日本最古の大学!?千葉「飯高寺」〜家康側室お万の方縁の地

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日本最古の大学!?千葉「飯高寺」〜家康側室お万の方縁の地

日本最古の大学!?千葉「飯高寺」〜家康側室お万の方縁の地

更新日:2017/05/04 15:24

井伊 たびをのプロフィール写真 井伊 たびを フリーランスライター

「飯高寺(はんこうじ)」は、千葉県匝瑳市飯高の「飯高檀林跡」にある。日蓮宗の学問所として最古の建造物である。境内全体が千葉県指定の史跡とされ、四季折々の花木に彩られる。総門をはじめ、鐘楼、鼓楼、講堂は国指定重要文化財である。

こちらの飯高壇林講堂は、家康側室お万の方に寄進されたものを後に再建したもの。また当壇林は立正大学の前身で、その創立史によれば天正8年に創建とされ、日本一古い大学と呼べる。

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国指定重要文化財の「総門」

国指定重要文化財の「総門」

写真:井伊 たびを

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「飯高寺(はんこうじ)」は、千葉県匝瑳市(そうさし)飯高にある「飯高檀林跡(いいだかだんりんあと)」にある。そもそも、檀林(だんりん)とは、仏教寺院における僧侶の養成機関、仏教宗派の学問所のことである。

ここ「飯高寺」は、日蓮宗の学問所として最古・最大・最高の建造物で、境内全体が千葉県指定の史跡とされ、四季折々の花木に彩られる。特に4月下旬から5月初旬にかけて、講堂裏では、約500株の「ぼたん」が咲き誇る。

ほぼ45度かと見紛う急峻で、つい見上げてしまう石段上の「総門」は、延宝8年(1680年)有力な信者である「中野善左衛門」の援助により、建立された。

国指定重要文化財の「総門」

写真:井伊 たびを

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現在のものは、天明2年(1782年)に改築されたもので、間口4.7m、脇門1.9m。腕木門形式で、国指定重要文化財である。

国指定重要文化財の「総門」

写真:井伊 たびを

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この「総門」をくぐり抜ければ、その樹齢を競い合うようにして、苔むす杉林の参道がつづく。境内敷地は、67,667平方メートルを有し、思わず見上げてしまう年輪を重ねた杉林が、その歴史の重みを感じさせてくれる。

四百年余の歴史に分け入る、心まで浄化される時空では、進める足も自然と緩やかに変わる。そして、凛とした空気を全身にまとえば、かつて学問に勤しんだ僧侶たちの熱のこもった息吹まで蘇ってきそうだ。

壇林の中心「講堂」も国指定重要文化財

壇林の中心「講堂」も国指定重要文化財

写真:井伊 たびを

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天正8年(1580年)教蔵院日生(きょうぞういんにっしょう)によって開かれた妙雲山法輪寺(みょううんざんほうりんじ)は、同19年(1591年)11月、徳川家康から寺領30石の寄進を受け、慶長元年(1596年)初代化主(壇林長)蓮成院日尊(れんじょういんにっそん)の代、「講堂」が現在地に建てられ壇林の基礎ができた。

ところで、飯高壇林が、なぜ「飯高寺」と呼ばれているのだろう?それは、家康が当壇林に寺領30石を寄進した際、その寄進状に「飯高寺」の文字が使われていたことに起因している。

また、当壇林は現在立正大学の前身となっているが、その大学の創立史では天正八年(1580年)に創建されたとなっている。よって、日本で一番古い大学ということになる。

壇林の中心「講堂」も国指定重要文化財

写真:井伊 たびを

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徳川家康の側室・お万の方(養珠院)は、熱心な日蓮宗の信者で、第三世化主・心性院日遠(しんしょういんにちおん)に深く帰依していた。家康の三十三回忌にあたる慶安元年(1648年)に飯高壇林講堂が、お万の方から寄進された。

その後、火災に遭い現在の「講堂」は、慶安4年(1651年)に再建されたものである。寄棟造、とち葺き。平面は方丈形式で、県内で一番大きな重要文化財の建物だ。

荘厳にそびえる「講堂」の広い屋根は、訪れ来る人々を唸らせるほど、印象に残るものである。そして、それは学びに励んだ学僧たちを、温かく育んだであろう、学びの館としての風格を現在に伝えている。

壇林の中心「講堂」も国指定重要文化財

写真:井伊 たびを

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同寺は、明治7年(1874年)に廃壇するまでのおよそ290年余り、日蓮宗の壇林(学問所)として多くの学僧を排出した。最盛期には600人超もの僧侶が学んだとされている。

「鐘楼」も国指定重要文化財

「鐘楼」も国指定重要文化財

写真:井伊 たびを

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木造入母屋造りで、間口3.2m、奥行3.4mの「鐘楼」は、寛文の頃(1661〜1672年)に再建されたものである。昭和55年(1980年)に国の重要文化財に指定されている。

吊り下げられている梵鐘は、寛永16年(1639年)秋に寄進されたものである。その鋳造は、武州江戸神田鍛冶町2丁目の鋳物師・山田和泉掾吉貞によるものと刻まれている。

「鼓楼」も国指定重要文化財

「鼓楼」も国指定重要文化財

写真:井伊 たびを

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見上げ、見惚れてしまう「鼓楼」は、間口2.8m、奥行2.9mの木造入母屋造り。慶安4年(1651年)建立。現存するものは、享保5年(1720年)に改築されたものである。

三々五々に行き交う学僧たちを、講堂に呼集するために打ち鳴らされた。その響きを無性に聞いてみたい!と偲ばせる佇まいだ。

題目堂と一切経堂

題目堂と一切経堂

写真:井伊 たびを

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「題目堂」の建立時期は定かでないが、18世紀頃だと考えられている。木造寄棟造りで、間口7.6m、奥行6.6mである。当時、壇林において「四教儀部」から「集解部」に上級するには、「新談義」という試験があった。

「題目堂」は、その試験に合格するように祈願した場所である。かつて、この前を行き交った多くの学僧たちの、注がれたであろう真剣なまなざしと合掌が、蘇りそうな建造物である。

題目堂と一切経堂

写真:井伊 たびを

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経文や蔵書の収蔵庫として使用されていた「一切経蔵」は、4.5m四方の木造寄棟造りである。外壁のモルタル塗装は、昭和24年(1949年)頃に施されている。

寛文12年(1672年)に建立。現在のものは、天明2年(1782年)に改築されたものだ。

飯高寺の南側駐車場内に「観光案内所」がある

春には「新緑祭」、秋には「飯高檀林コンサート」が開催される。特に、4月の下旬から5月の初旬にかけて、講堂裏で約500株の「ぼたん」が咲き誇る。

また、飯高寺の南側駐車場内の「観光案内所」には、匝瑳市観光協会登録の観光ガイドが配置されている。無料で飯高檀林跡周辺の案内をしていただける、ぜひ利用したいものだ。案内日は金曜日・土曜日・日曜日・月曜日の午前9時から午後4時まで。案内日以外の日も随時予約を受け付けていただける。お問い合わせは、匝瑳市観光協会(匝瑳市産業振興課内)まで。

因みに、こちらは、NHK総合・連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(平成28年春〜秋に放映)のロケ地でもある。青柳滝子役大地真央さん・星野武蔵役坂口健太郎さん・森田富江役川栄李奈さんが登場するシーンが、こちらで撮影された。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/11/06−2017/05/02 訪問

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