写真:Hiroko Oji
地図を見るブルガリアと言えば、「リラの僧院」が最も名を知られており、日本からのツアーは必ず外さないといったビッグスポット。そのリラに次いで、規模や建築の美しさ、壁画の素晴らしさが評価されているのが、「バチコヴォ僧院」です。
首都ソフィアについで第二の都市プロヴディフから、ミニバスに乗ること約40分で到着するのは、すぐ横をアセニッツァ川が流れる山間の、物静かな空気に包まれたバチコヴォ僧院。バス停は川沿いの道路わきにあり、少し離れた所にはバチコヴォ村の家屋が並ぶ風景が、緑に紛れて広がっています。バス停前からお土産物屋が軒を並べる参道を上って行くと写真のアーチの所に続きます。この坂道は、凹凸のある石畳で覆われ、途中には、脇の壁にレリーフの入った石板が嵌め込まれた、まるで「手を洗って清めて下さい」というかのように、数か所から水の出ているところがあります。
写真:Hiroko Oji
地図を見るバス停前は、お土産物屋さんが軒を並べる他には、なにもないところ。それぞれのお店には、ブルガリアの特産であるバラを使った製品がたくさん並べられています。ハンドクリームや香水などの種類も多く、中にはお菓子もバラの香りがするものもあります。その他、ジャムや蜂蜜、陶器類に刺繍やレース編みなどの手芸品などもありますので、帰りに立ち寄られるとよいでしょう。
写真:Hiroko Oji
地図を見る坂道を上ること7〜8分で、石造りのバチコヴォ僧院の建物に到着します。二重のアーチが設置されている建物を囲む壁にも水の出ている部分があります。アーチにはキリル文字や天使像の書かれたフレスコ画が施され、ここからがもうすでに別世界です。
写真:Hiroko Oji
地図を見るこの僧院は、ビザンチン帝国から派遣された2人のグルジア人の僧が、1083年に始めたもので、第二次ブルガリア帝国時代に大きく拡張されました。アーチをくぐって敷地内に入ると、周囲を取り囲むのは、僧たちの宿泊施設となっている建物で、壁一面には僧院の歴史をつづったフレスコ画が続きます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る敷地の中央に建つのが、3つの教会堂です。教会堂の入り口外壁にも素晴らしいフレスコ画が描かれています。主な教会は一番高くて円形の建物で、1604年に築かれたもの。内部には聖母の三つの手がある奇跡を行うイコン(正教会における聖画像)が置かれています。隣には12世紀に建築された納骨堂「スヴェトリー・アルチャンゲリ」という教会が続きます。三番目の教会は「スヴェティー・ニコラ」と呼ばれています。これらは石造りの均整の取れた建築で、その規模と美しさは、リラの僧院に次いで、国内で2番目とされています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る教会堂の建物内に入ると、そこは厳かな空気に包まれた空間。壁面いっぱいのフレスコ画や金色に輝くイコンが目に入ってきます。写真の扉を開けて中に入ると、前方の壁一面に、素晴らしく美しいたくさんのイコンが輝いています。中でも、1311年に銀メッキが施された、奇跡を起こす力があると伝えられている聖母のイコンが見逃せません。が、内部は撮影禁止!残念に思ってしまうところです。しっかり目に焼き付けておきましょう。
写真:Hiroko Oji
地図を見る敷地内の中庭は、芝生で覆われ噴水が中央に置かれていて、のんびり過ごせる空間です。片隅には、羊たちが草を食む一角があり、葡萄が蔓をのばし、バラの花が彩りを添える眺めを楽しみながら過ごせます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る僧院の門を出ると、下る坂道の隣に、緩やかに上って行く山道が続いています。こちらを進んでいくと、途中に煉瓦造りの元教会として使われていたような建物があり、この前からも心を癒してくれるような眺めが広がっています。さらに進んでいくと、羊が放牧されているところに出ます。時間があればこの辺の散策もハイキング気分で楽しまれるとよいでしょう。
ロドビ山脈にひっそりと輝き続けるバチコヴォ僧院をご紹介しました。ブルガリア第二の都市であるプロヴディフから、1時間に1〜2便あるマイクロバスに乗って約40分ほどで訪れることができます。世界遺産でもあるこの僧院、訪れた後は、村の散策も心和むひとときが持てますので、お時間を見つけて足を運んでいただけたらと思います。途中のロドビ山脈の入り口という立地のアセノフグラッドでは、アセン要塞とその教会もありますので、お時間に余裕があれば寄ってみるのもよいでしょう。
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(2024/4/24更新)
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