道後温泉だけやないっ!伊予の国・松山には「秋より高い」天下の名城『松山城』があるけんね〜!

道後温泉だけやないっ!伊予の国・松山には「秋より高い」天下の名城『松山城』があるけんね〜!

更新日:2014/01/22 14:03

『松山や 秋より高き 天守閣』正岡子規の詠んだ句にあるように松山のシンボル・松山城は澄んだ青空によく映えます。小説「坂の上の雲」の主人公である秋山好古、真之兄弟や正岡子規を始め、多くの市民に愛され続ける松山城。最近はその小説のドラマ化によって、より多くの観光客が愛媛・松山を目指してやって来ます。今回は道後温泉に行く前に「必ず寄ってみたい」見どころをお城を中心にナビゲートします。

登城方法は三通り。自分の体力に合った方法でお城に登ってみよう。

登城方法は三通り。自分の体力に合った方法でお城に登ってみよう。
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以前、『坊っちゃんで列車で行く道後温泉』の記事(下記MEMO参照)を書きましたが、その坊ちゃん列車を「途中下車」して行けてしまうのが「松山城」!

現在でも松山城は市の中心にあり、路面電車は松山城を中心にお山の周囲を沿うように走っています。山を目指すなら降りる駅は「大街道(おおかいどう)」。松山で一番の繁華街で下車しましょう。ロープウェイの山麓駅までは約400メートル。最近、この界隈にはいろんな新しいお店が立ち並び、普通なら10分も掛からない所が30分以上も掛かってしまう“ワンダーロード”になっています(笑)。

松山城の天守に行くには三通りの方法があります。ご自身の体力に合った方法でお城に登る事がベターですが、乗り物を利用した場合でも八合目までしか行きません。そこから先、山頂までの約10分は坂道を歩いて登らなければいけません。でも、大丈夫! 山頂までの間にもお城のいろんな仕掛けや下界の風景、貴重な草花を見る事ができるので、大体いつの間にやら、気づいたら山頂ってことに。不思議な空間を演出してくれるので疲れはほとんど感じませんよ〜!

・徒歩登城
徒歩で登城する場合、登城口は3つ。二之丸史跡庭園から「黒門口登城道」、愛媛県庁裏から「県庁裏登城道」、ロープウェイ東雲口駅脇から「東雲(しののめ)口登城道」がそれぞれあります。傾斜が緩やかで登りやすい東雲口登城道がオススメで登城時間の目安は約30分。途中、頭のすぐ上をロープウェイが通過する様子が見られるかも…。なお各登城道は自転車を含めて車両通行禁止となっています。
・ロープウェイ登城
松山城山(しろやま)ロープウェイ東雲口駅舎から乗車できます。総延長328メートル(城山八合目付近まで)を所要時間約2分30秒で一気に上ります。画像のゴンドラは4代目で2013年3月に5代目にリニューアルされています(画像は三通りの登城方法が見えるために採用)。
・リフト登城
ロープウェイと同じく東雲口駅から乗車できます。総延長348メートル(城山八合目付近まで)を所要時間約5分30秒で上って行きます。外の風を感じながら上るにはリフトがオススメです。例えば「上り」をロープウェイ、「下り」をリフトなどお好きな方法を自分流に選ぶこともできます。

乗車券(ロープウェイ・リフト共通券)
大人 500円・小人 250円(往復)
大人 260円・小人 130円(片道)
営業時間
ロープウェイ 08:30〜17:00まで(ただし8月:08:30〜18:00まで)
リフト 08:30〜17:00まで(通期)

四国最大の名城〜大・小ふたつの天守から見る絶景はサイコ〜!!

四国最大の名城〜大・小ふたつの天守から見る絶景はサイコ〜!!
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松山城は勝山山頂(標高132m)にある山城で、山頂からは360度に広がる大パノラマが待っています。

天守は戦国武将の加藤嘉明(よしあき)公によって今から411年前に建てられたのですが、建築当時の天守は落雷で焼失し、現在の天守は安政元年(1854年)に再建されたものです。

このお城は「現存12天守」に数えられています。

現存12天守とは江戸期以前から残っている天守のことを指し、姫路城(兵庫)や彦根城(滋賀)など全国に12しかありません。ちなみに四国には松山城の他に、宇和島城、高知城、丸亀城があります。
松山城の天守は姫路城と同じ連立式の天守であり、単立式(彦根城など)の天守と比べ意外と内部は広く感じるのが特徴です。
また天気が良ければ石鎚山(1,982m)や瀬戸内に浮かぶ島々はもちろん、日本一細長い半島である佐田岬なども見ることができます。連立式なので大・小ふたつの天守から違ったおいしい風景が堪能できます。ぜひ天守まで登ってお殿様気分を味わいましょう!

お城に関するより詳しい説明を聞きたい場合は、ロープウェイを降りた山頂駅に法被を着た「ボランティアガイド」がいますので彼らに聞いて下さいね!

■よしあきくん
築城400年を記念して誕生したマスコットです。初代築城主の加藤嘉明公から名前を採用しています。このよしあきくんは積極的に出張しますのでいつも松山城にいる事はありませんが、「動かない」よしあきくんなら天守入り口ゲート前でいつでも会うことができます。画像にも少しだけよしあきくんが写っているんですよ〜!

天守観覧券
大人 500円・小人 150円
営業時間 09:00〜17:00まで
(ただし閉館時間=8月:17:30まで、12月〜1月=16:30まで)

松山城の山麓、大正ロマン漂う洋館で当時に思いを馳せてみる。

松山城の山麓、大正ロマン漂う洋館で当時に思いを馳せてみる。
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松山城を満喫した後はロープウェイ山麓駅から歩いて10分ほどの所にある大正浪漫漂うの洋館に立ち寄ってみましょう。どっしりとした構えの洋館は見る人を圧倒します。

萬翠荘
萬翠荘(ばんすいそう)は松山城の城山南麓に建つフランス式のルネッサンス風洋館で、大正11年に旧松山藩主・久松定謨(さだこと)伯爵の別邸として建てられたもので、松山では最古の鉄筋コンクリート造りの建築です。完成直後には皇太子摂政宮(昭和天皇)が滞在したことがあります。現在でもその名残として当時作られた窓がわざわざ閉鎖され、「???」と思う人もいるはずです。外観からその不自然さを見ることができるので探してみてください!それを館長さんに指摘してみましょう。陽気でおしゃべり好きの館長さんが「よくぞ気づいてくれました!」とばかりに機関銃のようにほかの見所を教えてくれるかも知れません(笑)

太平洋戦争終結後、一時は米軍に接収された時期があり、今でもその名残として屋根裏には英語標記のプレートなどを見ることができます(普段は非公開)。内部にある調度品の数々は大正時代の香りがプンプンします。ちなみに萬翠荘は1985年(昭和60年)に愛媛県指定文化財に指定、2011年に国の重要文化財に指定されています。

観覧料
無料(ただし2階は大人300円、小人100円が必要)
休館日:月曜日(祝日は開館)
開館時間:09:00〜18:00まで

ちなみに写真の景色は次に紹介する「坂の上の雲ミュージアム」から撮影しました。ここでは萬翠荘の景色を楽しみながら、写真にあるような松山銘菓のタルトや坊ちゃん団子を優雅に味わうことができます。もう気分は大正時代。サイコ〜です!!

小説「坂の上の雲」。主人公の生きた時代の琴線に触れる。

小説「坂の上の雲」。主人公の生きた時代の琴線に触れる。
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坂の上の雲ミュージアム
晩翠荘と同じ敷地内にあるミュージアムは平成19年4月にオープンしたばかりの比較的新しい美術館です。建築設計は安藤忠雄氏。小説「坂の上の雲」の三人の主人公(秋山好古・真之兄弟、正岡子規)の足あとや明治という時代に関する展示、主人公にちなんだイベント開催など訪れた人々がご自身で時の流れについて感じ、考える空間となっています。

またフリースペースにはカフェが併設され、ミュージアムに入館せずカフェのみの利用も可能。このスペースには正岡子規の等身大の像が普通に座っている姿を見る事ができ、目にした瞬間は「だれ?」。
誰か分からない時は、その不気味な像が誰なのかを気軽に係員に聞いてみてください。しかしよく見るとドラマで子規を演じた香川照之さんに似ているようにも見えるから不思議…(笑)


入館料
大人 400円(高校生:200円・中学生以下は無料)
休館日:毎週月曜日(祝日、休日の場合は翌日)
開館時間:09:00〜18:30まで

通販では抽選販売のみ。店頭では午前中に完売する幻の銘菓はこれだ!

通販では抽選販売のみ。店頭では午前中に完売する幻の銘菓はこれだ!
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松山城下で一番押さえたいスイーツと言えばここしかありません。
大街道(おおかいどう)商店街から松山城ロープウェイ東雲口駅に向かって歩いていると右手(角のお店)に長蛇の列が見えてきます。
そのお店の名前こそ「霧の森菓子工房 松山店」。ネット通販では「抽選販売のみ」という噂の和菓子を確実にゲットできるのは地元でも午前中だけとあり、開店前から並んでいるのでひと目でわかります。

霧の森大福
「霧の森大福」の一番のポイントは「かぶせ抹茶」の使用。四国のお茶産業発祥地である新宮町は古くから無農薬栽培法にこだわり、国際銘茶品評会で金賞を受賞するなど世界で認めたれた生産地です。その新宮町でさらに厳選されたかぶせ抹茶を本商品は贅沢に使用しているのです。抹茶の味が苦手な方も「この味なら大丈夫」という方が多いのが不思議(笑)。
外側のおもちはふわふわでしっとり感があり、口の中で溶け出す生クリームと甘さを抑えた上質のあんこ、香りの高いかぶせ抹茶が絶妙なハーモニーでおもちのモチモチ感をさらに演出してくれます。ハッキリ言います。美味しいです!もうたまりません!

確実に手に入れるには松山城に行く前にお店に入る事。「戻ってからでもいいかな〜」なんて安易な考えは持たない方が賢明です(笑)
ゲットした銘菓を山頂で食べてみる。ウ〜ン、サイコ〜!!

霧の森大福:
1箱(8個入)1,050円/1個 157円(1個売りは松山店のみ)
営業時間:10:00〜19:00まで
定休日:月曜日(祝日の場合は営業)

松山城の周辺は楽しい見所がいっぱいのエリアです。

いかがでしたか?

今回は松山城を中心に歩いて回れる見所を紹介しました。同エリアではこの他に、秋山好古・真之兄弟生誕地、松山城二之丸史跡庭園、愛媛県美術館など歩いて回れる名所がまだまだあります。またサイクルポートとして自転車レンタル(松山城ロープウェイ東雲口駅、大街道商店街にあり)も利用可能です。

銘菓についてもタルト、坊ちゃん団子、薄墨羊羹などたくさんの銘菓があります。大街道商店街でそれらの銘菓を探すのも楽しいかも知れませんよ!松山には昔から多くの銘菓がありますので、次回は「松山銘菓5選!」なんて特集するかも知れません(笑)

松山の旅が楽しい旅でありますように。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/02/20−2013/10/28 訪問

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