フィレンツェ郊外「ヴィッキオ」ルネッサンスの天才ジョットゆかりの地を訪れる

フィレンツェ郊外「ヴィッキオ」ルネッサンスの天才ジョットゆかりの地を訪れる

更新日:2016/11/18 14:00

Shibayama Shihoのプロフィール写真 Shibayama Shiho イタリアブロガー
イタリアには歴史を刻んだ建物、場所などが21世紀の現代でもそのまま残っていることが多々あります。今回はその一つ、ルネッサンスの先駆者となったジョット誕生の地、ジョットの伝説が残るドラマチックなフィレンツェ郊外のスポット「ヴィッキオ」をご紹介します。

ルネッサンスの先駆者ジョットとは

ルネッサンスの先駆者ジョットとは

写真:Shibayama Shiho

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フィレンツェと聞いて、皆さんは最初に何を思い浮かべますか?やはりまず目に浮かぶのは赤茶色のドームを持ったフィレンツェの大聖堂ではないでしょうか。フィレンツェの様々な場所から眺めることができる大聖堂。赤茶色のドームの他にも、色大理石で飾られた外壁も印象的です。

そして、その大聖堂の側にそびえ立つ、大聖堂と同じ色を持った鐘楼。この鐘楼は“ジョットの鐘楼”と呼ばれています。1334年にジョットらの手により建設が始まりました。この鐘楼を手掛けたジョットという人物はルネッサンスの先駆者となった偉大な建築家であり画家なのです。

ジョットは人物を描くとき感情を表現し、人物と背景の距離を考慮し自然な大きさで人物を描くなど、当時の絵画において画期的な方法を生み出し、「西洋絵画の父」とも呼ばれています。彼の作品は現在でも、フィレンツェではジョットの鐘楼をはじめ、ウフィッツィ美術館、サンタ・クローチェ教会などで目にすることができます。また、彼の残した作品はフィレンツェだけにはとどまらず、ジョットによるパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂の内部装飾絵画は大変有名です。

ジョットの生まれた町フィレンツェ郊外のヴィッキオ

ジョットの生まれた町フィレンツェ郊外のヴィッキオ

写真:Shibayama Shiho

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ルネッサンス初期の偉大な芸術家ジョットは、フィレンツェ近郊のヴィッキオという小さな村で生まれたという説があります。フィレンツェから車で約40分ほどのところにあるヴィッキオ。葡萄畑の丘が広がる中に、ぽつんとジョットの生家があります。中は博物館になっており、ジョットの生涯をビデオ鑑賞できる他、建物の中を見学できます。

また、裏庭に出てみると、そこから眺めることができるのはどこまでも葡萄畑の広がるトスカーナのなだらかな丘。その自然の美しさを堪能できる場所ともなっています。

今でも残る伝説の橋

今でも残る伝説の橋

写真:Shibayama Shiho

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ジョットの生家から少しいったところに、“チマブーエの橋”と呼ばれている橋があります。“チマブーエ”とはジョットの師匠の名前です。この古い石造りの橋にはこんな伝説があります。

当時のフィレンツェではすでに名のある芸術家であったチマブーエがこの橋を通りかかると、少年が石に絵を描いている姿が目に入りました。チマブーエはその少年が描いていた羊の絵を見て心打たれ、彼の才能を見出し、その少年をフィレンツェの自分の工房へ呼んだといいます。そう、その少年こそがジョットだと言われているのです。それは偶然のような、必然のような師弟の出会いでした。

現在でもチマブーエの橋は残っており(写真上)、橋の側にはチマブーエとジョットの出会いを表現した記念碑もたっています。今でも木々に囲まれたのどかな場所にあるチマブーエの橋は、渡とまるで中世時代へタイムスリップしたような気持ちになります。また、ルネッサンス期の一人の天才の歴史、フィレンツェでの活躍がここから始まったのだと思うと、とても感慨深いですね。

ルネッサンス期天才芸術家ジョットの足跡をたどる旅

いかがでしたでしょうか。歴史上の偉大な自分物に思いをはせて、その人ゆかりの地に実際に足を運んでみるというのもなかなか素敵な経験です。また、この町はジョットだけでなく、ルネッサンス初期にフィレンツェで活躍した芸術家フラ・アンジェリコを輩出した町としても有名です。

ヴィッキオ周辺では美しいトスカーナの自然を堪能できる他、トスカーナ料理のおいしいお店も沢山あります。
ルネッサンス史を深く知る為の旅行リストに、ヴィッキオ訪問も加えてみてはいかがでしょうか。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/27 訪問

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