写真:浅井 みら野
地図を見るうっそうとしたジャングルに静かに佇む「エクバラン遺跡」。このエリアは西暦600-900年に繁栄を極め、エクバラン遺跡は12世紀ごろに建設されたものといわれています。その後、いくつかの諸説がありますが急激に人口が減少し、遺跡は盛り土と化すことに。1980年代から本格的な発掘がされ、ようやく観光地として注目され始めた遺跡です。
いくつかの建築物を見ると、この遺跡が戦いに備えて築かれたことが分かります。城壁が二重に建てられ、大回りする構造もそのひとつ。ほかにも入り口すぐにあるこちらの遺跡(写真)、よく見ると奥へ続く道が段差ではなく坂道になってますね。坂道をのぼる時、足元を見るので自然と頭が垂れます。そうすることで奥にいる王様にお辞儀をする格好に。王様への忠誠を示したデザインになっているといわれているんですよ。
写真:浅井 みら野
地図を見るエクバラン遺跡最大の魅力が、高さ30mを誇る“アクロポリス(Acropolis)”とよばれるピラミッド。有名なチチェン・イッツアよりも高く、そのうえ頂上までのぼることができます。階段の数は108段。一段一段の高さがまばらなため、歩きやすい靴でのぼられることをお勧めします。目の前に来ると、そびえるアクロポリスの勇壮な姿に思わず気圧されてしまいます。
写真:浅井 みら野
地図を見るアクロポリスの階段をのぼり始めて半分ほど、左側に乳白色がまぶしい装飾が目に入ります。“王座(El Trono)”と呼ばれていますが、この建物を築いた王の墓があった場所といわれています。一体一体の像が細かく装飾され、全体的にくっきりとかたちが残っている様は、まさに美しいのひとこと。像の意味や位置関係をふまえて見ると、マヤ文明が持つ世界観も感じることができます。
王座でひと休みし、更に登頂部を目指します。灼熱の太陽に照らされながら、最後の一段をのぼりきると…360度のパノラマビューが。空の青と雲の白、それにジャングルの緑の3色のみで描かれた絶景が目の前に広がります。まっすぐな地平線が続き、このエリア一帯がいかに山や川もなく平らな土地なのかを実感させられます。
写真:浅井 みら野
地図を見る写真:浅井 みら野
地図を見る今までのぼってきた階段方向を見ると、敷地内にある他の遺跡を見つけることができます。アクロポリス以外にも天体観測所として利用された遺跡や当時の球技場が残っており、この遺跡エリアにどれほど多くの人が集まっていたのかが分かります。天体観測所の遺跡ものぼることができ、そこからはさっきまで頂上にいたアクロポリスの雄大な姿を見ることができますよ。
アクロポリスの頂上から景色を堪能し、ひと段落した頃、からだに吹きかかる気持ち良い風の存在に気付きます。この風は季節ごとに吹く方向が変わり、当時の住民はこの風の向きで、種まきの時期などを把握していました。800年以上前の人たちが見た景色、感じた風が時を超えて、自分も経験できる。そんな素敵な瞬間に出会える場所です。
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(2024/4/19更新)
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