ロシオ駅はリスボン・ロシオ広場の北西にあり、シントラへの電車の発着駅です。駅があるロシオ広場はリスボン市民に最も頻繁に使われる待ち合わせの場所と言われています。駅の建物は、マヌエル様式の模範と言われています。
ロシオ駅の切符売り場はいつも混んでいます。ロシオからシントラ行きの電車は30分に一本出ています。待ち時間の無駄を省くために、乗車券は是非事前にネットで購入しておきましょう。運航会社のCPのリンクは、メモをご覧ください。
シントラ宮殿は10世紀に作られましたが、現在のシントラ宮殿の建築様式は15世紀から16世紀に生まれたゴシック様式、マヌエル様式、ムーア様式の混ざったものであるとされています。
シントラ宮殿の特徴は、真っ白の外壁と2本の大きな塔で、2本の塔は台所の換気口で33メートルもあります。宮殿内は他の宮殿と比べると装飾物がはるかに少なく、天井は圧倒されるほどの装飾。大航海時代に黄金王と呼ばれたマヌエル一世が国力の強さを天井に誇示したかったと言われています。
シントラ宮殿の開園時間は9時半から18時まで。入園料は8.5ユーロです。(※料金は2016年12月時点のものです。)オンラインで事前に購入すると5パーセント割引になったり、他のスポットの入場券も一緒に購入するコンビチケットの割引も有り。メモにありますシントラ観光リンクをご参照ください。
こちらは白鳥の間(Sala dos Cisnes)です。宮殿で最も大きい間で、大きな催しがある際には必ず使われました。ジョアン一世の統治時代に作られ、今でも外国の要人が訪問の際などに使われています。
ジョアン一世統治時代には偉大な部屋と呼ばれていましたが、後には王子の部屋と呼ばれるようになり、白鳥が27羽描かれているところから現在では白鳥の間と名付けられています。
こちらは紋章の間(Sala dos brasaos)です。マヌエル一世の統治時代(1495年から1521年まで)に作られ、ヨーロッパでは最も偉大な紋章の間とされています。
天井にはポルトガル王室ファミリーの72種類の紋章が描かれ、壁のタイルはアズレージョと呼ばれ、ポルトガルやスペインでは教会や宮殿などで頻繁に見られる飾りです。ここでは狩猟の様子が描かれています。
シントラ宮殿の次の目的地はムーアの城壁です。行き方は幾つかありますが、ポピュラーな方法はシントラを循環している434番バス利用です。時期によりますが15分から20分おきに出ていて、有名な観光スポットを巡回。
その他の移動法については、バスだけでなくのんびり馬車に乗ったり、二人乗りの小さなタクシーなど。こちらはその場で値段交渉となります。シントラ宮殿からムーアの城壁若しくはペーナ宮殿までは15から20ユーロが相場ですが、バスが最もお得になります。
歩くことが好きな方には、シントラ宮殿を出てからムーアの城壁まで、サセッティ邸の庭園(Villa Sassetti)のフットパスがお勧め。1時間程かかりますが、よく手入れされた美しい小路を散策できます。
ムーアの城壁は、800年から900年にムーア人によって作られた城の跡です。1147年に当時の王アルフォンソ一世によって城は落とされ、キリスト教の教会がたてられました。その後、1383年にはフェルナンド一世によってリフォームされるも、1755年の大地震によって崩壊。19世紀に入ってフェルナンド二世によって大規模な再興工事が施工。
現在でも、謎に満ちたムーアの城壁とその歴史に関しては研究が続けられています。
ムーア城壁の散策にはしっかりした靴が必要です。ほぼ廃墟となった城跡に残された城壁を登るわけですから、狭かったり段があったりと容易ではありません。シントラ山の頂上近くに建っていますが、安全柵も仕切りも何もありません。
高所恐怖症の方は、是非ゆっくり休みながら歩いてください。写真は、こうして上り詰めた記念撮影ポイントになります。ここはシントラの町中が見渡せる絶景のポイントでもあります。
ムーアの城壁から5分ほど山を登ったところで最終目的のペーナ宮殿に到着です。ペーナ宮殿は、ロマネスクリバイバル建築様式の典型的なものとされています。中世に修道院として建てられましたが、度重なる落雷や地震の被害で崩壊した後、当時の国王フェルナンド2世によって改築されました。
宮殿の外装の特徴は、東側のピンク色と西側の黄色のコントラスト、アラブ式のタイルがふんだんに使われていることなど。宮殿の内装は、王室の宝コレクション展示といってもおかしくないほど贅沢三昧。ペーナ宮殿の内装がしばし不釣り合いで悪趣味であると言われるのはこのためでしょう。
こちらは高潔の間(Salao Nobre)です。公使や大使を迎え入れる際に利用するように作られた崇高な部屋です。1865年にはビリヤードの間へとガラッと変貌しました。
内装は全てフェルナンド王の嗜好に沿って作られています。フロアリング、ガラス、陶磁器の内装の傷みが激しく、全ての保存修復が完成したのは2014年です。
こちらはトリトンの門(Portico do Tritao)です。宮殿の案内によると、トリトンの門は寓話の創造への入り口と記されています。トリトンはギリシャ神話に登場する半人半魚の海の神です。
何故トリトンがここにいるのか、どこにも説明や定義は見つかりません。一説によると、入ってすぐにあるピンク色の宮殿東側と正面から見て左にあるまっ黄色の宮殿西側というモダンな建築様式の間に立つ門に、ギリシャ神話の神をモチーフにすることによって古風なイメージを押し出すためであるとも言われていますが、真相のほどは分かっていません。
ケイジャーダ(Queijada)は、シントラで誰もが知るチーズケーキです。シントラで作られたのが始まりとされていますが、ポルトガルでは各地で食べられます。地方によって多少材料や配分、焼き方は多少異なります。
材料は小麦粉の生地に、牛乳、卵、砂糖、牛か山羊若しくは羊のチーズ。食べ応えは、かなり甘く硬めです。水分が少なめなので、チーズケーキと言っても常温保存できますし、賞味期限も1か月はあり便利なお土産になりますね。
こちらは、ケイジャーダが包んであるものです。ケイジャーダは一つだけで売られていることは稀で、写真のように6個か8個セットになって紙で包んで販売されています。
ジンジーニャ(Ginjinha・Ginja)は、酸っぱいさくらんぼから作られるリキュールです。シントラでなくてもリスボンではどこでもありますが、シントラではお土産屋さんの中で登場回数が多いです。
食後に飲むことが多く、甘さが強いわりに口当たりがよいために勧められてつい2-3杯飲んでしまうこともあるかもしれません。これでも20度はアルコール度がありますので、ジンジーニャの試飲は観光が終わった帰り路の方がいいでしょう。
現地ツアーを予約するのも良いですが、難点は自分が興味があるポイントでゆっくり出来ないのと割高だという点です。シントラへ行かれる際には是非上記の3選を計画に盛り込み、有意義でお得な観光をお楽しみください。
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