天下の険と歌にも歌われた箱根の山が噴火し、人気観光スポットの大涌谷に噴火警戒レベル3(入山規制)が出た平成27年6月30日以降、近づくことができなかったのですが同年9月11日にはレベル2に引き下げられ、約1年後の平成28年4月20日待望のロープウェイの運行が再開されました。徐々に規制が解除されたことによって観光客が大涌谷園地、早雲山まで行くことができるようになったのです。
車での場合、大涌谷園地の駐車場は9時〜16時となっていますから時間に余裕を持って出かけるとよいでしょう。
現在もまだ多くの遊歩道は立ち入り禁止になっておりますが、箱根大涌谷の名物で、1つ食べると寿命が7年延びるといわれて多くの観光客から支持されてきた「大涌谷の黒たまご」は今も健在で、一袋500円(5個入り)で売られており、中には吹き上がる噴煙を眺めながら黒たまごを頬張る方も見受けられます。
ちょっぴり硫黄の匂いがするこの黒たまご、袋の中には食塩の小袋が入っていますので、つけながら食べてみて下さい。味もなかなかのものです。
箱根桃源台から早雲山までの間には、約1分間隔でスイス製全面ガラス張りのロープウェイが走っております。所要時間は20分ほどですが噴火後は、見下ろす大涌谷の迫力が以前と比べ物にならない程すごくなりました。晴れた日などは目の前にダイナミックな銀嶺の富士を眺め、眼下には渦巻く噴煙の先に海賊船(遊覧船)が白波を蹴立てる芦ノ湖、箱根神社の赤い鳥居までも視界に収めることができます。
目を転じれば正に古(いにしえ)の人々が言った地獄谷の風景です。かつて江戸時代の人々がこの「大涌谷」を「地獄谷」と呼んでおりましたが、納得の景色がそこにあるのです。
多くの観光客が訪れ名物の黒たまごを求め、またレストランで黒カレーに舌鼓を打つ黒たまご館から僅か30m程のところにある沢からはもうもうたる噴煙が上がっており、もちろん立ち入り禁止のバリケードが置いてあります。
大涌谷は絶えず呼吸しており火山性ガスを噴出しております。火山性ガスの中に含まれる硫化水素、二酸化硫黄は濃度によっては人間を死に至らしめる場合もあるのです。
アレルギー喘息、気管支疾患、呼吸器疾患、心臓疾患、心臓ペースメーカー、体調不良の人は十分注意して大涌谷を楽しんで下さい。
また、高齢者の方、妊娠中の方、新生児・乳幼児、アレルギー体質の方、これらの方々はごく少量でもぜんそくの発作を起こす場合があります。なるべく車から降りない方が賢明でしょう。
空気が澄んで遠くまで景色が見渡せる冬の季節は、首都圏から近い箱根へ出かける絶好の季節です。しかし小田原辺りで晴天でも箱根山に登っていくと雪がちらつくなどという事が良くあります。まして標高1000m以上の大涌谷ではごく当たり前といってよく、場合によっては大平台あたりから走れなくなる場合さえあります。
必ず冬タイヤ、または滑り止めを準備して壮大な大涌谷を楽しんで下さい。くれぐれも無理をしないで「行っていらっしゃい。」。
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