由布院といえば温泉を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。良質な温泉はもちろんのこと、目が飛び出る程高い高級旅館も多く、日本有数の観光地です。
さて、そんな温泉街にどうして馬車が生まれたかというと、1975年に起きた大分県の地震にまで遡ります。地震によりぱったりと客足が途絶えてしまった由布院で、何とかお客さんを取り戻そうと地元住民が様々な案を出し合い、この観光辻馬車は始まりました。今は3頭の馬が交代で、由布院の街を車に交じってパッカパッカと走ります。
馬車だけの道ではなく、車と同じ道を信号を守って走るのは、全国でも珍しく滅多に見られる光景ではありません。今では温泉と並んで有名になり、蹄の心地よいリズムが由布院の街のあちこちで聞こえてきます。
レトロなゆふいん駅から発車する辻馬車。チケットは当日のみ購入できます。電話でも予約は受け付けていますが、すでに朝9時に並んでいるお客さんがいると、そちらが優先されてしまいます。もし由布院駅の近くに宿泊しているのなら、朝9時前に来て並んでゲットするのが確実です。
由布院駅にあるこちらのゆふいん観光案内カウンターでチケットを購入することができます。奥の由布院駅アートホールにはコインロッカーと待合室も併設されていて、一般公募で選ばれた作品の展示も月替わりで展示されています。また、駅の1番ホームには有料ですが足湯もありますよ。
辻馬車の運行は3月2日から、1月上旬までとなっていますが、その年により、12月末までの運行になる場合があるので、詳しくは湯布院温泉観光協会にお問い合わせください。
辻馬車の所要時間は約50分くらいで、料金は大人¥1,600、子供¥1,100です。馬車の発車時刻の10分前には、辻馬車発車場に集合してくださいね。さあ、出発です!
辻馬車に乗って何が最高かって・・・それは馬車に乗らないと味わえない景色!歩いても馬車の高さと同じ目線で由布院の景色は見えませんし、車でも馬と同じリズムで軽やかに景色を楽しむことはできません。馬車に乗るから見える景色、感じる風、感じる匂いがあるんですよ!また、ゆっくりパカパカと歩いているだけじゃなく、速足どころか、坂道では本気の駆け足で街を駆け抜けるので、そのスピードと豪快さには思わず歓声を上げてしまいます!
馬車を引っ張ってくれるたくましいお馬さんは、サラブレットとは違い、北海道のばんえい競馬に使われるようなとてもたくましい馬。サラブレットは3,400kgなのに対し、このお馬さんは7,800kgあるそうなので、どれだけ大きいか分かっていただけるでしょう。筋肉がムキムキでぷりぷりのお尻は、50分間ずっと見つめていても飽きません!(笑)
馬車を操る御者さんはとてもフレンドリーで、由布院の歴史や旅館、近隣の観光地や足湯、馬のことまで約50分間色々と楽しい話を聞かせてくれます。美味しいカフェやお土産に人気のお店、ランチのことまで、困ったら何でも御者さんに聞いてみるのがお勧めです。
由布院駅の周りは、辻馬車だけでなくスカーボロと言われる真っ赤な英国車を復刻させたレトロな乗り合いタクシーや、人力車など様々な乗り物とすれ違います。普通に歩いているだけなら挨拶もなく通り過ぎてしまいますが、不思議と馬車に乗っていると沢山の観光客に手を振られます。同じく違う色の馬にひかれてパッカパッカと近づいてくる馬車や人力車の人とすれ違う時も、お客さんはみんな満面の笑みです。せっかく観光に来たのですから、楽しい時間を共有したいものですね。挨拶が気軽にできるのも辻馬車ならではの魅力ではないでしょうか。
馬車はずっと走り続けているわけではなく、途中、佛山寺と宇奈岐日女神社でそれぞれ10分程止まります。観光のためですが、お手洗いもありますし、ご飯休憩しているお馬さんと写真を撮ることもできますよ。馬車に乗っている間に立ち寄りたいお土産屋さんや行ってみたいところに目星をつけて置き、馬車が駅に到着したら、ゆっくり散策するのも良いですね。
いかがでしたか?少しでも日程に余裕があり、天候に恵まれているなら是非辻馬車に乗ってみることをお勧めします。馬のリズムに合わせて揺られる時間は、日々の喧騒を忘れさせてくれます。由布岳をはじめとする雄大な山々や大自然を、馬の目線で満喫できる時間は、きっとかけがえのない由布院観光の思い出になるでしょう。前もって予約ができないのが少々難点ですが、お天気だとわかったなら、是非辻馬車観光の時間を作ってみてくださいね!
(※本文中の表示金額は2016年12月時点のものです)
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(2024/4/24更新)
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