佐賀県唐津市の唐津湾の海岸沿いに幅400～700メートル、緩やかな弧を描きながら約4.5キロメートルの長さに渡って、広大に生い茂る松原が「虹の松原」です。
静岡の“三保の松原”が約34ヘクタール、福井の“気比の松原”約32ヘクタールと日本三大松原の中でも、「虹の松原」は約216ヘクタールと桁違いの広さを誇っています。因みに東京ドーム約46個分の広さです。もう分からない広さなので、実際に訪れましょう。
こちらは“唐津城”から眺めた「虹の松原」。唐津の観光スポットを同時に堪能できるので、非常にオススメのビュースポットです。
“唐津城”を築城し、城下町を整備したのが初代唐津藩主の寺沢広高（てらさわ ひろたか、1563年～1633年）。そして、その寺沢広高が潮風や飛砂から農地を守るために植林したのが「虹の松原」の始まりとされています。
クロマツが約100万本生い茂る「虹の松原」は、1955年（昭和30年）に国内の松原で唯一の特別名勝に指定されました。
「虹の松原」へのアクセスはJR筑肥線の“虹ノ松原駅”、“東唐津駅”から下車して向かえます。駐車場も複数完備されているので、車の利用者も安心です。
江戸時代には「虹の松原」を“二里の松原”とも呼んでいました。当時の松原の長さも約4キロメートルと“一里”程度であったのに、“二里”と呼ばれたのは、実は単純に“虹・にじ”と“二里・にり”の読み方が似ているため、聞き間違えて“二里の松原”の呼称も広まったとされています。
こちらは標高284メートルの鏡山の頂上にある“鏡山展望台”からの眺望です。山頂への曲がりくねった道のりはドライブコースとしても楽しめます。夜景のスポットとして有名なので、昼間と夜と時間帯に合わせて訪ねてみてはいかがでしょうか。
「虹の松原」には七不思議が伝わっていますが、その内の二つに豊臣秀吉（とよとみ ひでよし、1537年～1598年）が関連しています。その昔、豊臣秀吉が「虹の松原」を通った時に鳴いている蝉に「うるさい！」と怒鳴って以来、蝉の声が途絶えたと言われています。
また休憩中に、松原が高く眺望がきかなかったため、「低くなれ！」と睨んで以来、高くならない松“睨み松”があります。その他に“根上りの松”や“槍掛けの松”なども七不思議にも数えられます。
そして、こちらは二本の幹が伸びている事から“夫婦松”と呼ばれている松です。様々な形の松があるので、面白い松を探しながら散策してみるのもオススメです。
こちらの二本の幹が途中で密着している“連理の松”。“連理”とは、仲睦まじい男女の様子にも例えられ、この間を通ると幸せになるとも言われています。なかなか探すのは大変かもしれませんが、パワースポットとして素敵な松です。
因みに、七不思議の残りは、「クロマツばかり」が生育している点、海が近いのに「真水の出る井戸」がある点、「松原の中心と藩境が同じ」という点、また「昔から松原には蛇がいない」という点です。
先述に七不思議の四つを紹介して、今回が四つ…なので、あれ？八不思議！
という事で実は、「虹の松原」には八つの不思議が伝わっているのです。
静岡の“三保の松原”、福井の“気比の松原”と共に日本三大松原の一つである佐賀県唐津市にある「虹の松原」。その中でも最大の広さであり、特別名勝でもある松原を散策しながら森林浴を楽しんでみてはいかがでしょうか。
以上、“唐津城”や“鏡山展望台”からの眺望も美しい佐賀県唐津市の「虹の松原」の御紹介でした。
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(2024/4/25更新)
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