カナダの首都をぐるり一望!オタワの人気観光地「国会議事堂」の無料ツアー

カナダの首都をぐるり一望!オタワの人気観光地「国会議事堂」の無料ツアー

更新日:2018/07/27 11:03

ザーカー 久美子のプロフィール写真 ザーカー 久美子 アメリカ在住ライター、歌人、フローリスト、馬愛好家
2017年に建国150周年を迎えるカナダの首都・オタワのナンバー1観光スポット「国会議事堂」は、ユネスコの世界遺産でリドー運河のほとりに建つ街のシンボルです。上下院の本会議場など内部見学ができるのはもちろん、中央にそびえ立つ平和の塔からは美しい水辺の街を一望できます。夜には建物をスクリーンに光と音のショーも開催。荘厳ながら、人々を温かく迎え入れる翼のような国会議事堂を訪ねてみませんか?

威厳をたたえるオタワのシンボル「国会議事堂」

威厳をたたえるオタワのシンボル「国会議事堂」

写真:ザーカー 久美子

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カナダの首都・オンタリオ州オタワ(Ottawa)の街を見渡せる小高い丘に建つ「国会議事堂(Parliament Hill/連邦議会議事堂とも表記される)」は、2007年にユネスコの世界遺産に登録された「リドー運河(Rideau Canal)」とオタワ川(Ottawa River)のほとりに建つ荘厳な建物です。

1859年から7年の歳月をかけて建てられた国会議事堂は、中央棟(Centre Block)、東棟(East Block)、西棟(West Block)の3つの建築物から成り立ちます。威厳をたたえるネオゴシック様式の建物には、なんと490もの部屋があり、中央棟正面の右手には上院、左手には下院の本会議場を有します。実は、現存する建物は1922年に再建されたもの。というのも、今からおよそ100年前に起きた火災により図書館をのぞく建物が焼失してしまったからなんです。

威厳をたたえるオタワのシンボル「国会議事堂」

写真:ザーカー 久美子

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国会議事堂の前庭には、建国100周年を記念して作られた「センテニアル・フレーム(Centennial Flame)」があります。噴水?と思いきや水ではなく炎が吹き出ており、そのまわりには各州が連邦に加盟した日付と象徴する植物の紋章が刻まれています。

建物の外見もステキですが、せっかくなら内部を見てみませんか?一年を通して無料の「中央棟見学ツアー(Guided tour of the Centre Block)」が開催されています。参加するには事前予約が必要。国会議事堂の向かいにある「首都観光案内所(Capital Info Centre)」へどうぞ。

※夏季には、無料の東棟ツアー(Guided tour of the East Block)とアウトドアツアー(Outdoor Guided Tours)も催行されます。詳しくは、ウェブサイトまたは首都観光案内所でご確認ください。

本会議場でイケメン首相に会えるかも?

本会議場でイケメン首相に会えるかも?

写真:ザーカー 久美子

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ツアーでは、フレンドリーな案内係のスタッフが各部屋を詳しく説明してくれます。

こちら上院の本会議場(Senate Chamber)では、105名の上院議員による審議が定期的に行われています。天窓の下に飾られた8つの巨大な絵画にはそれぞれ異なる戦争のシーンが描かれており、再建された1921年から会議を見守っています。入口の向かい側には、ビクトリア女王とエリザベス女王2世による統治60年を記念した「60周年記念窓(Diamond Jubilee Window)」と呼ばれる美しいステンドグラスが飾られています。こちらもどうぞお見逃しなく。

上院の本会議場は赤を基調としているのに対し、回廊を隔てた下院の本会議場(House of Commons)は緑色で統一され、上院の議場に比べ少々質素な作りとなっています。こちらでは、338名の下院議員による会議が開かれています。

両本会議場では審議を傍聴することができます。イケメン首相として話題の第29代ジャスティン・トルドー首相(Justin Trudeau)を生で見られるかも?開催日程はウェブサイトにてご確認ください。

19世紀が甦るネオゴシック様式の円形図書館

19世紀が甦るネオゴシック様式の円形図書館

写真:ザーカー 久美子

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こちらは中央棟の裏手にある図書館。火災をま逃れ19世紀の面影を今に伝える円形の館内には、50万を超える書物や書類などが収められています。

中央には、若き日のエリザベス女王の大理石造りの彫刻が配置されています。木目の美しいホワイトパイン材で作られた書架には、1876年の開館当時に連邦に加盟していた州の紋章や花、架空の動物が彫られており、とっても豪華。図書館そのものがまるで芸術作品のよう!

「平和の塔」から首都を360度望む

「平和の塔」から首都を360度望む

写真:ザーカー 久美子

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40分ほどの見学ツアー終了後は「平和の塔(Peace Tower)」を自由参観できます。イギリスの国会議事堂にある時計塔(通称ビッグベン/Big Ben)を模して作られたこちらの塔は、第一次世界大戦で命を落とした6万5000名を超える兵士たちへの慰霊の鐘楼として約8年の歳月をかけて建設されました。高さ92.2メートルの塔は、200ほどのグロテスク模様(奇妙な動植物)の彫刻で装飾されています。

エレベーターで展望台へ向かう途中、53個ある鐘楼の鐘を通過します。最も小さい鐘は4.5kg、最も大きなものはなんとアフリカゾウ3頭分(およそ10トン)もあり、総重量は66トン。平日正午から15分間(7、8月は11時〜正午まで)素晴しいカリヨンを奏でます。

時計板の下(高さ60m)に展望台があり、ここからオタワ市街、さらにおとなりケベック州ガティノー(Gatineau)の清々しい風景を見渡せます。というのも、国会議事堂の裏手を流れるオタワ川が州境となっているからです。ちなみに写真の中央、川の手前にある尖がり屋根は先ほどご紹介した図書館。愛らしいですよね。

見学が終わったら、ぜひお土産屋さん(Parliamentary Boutique)へお立ち寄りを。国会議事堂の描かれたクリスマスオーナメントやマグカップ、ペンなどの記念品を購入できます。

「オタワ水門所」は船用のエスカレーター!?

「オタワ水門所」は船用のエスカレーター!?

写真:ザーカー 久美子

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国会議事堂とあわせてぜひ散策したいのが、議事堂の東側を流れるリドー運河に設けられた「オタワ水門所(Ottawa Lockstation)」です。

1826年からおよそ6年かけて建設されたリド―運河には、オタワ〜キングストン(Kingston)間の全長202kmに24ヶ所の水門所が設置されています。2つの区間には丘陵による標高差があるため、船で出かけるにはオタワから83mも船を引き上げ、キングストンへ向けて今度は50m下がらなければなりません。オタワ水門所では、オタワ川から国会議事堂のある丘まで8つの水門を開閉し、階段を昇るように船を引き上げます。運が良ければ水門の稼働する夏に、丘へ昇る船が見られるかも!?

もっと詳しく知りたい、という方は水門所にある「バイタウン博物館(Bytown Museum)」へどうぞ。オタワで最も古い石造りの倉庫を利用した館内には、運河の建設に関する資料などが展示されています。

光と音のショー&衛兵交代式もお見逃しなく!

国会議事堂ではイベントも盛りだくさん。夏と冬には、プロジェクションマッピングのショーが開催されます。7月初め〜9月上旬に行われる「オーロラ(Northern Lights)」では中央棟をスクリーンに、カナダの歴史が光り輝く映像と音楽で上映されます。また、12月〜1月初頭にかけては「クリスマスライト(Christmas Lights)」が行われます。

さらに、6月下旬〜8月には夏限定のセレモニー「衛兵交代式(Changing the Guard ceremony)」も参観できます。オタワのナンバー1観光スポット「国会議事堂」を、内から外からたっぷり見学してくださいね。

〈一旅一首〉
プロジェクションマッピングされているからかわたしの気持ちがバレているのは

掲載内容は執筆時点のものです。

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