日本標準時を刻む時計の町・明石の楽しみ方

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日本標準時を刻む時計の町・明石の楽しみ方

日本標準時を刻む時計の町・明石の楽しみ方

更新日:2013/11/07 15:33

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者

『子午線のまち』『魚のまち』『海峡のまち』と、いろんな呼び名を持つ明石は、兵庫県の瀬戸内海側のほぼ中間点に位置する町。『明石鯛』『明石だこ』『あなご』と、全国的にも有名な高級食材が集まる町です。ギネス登録されている世界一長い吊り橋『明石海峡大橋』も、明石市の自慢の風景。見どころ満載なのに、なぜか、ちょっと地味な印象の明石。そんな明石の魅力をご紹介します。

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東経135度『子午線のまち』で地球を感じる

東経135度『子午線のまち』で地球を感じる

写真:SHIZUKO

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『子午線(しごせん)』って? よく耳にするけれど、はっきりとはわからない言葉。子午線の『子』は十二支の初めのいわゆる『ねずみ』、『午』は『うま』のこと。昔は、時間を十二支で表していましたので、時計に置き換えると『子』は0時、『午』は6時の位置にあり、方角に置き換えると『子』が北を表し、対極にある『午』が南に位置します。つまり、北と南を結ぶ線が『子午線』なんです。

地球全体を考えると、北が北極、南が南極。この2点を結ぶのが子午線です。

かつて海洋国家であったイギリスが、大海原を航行する船の安全のために、地球上に基準線を定めました。南北の縦の線が『経度』、東西の横の線が『緯度』。この基準線である東経線=子午線が、通っているのが明石です。縦に長い日本は、場所によって少しずつ時差があります。そこで、この東経線を、日本標準時と定めました。

『明石市立天文科学館』はそんな東経135度の子午線上に建っていて、明石のシンボルである大時計は、日々、日本の標準時を正確に刻んでいます。14階の展望室からは『明石海峡大橋』の雄大な姿を存分に楽しめます。眺望を楽しんだら、3階にあるプラネタリウムで星空散歩といきましょう。

また、天文台から海側に10分ほど歩くと、山陽電鉄人丸前駅があります。なんと、この駅のホームは、日本で唯一、東経線上にあるホームなんです。

ホームに記された子午線から東を見れば明石市天文台。海側を見れば、はるか遠く、南極まで続く見えない線が続いています。地球がとても広くて、どこまでも繋がっていることを感じずにはいられません。

『玉子焼き』と呼ばれる、たこ焼きのルーツの『明石焼き』

『玉子焼き』と呼ばれる、たこ焼きのルーツの『明石焼き』

写真:SHIZUKO

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関西に住んでいる人だと、大阪名物『たこ焼き』はソースと青のり、かつを節で食べるもの。『明石焼き』は、三つ葉を添えて、だしにつけて食べるものという大雑把な認識はありますが、実は、使っている粉や材料はかなり違います。

卵たっぷりで、かなり柔らかくフワフワの明石焼きの具は、たこのみ。箸で掴むと崩れてしまいそうな生地に練り込まれているのは、沈粉(じんこ)と呼ばれる小麦粉の一種。グルテンと呼ばれる粘り気を出すたんぱく質を除いた小麦粉です。なので、たこ焼きに比べてさらっとした食感となっているようです。

明石焼きは、地元では今でも『玉子焼き』と呼ばれています。しかし、ご飯やお弁当のおかずの『卵焼き』と区別するためと、明石の名物にするために『明石焼き』と呼ぶようになりました。

また、たこ焼きのように一つ一つを丸めて作るのではなく、『鍋』と呼ばれる銅製の特製容器で焼かれて、まな板が下駄を履いたような板の上にのせて提供されます。

そんなうんちくは置いといて、とにかくあちこちにあるわあるわ明石焼きのお店。明石観光協会の明石焼き部会に加盟している店だけでも30軒近く。

その中でも、お勧めは、港近くの錦江橋(きんこうばし)そばにある『本家きむらや』。大正13年創業の懐かしさを感じさせるお店の中では、朱塗りの皿(?)に20個の玉子焼きが提供されます。一鍋(明石焼きは、銅製の焼き板=鍋が一人前)を二人で食べてもオッケーなのがうれしいお店です。

『魚の棚(うおんたな)』で、『魚のまち』明石の食を楽しむ

『魚の棚(うおんたな)』で、『魚のまち』明石の食を楽しむ

写真:SHIZUKO

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明石駅を明石城と反対側(海側)に出て、左(東)に進むと賑やかな通り『明石銀座』に出ます。しばらく進むと、お目当ての『魚の棚』商店街があります。地元では『前もの』といわれる日本屈指の良港・明石港で取れた新鮮な『たこ』や近海ものの魚たちが、所狭しと並べられた活気溢れる商店街。たこの最盛期には、トロ箱から脱走したたこが、しっかり立って歩いているなんて光景にもお目にかかれます。昼過ぎには『ひる網』で取られた、とれとれピチピチの魚目当てに多くの人が行き交います。

『たこ』は、刺身などでもいただけますが、魚の棚の名物は『たこの柔らか煮』。秘伝のたれで炊き上げられたたこは、甘すぎず、とろけるような柔らかさ。『ヤりいか』『イイダコ』とセットで、お土産にどうぞ。

そして明石といえば『焼きアナゴ』。こちらは高級品で、とっても上品でふくよか。『明石鯛』を使った『鯛めし』や、干しだこを使った滋味豊かな『たこ飯』。『明石焼き(玉子焼き)』のお店も多くあります。また、練り物も豊富ですから、行く前には、しっかりとお腹を空かせて行ってくださいね。

緑豊かな『明石城』でのんびり過ごす

緑豊かな『明石城』でのんびり過ごす

写真:SHIZUKO

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駅を北側に出れば、目の前に『明石城』を中心に『明石公園』が広がっています。野球場や陸上競技場などのスポーツ施設が充実していて、広々とゆったりとした公園は、市民の憩いの場となっています。

駅を出て、すぐに目に飛び込んでくるのが、東西に延びる石垣と白壁。その両端に『櫓(ろ)』が見えます。これが明石城です。明石城は天守閣を持たない『平城』なので、高い建物は、この二つの櫓のみだったようです。

国指定・重要文化財の西側の櫓が『坤(ひつじさる)櫓』、東側の櫓が『巽(たつみ)櫓』。こちらの名前にも、子午線同様、十二支が使われているのは興味深いですね。

櫓に向かって歩いていくと、うっそうとした大きな木々が印象的な道が続きます。石垣からは、豊かに、のびのびと木々や草花が伸びています。固く角の立った硬い石と、自然の柔らかな緑がとても素敵なコントラストを楽しませてくれます。

二つの『櫓』は、期間限定で週末に無料公開されていますので、興味のある方は、ホームページで公開日をお確かめの上、お出掛けください。

『海峡のまち』明石のおすすめ散策コース

『海峡のまち』明石のおすすめ散策コース

写真:SHIZUKO

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この他にも、明石は、かの剣豪『宮本武蔵』が活躍した町であり、歌人・柿本人麻呂のゆかり町。訪ねてみたい場所がいっぱいあります。

では、ご紹介したスポットを効率よく廻るおすすめコースです。

まず駅を出て、海の方へ向かいましょう。『錦江橋』まで行って、漁船がたくさん停泊している様子や海風に『海峡のまち』の雰囲気を楽しんだら、『きむらや』の玉子焼きでお腹をちょっと落ち着かせましょう。そこから『魚の棚』に入って、お土産や美味しいものをしっかり堪能。お腹がいっぱいになったら『明石城・明石公園』を散策。そして『明石市立天文科学館』へ。天文台へ行く途中にも、ちょっと寄り道できるスポットがたくさんあります。

例えば、天文科学館のある『人丸町』は、柿本人麻呂の「ひとまろ」が「ひとまる」と変化して地名となった場所。地名になるくらいですから、その関わりが深さが分かります。明石公園の東側から『時の道』が整備されていて、天文台を中心に、二人に関わりの深い神社・お寺が並んでいます。約2キロの散策道なのですが、ひとつひとつのスポットをゆっくり楽しむには、かなりゆとりを持った時間設定をした方がいいかもしれません。

また、明石海峡大橋は町のいたるところから見えますが、港から見る姿、天文台から見る姿、駅のホームから見る姿、それぞれに違う趣があります。世界一の吊り橋の美しい姿を、いろんな角度から楽しんでいただければと思います。

おわりに

明石は、豊かな観光資源があるのに、あまり目立たない観光地。関西に住む私も、わざわざ出かけるということが少ない場所です。
でも、魚の棚の新鮮な海産物はかなり魅力的。年末は、近隣の人々が買い物に殺到する商店街です。また、たこ焼きよりも上品な玉子焼きも絶品。玉子焼きのお店では、たこ飯などのたこ料理を提供している店が多いので、ぜひ、何軒か食べ歩いてみてください。瀬戸内海沿岸の恵みを楽しめる庶民的な明石、もっと注目されてもいいと思うんですが、いかがでしょうか。神戸方面にお出かけの際、ちょっと足を延ばしてみてくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/10/29 訪問

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