写真:成瀬 亜希子
地図を見る唐津駅から徒歩10分の中心街に位置する「からつ温泉 旅館綿屋」。創業は明治9年ですが、昭和8年頃に豪商・田代正平氏の別邸を譲り受け、こちらを旅館として開業しました。玄関前には樹齢150年の大きな槙の木がお客様を出迎えてくれます。
本館の大屋根は圧倒的な存在感があって、老舗旅館の風格を感じさせますね…!その一方で棟瓦には漆喰で固定した透かし細工があったり、水はけを良くするため下がり屋根にするなど、随所に工夫を凝らしているのが分かります。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る木造3階建てで、現在は1階と2階のみ客室フロアになっています。3階にはかつて昭和天皇も宿泊したという特別な客室もありますが、現在は使用されていません。「本館」は神社仏閣を思わせる入母屋造や装飾により、隣に併設された「洋館」は明治期における別邸建築の好例として、共に2014年に登録有形文化財(建造物)に登録されました。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る旅館の入り口からは石畳が真っ直ぐ続いており、その先に日本庭園が見渡せる風情ある空間になっています。フロントの前は畳敷きのスペースがあり、一旦畳に上がってチェックインするという流れです。日が暮れると石畳近くの照明が柔らかく灯って幻想的な雰囲気が漂います。こちらを浴衣姿で散歩してみるのも良いかもしれませんね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る先程の石畳を歩いて右に曲がったところにあるお部屋が「浦島(うらしま)」。窓を開けると美しい日本庭園を見渡すことができる開放感のある和室です。天井の照明をはじめ年代物の貴重な掛け軸や骨董品が揃えられており、上品で落ち着いた雰囲気を漂わせています。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る欄間には繊細で美しい花模様の透彫(すかしぼり)が施されています。よく見るとひとつずつ様々なパターンがあって、熟練の職人技が窺えますね。「本館」が登録有形文化財(建造物)に指定されたのは、装飾の素晴らしさが評価されたことも一因だと言われています。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るこちらは窓際の天井部分です。歴史を刻んできた木の梁が見える設計になっており、照明の光が当たることでより一層木の温もりを感じさせます。窓際のソファーに座って日本庭園をゆったり見渡していると、忙しい日々を忘れて心穏やかな気分になれそうです。
提供元:からつ温泉 綿屋
http://e-wataya.com/海外のクラシックホテルを思わせるような豪華な洋室「赤獅子(あかしし)」。元々は邸宅の応接間として多くのゲストを招いた部屋で、当時の白黒写真も残っているそうです。上品な色合いの赤をベースにしており、エレガントで高級感のある空間が広がっています。
写真:成瀬 亜希子
地図を見るこちらは天井を高く見せる効果がある折り上げ天井になっており、かつて応接間だった頃の名残を思わせます。周囲にはシンプルなモールディングも施されているため、華やかなシャンデリアがより引き立ちます。アンティークランプのようなお花のデザインもかわいいですね。
写真:成瀬 亜希子
地図を見る応接間として使用された頃はテーブルセットを中心に配置していましたが、現在は宿泊者用にベッドも用意されています。ソファーベッドなので多少サイズは小さめですが、1〜2名が泊まる分には問題ないです。レトロな建築好きな方なら、登録有形文化財の洋館に泊まるという貴重な体験をしてみたくなるはずです…!
2003年、唐津で初めて綿屋の竹林から天然温泉を発見したたため、からつ温泉『かぐや姫の湯』と名付けられました。泉質はナトリウム−塩化物・硫酸塩泉で、神経痛、筋肉痛、慢性消化器病など、様々な効能があるそうです。
松浦川に面しており、晴れた日には唐津城を望むことができる「檜展望風呂」、温泉の中ではバスタブのような形が珍しい「白い陶器風呂」、朝日の見える位置にある「檜露天風呂」(写真)の3つのお風呂があります。
唐津で温泉入ってゆっくりしたい!という方は、何日か連泊してお気に入りの温泉を見つけるのも楽しいですよね。特に「檜露天風呂」は外の気持ち良い空気のなか、ヒノキの良い香りにも包まれるので心身ともにリラックスできますよ。
朝食は唐津産のほっかほかの白米とお味噌汁を、美しい唐津焼きの器でいただけます。綿屋手造りのお豆腐は、起きたばかりの体にも優しくまろやかな味わい。玄海でとれた干物には魚のうま味がたっぷり詰まっており、レモンの酸味を加えるとさらに味が引き立ちます。
また漬物を中心に7種類ものご飯のお供が並んでいて、ついついご飯をお代わりしたくなりますね。唐津産の茶葉を使用したお茶をいただけば、食後の時間もほっこり落ち着けます。
ラウンジにはコーヒーのサービスもありますので、新聞を読んだり観光の計画を立てながらゆっくり寛ぐことができますよ。
唐津唯一の天然温泉ということで、やはり温泉の人気が高いようです。建物好きな人にとっても歴史ある本館と洋館の内装をじっくり楽しめますよ。仲居さんは丁寧に接客してくださる方ばかりですので、3つの温泉や客室の内装のこと、また聖地めぐりのことも気軽に相談してみて下さいね。綿屋ならきっと素敵な旅館ステイができるはずです!
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(2024/4/26更新)
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