けて下さい。

今回ご紹介した「わが輩通り」の上熊本駅から藤崎宮前駅までは見学や撮影無しで、まっすぐ歩いたら30分少々といった距離。一部地震の影響で足元に注意が必要な箇所もあり、余裕を持って見学できるようにして下さいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/02/01−2017/02/07 訪問

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