山口県俵山温泉「さくま旅館」でお得にプチ湯治体験!

山口県俵山温泉「さくま旅館」でお得にプチ湯治体験!

更新日:2017/01/28 15:31

村井 マヤのプロフィール写真 村井 マヤ 中国・九州文化的街並探検家
山口県長門市にある俵山温泉は、平安時代の延喜16(916)年に発見された歴史ある温泉です。湯治場風情を残す鄙びた温泉街に、家庭的な旅館があります。その名前は「さくま旅館」。場所も「俵山温泉」のバス停や湯町区駐車場のすぐ近く!ゆったり気兼ねなく過ごすのにぴったりの家庭的で昭和の香り高い宿です。自炊不可ですが、素泊まりから1日3食まで自分仕様で。お客の大半がリピーターというのも納得の心地よさです。

お財布に優しくやすらぎの宿「さくま旅館」でのんびりプチ湯治

お財布に優しくやすらぎの宿「さくま旅館」でのんびりプチ湯治

写真:村井 マヤ

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俵山温泉には現在(2016年12月)では、約25軒の宿があります。歴史ある温泉旅館もありますが、家庭的な宿、ゲストハウスのような宿もあります。家族で営まれている宿が多い、昔ながらの温泉街です。
今回ご紹介の「さくま旅館」もご夫婦で営んでいる家庭的でほんわかした宿となっています。

俵山温泉の宿のほとんどが内湯を持っていないので、宿では寝床と食事を提供しています。

お財布に優しくやすらぎの宿「さくま旅館」でのんびりプチ湯治

写真:村井 マヤ

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玄関の引き戸を開けて入ると、普通の家の玄関のような雰囲気。よく見ると粋な意匠がところどころに施してあります。例えば、写真右側手前の木のドアのようなもの、お分かりになりますか?これは2階の客室にも施されています(ない部屋もあります)。これはお部屋に入る前の小さな門扉のようなもので、ここを開けて入るとすぐに客室内に続くドアになるので、目隠しもしくは客室ごとの小さな玄関のような感じです。このつくりがなんとも細やかで気が利いています。

階段は昔のつくりで急な印象ですが、ゆっくり登れば大丈夫。部屋数は10室くらいで、宿泊されるのは常連さんがほとんどという旅館です。
声をかけると奥から女将さんが出てこられるので、名前を告げてお部屋でチェックインの手続きをします。

お財布に優しくやすらぎの宿「さくま旅館」でのんびりプチ湯治

写真:村井 マヤ

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写真は2階の道路側の部屋から見た俵山温泉の風景。静かな温泉街の風情を漂わせていますよね。なんともしっとりしていて、安心して過ごせる温泉街です。

昭和の香り漂う部屋は、気兼ねなく日ごろの疲れを癒しましょう

昭和の香り漂う部屋は、気兼ねなく日ごろの疲れを癒しましょう

写真:村井 マヤ

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写真は、2階にある客室。6畳くらいのお部屋で、冷暖房は完備。テレビや電話もあります。ただし、トイレと洗面所などは共同となっています。すべて和室で、どの部屋も似ていますが、窓の位置によって部屋の雰囲気や明るさは変わってきます。この部屋は、温泉街の通りに面しており比較的明るいお部屋。チェックインのだいたいの時間を伝えておくと、冬場などお部屋を暖めておいてくれるので、あったかくてホッとします。

女将さんがお茶を入れてくれる間に宿帳に名前や住所を書いていますと、お風呂の要望などを聞かれます。初めての場合は、温泉についてどうなっているか知らないことも多いので、ここで聞いておくと良いでしょう。

昭和の香り漂う部屋は、気兼ねなく日ごろの疲れを癒しましょう

写真:村井 マヤ

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「さくま旅館」では、1泊2食でも3食でも7000円(税込み)です。3食とは、夕食、朝食、昼食のこと。連泊される方で温泉に入って宿で休むだけという場合は、大変便利です。食事処がないわけではないですがそんなに多くないので、湯治の方には3食利用も経済的ですよね。

炊事場はないので、自炊はできませんが、お湯だけ入れて食べられるものなら、お部屋でいただけます。部屋には、ポットが置いてありますよ。共同スペースに冷蔵庫もありますので、利用する場合は名前など書いておくと良いでしょう。貴重品はご自分で管理するか、宿に預けておくかどちらかとなります。

昭和の香り漂う部屋は、気兼ねなく日ごろの疲れを癒しましょう

写真:村井 マヤ

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遊び心溢れるお部屋の入口付近。これも昭和建築の粋な風情ですよね。

湯治スタイルの宿ならではの設備

湯治スタイルの宿ならではの設備

写真:村井 マヤ

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2階の共同スペースにある洗濯機と乾燥機。洗濯機は、以前はコイン投入式で有料でしたが、現在は自由に使用できます。連泊される方はタオルや下着などを洗濯されると清潔ですよね。ちなみに洗剤は置いてあるものを使用できます。

写真左側のすりガラス部分がトイレになっており、右側に冷蔵庫、洗面所。実は旅館の奥行はあまりなく斜面に建っているのですが、奥の部屋に行くと数段の階段があるため、3階建てのような錯覚を覚えますが、2階建ての建物なのですよ。

湯治スタイルの宿ならではの設備

写真:村井 マヤ

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写真は「テレビ室」と書かれているお部屋。2階の4部屋ある客室の中央部分に配されていて、共同スペースの1つ。お1人で旅館に来られている場合は、お部屋でのんびりすれば良いでしょうが、ご家族で来られていて自分だけ違う番組を見たいとか、静かに過ごしたいときに利用するのも良いでしょう。このお部屋の雰囲気も昭和チックですね。

地域の食材やメニューがいただける夕食に家庭的な朝食

地域の食材やメニューがいただける夕食に家庭的な朝食

写真:村井 マヤ

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夕食は、お部屋か隣のお部屋が空室の場合は隣の部屋で食べることもできます。湯治利用されているお客様は、1人で宿泊されている場合も多いので、お部屋で食事をされ、食事が済んだらお膳を部屋の外に置いておけば女将さんが取りに来られますよ。

2人以上で宿泊される場合は、お部屋だと手狭なので、空室を利用されることが多いようです。メニューは、すき焼きや鯛ソーメン、鯛のおすまし、お刺身などが並びます。地元の食材を女将さんが美味しく料理。毎日こんな御馳走はいただけませんので、連泊される場合は、夕食抜きを1日くらい設けても良いかもしれませんね。

地域の食材やメニューがいただける夕食に家庭的な朝食

写真:村井 マヤ

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朝ごはんも多すぎず、丁度よい量。朝ごはんも、お部屋食になっています。朝食時に、その日の予定など聞かれますので、今日は温泉以外はのんびりしたいという方は、昼食付にされても良いでしょう。
この昼食ですが、チェックアウトする日でも可能ですのでゆっくり出発の方は、昼食まで利用されるとかなりお得です。

俵山温泉に来たのですから、やっぱり温泉に入らねば!

俵山温泉に来たのですから、やっぱり温泉に入らねば!

写真:村井 マヤ

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さて、俵山温泉の旅館には内湯がないところが多いので、外湯である共同浴場「町の湯」「白猿の湯」を利用します。日帰り入浴で利用される方も多い俵山温泉ですが、2つの共同浴場を利用すると大人の方で1000円以上はかかってしまいます。共同浴場に関しては、下記メモをご覧くださいね。

旅館に宿泊される方も入浴料は払わなければなりませんが、宿泊者だけの特典もありますのでご心配なく。
俵山温泉街の旅館に宿泊のお客様は、「俵山温泉入浴手形」を宿泊先の旅館で購入できます。手形はフルネームで名前を記入し、1泊用1200円で翌日12時まで2つの温泉「町の湯」「白猿の湯」に入り放題です。

俵山温泉に来たのですから、やっぱり温泉に入らねば!

写真:村井 マヤ

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写真は「町の湯」の浴場の様子。2つの浴槽があり、手前の1号湯は「源泉かけ流し」になっています。この「町の湯」をよく利用される地元の方は手前の1号湯にこぞって入っておられますよ。
朝6時から夜の10時まで入浴できるので、就寝前にもう一度温泉にというときはこちらがよろしいでしょう。

2階にある休憩室には、リクライニングチェアー、マッサージチェアーもありテレビを見ながらのんびりできます。俵山温泉では飲泉も可能で、「町の湯」「白猿の湯」の両方に「飲泉所」が設置されていますので、入浴の前後に飲まれたら良いでしょう。飲泉方法なども「飲泉所」に書かれていますので、ぜひ試してみて!実は、俵山温泉は、飲むことでさらに高い効果が得られると言われているのですよ。

成分表では、一般的な温泉という印象ですが、昔から名湯とうたわれた俵山温泉ですので、科学的検証もなされ科学的評価もされてきました。その素晴らしい効能を「俵山の温泉力」という言葉で表現されている大学の先生もいらっしゃるほど。

俵山温泉のお湯は、一般的には、リウマチ・神経痛の療養効果、美肌・美白効果などに高い評価を得ています。いわゆるヌルヌルツルツルの湯ですので、湯上りはしっとりした肌に。肩こりなどにも効果絶大ですよ。

俵山温泉に来たのですから、やっぱり温泉に入らねば!

写真:村井 マヤ

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写真はもう1つの外湯「白猿の湯」です。レストラン「涼風亭」も併設されている複合施設。新しいので、とても綺麗ですよ。温泉施設内には、自動販売機はもちろんのこと広くて快適な休憩室などがあり、ゆっくりできます。また、レストラン「涼風亭」や温泉施設とレストランの間のホールのような喫茶店には書籍なども置いてあり、俵山温泉周辺の情報収集コーナーになっています。なお、喫茶店でもピザなど簡単な軽食がいただけます。

この「白猿の湯」がある場所には以前は旅館があり、その旅館の一部分である「涼風荘」という数寄屋造りの立派な建物もレストランから望めます。「涼風荘」は予約をすれば、食事会や会合に利用可能。

まずは1泊から、俵山温泉を楽しんでみましょう。

今回ご紹介した「さくま旅館」は、俵山温泉の中でも比較的リーズナブルなお宿です。1泊2食、3食で7000円前後で宿泊できるお宿は、他に2軒ほど。自分の予算に見合った宿探しをされることをおススメします。湯治というのは、本来1週間くらいかかけてゆっくりするものですが、そんな贅沢な時間をとれる方は少ないでしょう。なので、2泊、3泊という短いスパンで、それを年間3回から4回くらいされると、理想的かもしれませんね。「さくま旅館」の基本情報は下記の通りです。

さくま旅館(作間旅館)
住所・電話番号:下記MEMOの「湯宿」をご覧ください。
宿泊料:素泊まり3500円、1泊朝食付き4500円、1泊2食or3食付き7000円、連泊の場合も基本的には同じ料金ですが、詳細は宿に問い合わせを。また駐車場ですが、宿専用の駐車場もありますが、実は湯町区駐車場が宿に近いのでこちらが便利で分かりやすいでしょう。

俵山温泉の魅力を垣間見るためにも、宿泊して温泉の力、町の魅力を肌で感じて欲しいものです・・。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/12/19−2016/12/20 訪問

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