写真:やた 香歩里
地図を見る千葉県勝浦市の、JR鵜原(うばら)駅から徒歩15分ほどのところに、「勝浦海中公園」があります。波が打ち寄せる磯、鵜原理想郷の絶壁と、見どころの多いところですが、また別の角度から海を楽しめる魅力的なスポットが、この「海中展望塔」です。
海岸から60mほど海に張り出したこの白い塔。一見、ただの海上展望施設に見えるのですが、この海上部分は展望塔全長24.4mのうち、3分の2程度。残り3分の1、約8mは、この波の下に隠れているのです。
写真:やた 香歩里
地図を見る96段のらせん階段を下り、最下層に到着すると、そこはまるで潜水艦の中のような光景が広がっています。最下層の海中展望室には、ぐるり360度、一面の壁に24の窓があり、海中の景色を眺めることができます。
高い窓と低い窓が互い違いに並んでいるので、子どもも大人も、自分の身長に合わせたサイズの窓から海の中を見ることができます。
写真:やた 香歩里
地図を見る窓からはこのように、海を泳ぐ魚の姿を見ることができます。天候によっては見通しの良くないこともありますが、そこは大自然の中にある施設だからこそ。
同じように見える魚影でも、じっくり見ると、違う魚であることに気づくことも。また、目が慣れてくると、あちこちに小さな魚たちの可愛い姿も見えてきます。たまに、貝が窓に貼りついていることもありますよ。見れば見るほどいろんなものが見えてくるので、子どもも大人も夢中になって、いつまでも見入ってしまいます。
「ダイビングに挑戦するのはちょっと…」という方でも自然の海中の景色が眺められる、希少なスポットです。
<基本情報>
住所:千葉県勝浦市吉尾174
電話番号:0470-76-2955
アクセス:JR鵜原駅から徒歩約15分
営業時間:9:00〜17:00(受付は16:30まで)
休館日:年中無休(荒天時には閉館することもあり)
写真:やた 香歩里
地図を見る展望塔近くには「ビジターセンター」(海の資料館)があります。
「ビジターセンター」は、玄関のあるフロアが各種資料の展示室、その下の階がレクチャールームになっています。傾斜地に建っているため、玄関側から見ると1階建てですが、裏の海側から見ると2階建てという面白い建物です。トイレやコインロッカーもあり、隣には軽食コーナーもあります。
写真:やた 香歩里
地図を見る展示室は無料で見学することができます。ここでは、房総半島の生い立ちや地層、歴史の説明などの展示があります。また、「房総の海と魚」と題したビデオコーナーでは、魚や海中展望塔、夏の鵜原などについての映像を楽しむこともできます。
写真:やた 香歩里
地図を見る「ビジターセンター」と道路を挟んで建つこの大きな建物が、「千葉県立中央博物館分館 海の博物館」。入場できるのは1階で、ここには展示室のほか、研修室・ロビーがあります。
写真:やた 香歩里
地図を見る展示室内は、コンパクトながら、房総の海や魚についての展示がぎっしり。同じ千葉でも、勝浦と館山の海を比較したり、勝浦海中公園付近の磯の詳しい説明や模型があったり。また、魚や海藻といった海の生き物だけでなく、房総の植物や虫や、鳥のはく製の展示もあり、房総の自然や生き物を総合的に学べる展示室となっています。
貝を拡大して映像モニターで見ることができたり、カジキの吻(ふん。クチバシの部分のこと)やカイメンを手に取ることができたり、魚の皮膚を触れたりするコーナーもあります。
大人も、あれこれ見て触って手に取るうちに、童心に返ってしまいそう。忘れかけていた子供の頃の海への憧れがよみがえってくるような、楽しい展示がたくさんです。
写真:やた 香歩里
地図を見るそしてこの博物館で圧巻なのは、ロビーから見えるこのツチクジラの骨格標本。中庭に展示されたこのツチクジラは、なんと体長10.5メートル! 大きな背をうねらせて、まさに窓の外で泳いでいるよう。
手前の、マッコウクジラの下顎骨(なんと4.9mもあるのです!)とともに、この博物館で圧倒的な存在感を放っています。
研修室では、さまざまな企画展示が行われるほか、「マリタイムシネマ」と称して、「海とあそぼう」「房総の海」の映像作品(10〜15分)を上映しています。なお、研修室が企画展示等で利用される際には、ロビーなどで上映されることもあります。
また、2018年2月23日〜5月6日には、企画展示として「平成29年度マリンサイエンスギャラリー・房総の海の幸」が開催予定です。
きれいで空調の効いた館内で多彩な展示を楽しんで、大人でもたったの200円、高校・大学生100円、中学生以下と65歳以上は無料ですから、驚きのコスパの良さです。
<基本情報>
住所:千葉県勝浦市吉尾123
電話番号:0470-76-1133
アクセス:JR鵜原駅から徒歩約15分
開館時間:9:00〜16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日(休日の場合は翌日)、年末年始(ほかに臨時開館・休館あり)
海と言えば夏のもの。そんなイメージがありますが、この「海中展望塔」と「海の博物館」は、季節を問わず海を楽しめるスポットです。ドライブの立ち寄りポイントとしてもぴったりですが、最寄りの鵜原駅からも徒歩15分ほど。
勝浦では、毎年2月末から「かつうらビッグひな祭り」が開催されます(2018年は2月23日〜3月4日開催予定)。まだまだ寒さの続く時期ですが、気候温暖な房総で、イベントも海のスポットも、楽しんでください!
2017年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/29更新)
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