写真:永澤 康太
地図を見る「MAPLE BASE」はシュガーハウスとして2016年4月、秩父市街から荒川を渡った先の秩父ミューズパーク内にオープン。シュガーハウスとはカナダでメープルシロップを製造する工房を指し、日本国内ではここが初。
ログハウスを改装した洒落た建物で、周囲は自然が多く柔らかで落ち着いた空気に包まれている。また敷地には、全国で確認されているカエデ27種の内、秩父で見られる全21種のカエデの苗木が植えてあり、この場所の顔とも言える。
写真:永澤 康太
地図を見る中に入ってまず目に飛び込んでくるのが、カエデの説明や森づくりの活動、「MAPLE BASE」の取り組みが書かれたボード類。ただ単にカフェだけを運営しているわけではないことが良く分かる。隣りの黒板には可愛らしい絵柄でスイーツが紹介され、一緒に置いてあるメープル尽くしのメニュー表を眺めながらどれを注文するか、あれこれ悩むのもまた一興。
料金は先払い制。席をとってからカウンターで注文、支払いを済ませよう。水などもセルフサービスだが、頼んだものは席まで運んでくれる。テーブルにカエデの鉢が置いてあり、天井は高くとられ、天窓もあって明るく開放的。テラス席も用意されているので陽気が良ければそちらへどうぞ。
写真:永澤 康太
地図を見る写真のメニューは、季節のパンケーキとメープルミルクで、パンケーキはここの一押し。秩父の卵とフルーツを使ったこだわりの逸品であり、ふんわりとした生地の食感が傑作だ。メープルシロップをかけて口に運ぶと、メープルの香りが上品に広がるとともに、ほんわか幸せな気分になる。
500円(2016年12月時点、パンケーキのオプション)を追加すると、和メープルシロップに変更できるが、残念ながら2016年度は夏に和メープルシロップ及び和カエデ樹液が完売してしまった。和メープルはまだまだ希少なのでしかたがない。冬に樹液を収穫し、春頃より販売を再開するので、和メープルにこだわるなら春から夏にかけて訪れるのが吉。
写真:永澤 康太
地図を見る時期によって無い場合が考えられる和メープル。しかし「MAPLE BASE」に併設されているショップだと、和メープルの飲み物や菓子を手に入れることが可能。筆者のお勧めは「秩父のカエデ樹液で作ったサイダー・メープル」。名前のままの商品で、味にハッキリとメープルが反映され炭酸との相性も思いのほか良い。
もう一つ、和メープルではないが「秘蜜」という瓶詰ハチミツ(※正確にはハチミツの定義に該当せず)を紹介。ミツバチに林檎ジュースを与えて作ったかなり珍しいものになる。カフェのメニューに秘蜜ドリンク(ホット・アイス)、秘蜜ソーダがあるので、試しに飲んでみては如何だろうか。
写真:永澤 康太
地図を見る「MAPLE BASE」の心臓部ともいえる、メープルシロップを製造する機械「エバポレーター」を見学することが出来る。この機械も日本初で、何でも本場カナダから輸入して組み立てたのだそう。これでカエデ樹液を40分の1になるまで煮詰めると、メープルシロップが完成する。
取材した12月は稼働しておらず、生産が行われるのはカエデ樹液を収穫する1月末から3月中旬にかけてとなる。火が本格的に入ればシュガーハウス全体を甘い香りが優しく抱き込んで、それは素敵な空間が広がることだろう。
他にもここでは各種イベント・ワークショップが企画されており、過去に開催されたカエデの植樹体験や演奏会、カエデ樹液入りアロマ石鹸作りなどの様子が、公式Facebookにも上がっている。和メープルの魅力を感じとるには実際に出掛けるのが一番だ。「MAPLE BASE」はあなたの来訪を待っている。
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(2024/3/19更新)
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