写真:成瀬 康子
地図を見る「ジェロニモス修道院」はポルトガルの大航海時代を築いたエンリケ航海王子の偉業を称えると共に、引き続き航海の無事を祈る為にマヌエル1世(1469-1521)によって1501年に着工されました。
王室お抱えの設計士によって1511年に大部分が完成しましたが、最終的な完成には300年もの年月を要しました。費用はバスコ・ダ・ガマ(1469頃―1524)らが持ち帰った香辛料の利益によって賄われたという事ですから、航海によって得られた富の大きさには驚愕するばかりです。
写真:成瀬 康子
地図を見るふんだんに使われている装飾模様に驚く方も多いと思います。航海に必需のロープや鎖、それに加え魚介類や地球儀までもがモチーフに使われています。この独特な様式は「マヌエル様式」と呼ばれ、ここはその代表例です。
中庭を囲む回廊の柱はとても美しく、複雑な模様には同じものがないところも注目です!「ベレンの塔」と共に1983年に世界遺産(文化遺産)に認定されました。
*修道院の西端には、実際に航海した船の実物なども展示している「海洋博物館」の入口があります。
写真:成瀬 康子
地図を見る修道院前のインペーリオ庭園からベレーン庭園に至る辺りは、ゆったりくつろげるお奨めの場所です。ベンチのデザインも修道院を意識しています。
写真:成瀬 康子
地図を見る「ベレンの塔」はテージョ川を行き交う船を監視し、河口を守る要塞として1520年に完成しました。マヌエル1世の命により、フランシスコ・デ・アルーダ(-1547)が担当しました。彼はその独特なデザインで有名なリスボンのくちばしの家や、ポルトガル中南部の街エルヴァスの水道橋(2012年に世界遺産に登録)建設にも携わっています。
「ベレンの塔」は、「ジェロニモス修道院」と共に1983年に世界遺産に認定されました。
写真:成瀬 康子
地図を見る塔に上がるとテラスから遠くを見渡せ、ここで行き交う船を監視していた事を実感出来ます。マヌエル様式の柱越しに監視官の気分に浸ってみるのはいかがでしょう?
写真:成瀬 康子
地図を見る地下には砲台が並び、ここが要塞であった事が分かります。
ベレンの塔を堪能したら、テージョ川沿いを散歩しながら「発見のモニュメント」まで足を延ばす事も出来ます。発見のモニュメントとは、ポルトガルの大航海時代を記念して1960年に造られた記念碑で人気の観光スポットです。
写真:成瀬 康子
地図を見るジェロ二モス修道院の斜め向かいに建つ「ベレン文化センター」には、劇場、展示場、ベラルド美術館、ギャラリーが入り新しい文化の発信拠点となっています。また、お洒落なカフェやショップなども入っているので、休憩や珍しいお土産物探しにも最適ですよ!
1988年に建設が決まり、2006年には文化施設として現在のスタイルが整いました。建物はイタリア人建築家ヴィットリオ・グレゴッティ(1927-)とポルトガルの建築家マヌエル・サルガド(1944-)によるものです。
写真:成瀬 康子
地図を見るテージョ川側のテラスからはベレンの塔と発見のモニュメントを望め、美術館奥の庭園テラスからはジェロニモス修道院を眺められます。静かなあまり知られていない穴場スポットです。
写真:成瀬 康子
地図を見るCCBの近くには放置され使われなくなった倉庫が並んでいます。そのうちのいくつかはギャラリーや事務所に改装されて素敵に利用されており、この辺りは今後ますます注目されそうです!
写真:成瀬 康子
地図を見る「MAAT(アートと建築とテクノロジ―の美術館)」は2016年の秋にオープンしたばかりの施設です。旧発電所の建物を再利用した美術館と新たに建てられたオバール型のギャラリーから成り立ちます。
お菓子の国の建物のように魅力的な煉瓦造りの建物は、発電所として実際に使われていたものです。
写真:成瀬 康子
地図を見る旧発電所は企画展スペースとギャラリースペース、そして発電所の設備類をそのまま残したスペースから成り立ちます。
設備が残るスペースでは発電のしくみを立体的に学べるだけではなく、そこに映像アートがプラスされるなど斬新な展示方法がとられています。
写真:成瀬 康子
地図を見るオバール型のこの斬新なデザインの建物は、イギリスの建築家アマンダ・レブト(1955-)によるギャラリーです。
屋根にも上がって散歩する事が出来ます。やわらかな曲線を描く屋上から見えるのはテージョ川の水面と大空だけ!地球の丸みさえ感じられるようです。
内部は天井が高い体育館のようなスペースです。ここでは作品展示に限らずワークショップや映像、音楽など様々に利用出来そうで今後の展開が楽しみです。
写真:成瀬 康子
地図を見るジェロ二モス修道院のお隣には、1837年創業のお菓子屋さん「パステイス・デ・ベレン」があります。こちらのエッグタルト「ナタ」は今でも修道院のレシピを守っている事で有名で、朝からたくさんの人が並んでいます。
写真:成瀬 康子
地図を見る「ナタ」はポルトガルの代表的なお菓子で、日本ではエッグタルトと呼ばれていますね。ざっくり言うと、パイ生地にカスタードクリームを入れて焼いたものです。
街の至る所で見かけますが、お店によってその配合が違い味も微妙に違います。是非色々なお店で食べ比べてお気に入りのお店を見つけて下さいね。
写真:成瀬 康子
地図を見る「パステイス・デ・ベレン」のすぐ近くに、「国立馬車博物館」があります。裏口では本物の馬に会える事も!
いかがでしたでしょうか?ベレンは落ち着いてじっくり堪能したいところなので少なくとも1日、出来たら2日欲しいところです。
また市電かバスでベレンに行くのなら、始発の場所に移動して乗車する事をお奨めします!30分ぐらいかかるので立っているのは辛いですし、時間によっては日本のラッシュアワーなみの混雑で途中からは乗れない事もあります。
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(2024/3/29更新)
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