伝説の山!箱根温泉とあわせて訪れておくべき「金時山」の魅力

伝説の山!箱根温泉とあわせて訪れておくべき「金時山」の魅力

更新日:2017/01/20 13:41

天下の秀峰・金時山。その開けた山頂は、富士山の裾野の端から端まで見ることができる貴重な絶景スポット。登山時間も短く往復3時間、下山後に入る箱根温泉は間違いなく至福のひとときになるでしょう。
これだけでも十分に行きたいと思えてくる山ですが、実は誰もが知っている童謡「金太郎伝説」に関係があるのも面白い所。そこで今回は山中に残る所縁のあるスポットと共に、金時山の溢れんばかりの魅力に迫りたいと思います。

箱根ジオパーク「金時山」へようこそ

箱根ジオパーク「金時山」へようこそ
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箱根カルデラを構成する外輪山の中で一番の標高を誇る金時山。頂上からは箱根全体もさることながら、中央火口丘付近の大涌谷の噴煙地や芦ノ湖を望むことができます。

近年、箱根地域は地質学重要性が改めて見直されており、2016年には南足柄市が箱根ジオパークに編入され、箱根一帯はさらなる盛り上がりを見せようとしています。その中で金時山の観光地としての重要性がはますますウナギのぼり。箱根温泉とワンセットとして訪れやすいのが金時山の良いところです。

乙女峠ルートでお気軽楽しく絶景ハイキング!

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金時山の登山コースは主に3ルート。北の「地蔵堂ルート」、南東「仙石原ルート」、そして南西「乙女峠ルート」があります。オススメは乙女峠から登り、仙石原ルートで金時神社に降りてくるコースです。

乙女峠バス停で下車するとそこはすでに絶景地、富士見スポットとして眺めは抜群です。トイレは、ふじみ茶屋が9時から営業開始ですので必要ならここで済ませておきましょう。

道路の反対側にある登山口を登り始めてほどなく乙女峠に到着。ここは親子の悲哀話が残る場所です。そこから尾根道を緩やかに登り上がると小ピークである長尾山に至ります。平坦な広場になっていますので休憩に持ってこいなスポットです。

この辺りから急登が続き、ロープやガレ場があって踏ん張りどころですが、長くは続かないので頑張って登っていきましょう!

乙女峠より60分ほどでいよいよ金時山の頂上。富士山の凜々しい姿を味わうことができます。ここは一つ水蒸気が空気中に上がってこない10時までに登りたいところ。

頂上では金太郎茶屋と金時茶屋で休むことができ、暖かいうどんや味噌汁を味わうことができます。頂上は風衝地で風が強いですが、絶景を見ながらのランチはまた格別です。

ほどほどに金時山の頂上を堪能したところで下山開始です。今度は南に目を向け、仙石原ルートで降っていきます。ここから15分ほどで明神ヶ岳分岐に至りますが、その間は金時山で一番の難所となりますので緊張感を持って降っていきましょう。

分岐より右手に進んで、いくつかの金太郎関連のスポットを流し見ながら、頂上から60分で金時神社に到着できます。後は仙石バス停より強羅駅、箱根湯本駅に向かって、ほどよくかいた汗を流しに出かけましょう。

全体的に登りも降りも歩き易く、小さな子供を連れていても楽しくハイキングができると思います。

金太郎こと坂田金時、出生の地は世にも珍しい「まさかり」奉納

金太郎こと坂田金時、出生の地は世にも珍しい「まさかり」奉納
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その昔、金太郎はこの地で源頼光と出会い、その力量を見込まれ登用されたといいます。金太郎は頼光から金時という名を授かり益々出世、頼光四天王の一角を成し、都を荒らす酒呑童子を成敗したという伝説が残っています。

登山ルート上にも所縁のあるスポットが点在していて、金太郎が母親と寒さを凌いだと言われる金時宿り岩や、その剛力で蹴落としたと言われる金時蹴鞠岩といったものがあります。

中でも全国的に珍しいのが、奉納された「まさかり」。掲載写真の物がそうで、金時神社境内で見ることができます。なんとも冷涼な雰囲気が醸し出されています。

ちなみに北ルートの地蔵堂ルートでも、金太郎出生の時に産湯として使われたといわれる夕日の滝や、金太郎のちから水といったスポットが多々ありますので、機会があればそちらからも登ってみることをオススメします。

金時山頂上にある「まさかり」で楽しく記念写真!

金時山頂上にある「まさかり」で楽しく記念写真!
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金時神社に奉納された「まさかり」、実はこれとは別に観光用に用意された「まさかり」もあります。どこにあるかというと、それは金時山頂上に置いてあります。山頂に「まさかり」があるのは全国でも金時山ぐらいで、少々不思議な気分になりますが、ここは一つポートレートに挑んでみましょう!

肩に担いでいる?敵をなぎ倒している?「まさかり」を使ったポージングで色々遊べそうですね。

金時山の生きる伝説!金時娘・小宮山妙子さん

金時山の生きる伝説!金時娘・小宮山妙子さん
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御年80歳を過ぎてなお現役の金時娘こと小宮山妙子さんは、現在は息子さんと二人で金時茶屋を切り盛りする看板娘。18歳の時、若くして父親を無くしてから70年、箱根一帯を、金時山を見守り続ける生きる伝説です。

1月26日、金時山で一年で一番の盛り上がりを見せる日となります。それは小宮山妙子さんの誕生日だからです。息子さんはこう語ります。「当日は常連さんがバースデーケーキや赤飯などお祝い物を携えた常連さんが登ってくるので、山頂は大変賑わうんです」。なんだか温かい山ですね。生きる伝説が住まう金時山に、金時娘にあなたも会いに行ってみませんか?

天山湯治郷はデザインを追求した静寂な温泉

伝説の山・金時山の後はお待ちかねの箱根温泉です。ほどよく疲れた身体で入る温泉はこの世で一番の幸せの瞬間だと思います。ここは数ある温泉地域のうち、箱根湯本に訪れてみましょう。こちら方面だと宿泊するにせよ日帰りにするにせよ帰宅の途に便利かと。
オススメは箱根湯本駅から旅館組合巡回バス約10分で訪れることができる「天山湯治郷」です。

ここにある内湯は古代檜の漆塗りの浴槽で、癒やされるデザイン性が追求され、風景も楽しむことができます。また貸座敷「離れ雲」も是非とも利用したいところ。静寂な温泉、そのひと言ですべてが語られる箱根温泉の一角、それが天山湯治郷の引きつける魅力です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/01/07 訪問

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