写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る有松は、1608年(慶長13年)に尾張藩の奨励によってつくられた町。副業として始まった絞り染めが東海道の旅人にもてはやされ、繁栄してきました。伝統的な日本家屋が並ぶ美しい町並みは名古屋市の町並み保存地区に指定されており、有松・鳴海絞会館もこのエリアに建っています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る有松・鳴海絞会館の2階は有料エリアになっており、大人300円(小中高生100円)の入館料が必要です。展示室に入ってまず目を奪われるのが、ずらりと並べられた藍色の浴衣。有松・鳴海絞とひとことで言っても、これだけのバラエティがあることに驚きます。濃さも柄もさまざまですが、どれも大人が着たくなるデザインです。
※入館料は2016年12月現在
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る伝統的な作業風景を小さな模型で表現している展示もあります。歴史資料館でときどき見かける展示方法ですが、好きな人は多いはず。精巧な作りについ時間を忘れて見入ってしまいます。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る有松地区の近くにはあの桶狭間があり、有松・鳴海絞会館には織田信長と今川義元をイメージしてつくられた絞り染めの甲冑が展示されています。甲冑の制作は甲冑師の熱田伸道さん。左側は今川義元で、華やかな室町時代のイメージを「華・金・朱」で表現した甲冑、右側の織田信長は、その室町文化を否定して新しい文化を追及したイメージを「水・銀・黒」で表現した甲冑となっています。こちらの甲冑は、毎年6月に行われる有松絞まつりで実際に着用されています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る2階の展示室前では、16時30分まで熟練の職人による実演が行われています。こちらは伝統工芸士として叙勲も受けている中島鈴枝さん。「突出し鹿の子紋」という技法で、1930年(昭和5年)から80年以上もこの仕事に従事しておられるのだそう。ちなみに、中島さんが着ていらっしゃる服も絞り製品です。
※中島さんは、2016年12月末で絞会館の実演を引退されています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る絞りの作業は非常に緻密で難易度が高く、間近でゆっくりと作業していただいても仕組みがわからないほどです。こちらは藤原すみ江さんの手による「三浦絞」という技法。絞り染めは基本的に一人一芸で伝承されていくのですが、藤原さんの三浦絞は難しすぎて引き継げる人がなかなかいないのだとか。しかし、有松・鳴海絞会館では絞りの技術を伝承するための努力が続けられています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る河村たかし名古屋市長念願の事業である、名古屋城本丸御殿の復元。その成功を祈念して、有松では絞り染めで「竹林豹虎図」が制作されました。製作日数210日、総勢50人が関わった大作です。遠目から見ると、本物の絵画にしか見えませんね。こちらは2階展示室の向かいの会議室にあるので、有料エリアとなります。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る豹の模様や目が、見事に絞り染めで表現されています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る竹林をはじめ、金色以外の部分は名古屋友禅黒紋付協同組合連合会の協力。名古屋の伝統技術が集結してつくられた作品です。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る有松・鳴海絞会館の1階は、絞り染めの展示販売を行うお土産物コーナーになっています。流行に左右されない藍染めのベーシックな浴衣は、やはり素敵ですね。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るTシャツやワンピースなどの子ども服も、とてもかわいらしいです。価格も2,000円くらいからとお手頃なので、気軽な出産祝の品としておすすめです。
※リーズナブルな価格の製品は、有松・鳴海絞の技術を伝えて海外で絞られ、日本で染められた布を使用している場合があります。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る糸を外す楽しみがある竜巻絞ガーゼハンカチは、お土産にぴったり。
有松・鳴海絞のすべてがわかる、有松・鳴海絞会館。こちらでは見学と購入だけでなく、事前予約しておけばハンカチやTシャツ、のれんなどの絞り染め体験をすることもできます。道具の準備は不要ですし、完成した絞り染めは後日発送してもらえますので、旅行者でも気軽に体験できますよ。
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(2024/4/26更新)
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