写真:永澤 康太
地図を見る甲府駅よりバスで12分程、市街地に近い、というよりも市街地に湧く湯村温泉は開湯1200年超を誇る古湯でもある。大同3年(808年)、弘法大師が道の真ん中にあった大きな岩を杖でよせたところ温泉が湧き出したのが始まりとされ、杖の湯跡と呼ばれる史跡が残る。
大通りから少し入った場所に10階建ての「湯村ホテルB&B」があり、南アルプス、甲斐駒ケ岳、湯村山、更に富士山を望む。無料駐車場は90台分のスペースが確保され、EV(電気自動車)充電スタンドを完備。ビジネスタイプの宿なので出張はもちろん、昇仙峡や武田神社、石和方面にアクセスしやすく後述する内容も含め観光にも適している。
写真:永澤 康太
地図を見るこの宿の面白いところは、部屋がビジネスタイプだけでなく、シングルルーム、洋室ツインルームの他、和風ついんるーむ(寝具はベッド)、ファミリールームを用意している点。種類の幅が広い分、誰もが利用しやすく、旅行の目的や構成人員、何なら気分で部屋を決めてしまうのもいいだろう。
そして他のビジネスホテルと同様に設備が充実しており、WiFi、製氷機、コインランドリー、ズボンプレッサー等、基本的なものはもちろん、何と24時間利用可能な自炊室まで備わっている。ここまで様々な客のニーズに応えている宿も多くはない。
写真:永澤 康太
地図を見るビジネスタイプでありながら、温泉は本格的。敷地から湧出する自家源泉を、湯村温泉の昔の呼び名を冠した男女別露天付き内湯「志磨の湯」(サウナあり)と宿泊者専用男女別露天「かくし湯」に引き、どの湯船も源泉かけ流し。
「志磨の湯」内湯に注ぐ無色透明の湯はやや熱めで、これは45℃近くある源泉を加水せず供給量によって調整している為。温泉に対する宿側のこだわりを感じ、温泉好きもこれなら納得する仕上がり。熱いのが苦手な人は湯加減が丁度良い露天風呂へ。ただ、露天の奥は電気風呂になっていて、温泉と合わせて効果は2倍?好き嫌いが分かれそうだがビリビリっという独特の感触、ぜひお試しを。また「志磨の湯」は立ち寄り利用も可。
別館の「かくし湯」は真冬のみ加温しているものの、加水はしていない。ぬるめの湯に浸かってゆっくりと過ごせる。
写真:永澤 康太
地図を見る本館には飲泉所があり、塩味がして飲みやすい。胃腸に効くので内部から元気になろう(持ち帰り可、容器は売店で販売)。宿の温泉の質は大変良いので3泊4日ぐらいのプチ湯治と洒落込むのはいかがだろうか。
写真:永澤 康太
地図を見る「湯村ホテルB&B」での食事も選択肢が多い。外で食べる、外から買ってくる、自炊、宿の売店で提供する特製弁当と料理もある。しかし、私があえてお勧めしたいのがバイキングだ。料理には山梨県産の食材をふんだんに使い、米は幻と言われる白州米、卵は明野・清里産、肉は甲州ワインビーフと挙げたらきりがなくなる。また、身延の湯葉、あわびの炊き込みご飯など郷土料理も並ぶ。どれも絶品だ。
料理に使用食材の産地名が書かれているのもポイントで、もうビジネスホテルの食事の枠を超えている。その上、宿の売店で購入したワインはバイキング会場に持ち込みOK。もう一つおまけに宿泊しなくても夕・朝食バイキングだけの利用も可能(夕は予約制、朝は先着順、どちらも入浴付き)。至れり尽くせりとは正にこのこと。
という訳で部屋良し、温泉良し、食事良しで観光向きの面も併せ持つ「湯村ホテルB&B」。他にもフロントで入浴料が一律500円(2016年11月現在)となる湯巡り手形を貰い、別の宿の湯と比べに出掛けたり、宿と提携している隣の湯村温泉病院で外来診療を受けながら滞在したりするのもありだ。過ごし方は人それぞれ、だが宿の素晴らしさが変わることはない。是非一度来訪してその良さを実感してほしい。自信をもってお勧めする。
泉質/ナトリウム・カルシウム―塩化物・硫酸塩泉
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(2024/3/18更新)
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