写真:島塚 渓
地図を見る「神泉苑」は平安京最古の庭園といわれています。その歴史は古く、794年の平安京遷都と同時期に、大内裏の南に「神泉苑」が造営されました。もともとこのあたりは湿地帯だったので、その環境をうまく利用しながら天皇専用の庭へと作り変えていったと考えられています。
そして少し変わった、この「神泉苑」というネーミングは、枯れることなく泉が湧き出ることから付けられたとのこと。豊富な水量を誇る「神泉苑」には、歴代の天皇が船を浮かべ遊宴に興じていたと記録に残されています。まさに平安貴族の雅な遊び場が「神泉苑」だったのです。
写真:島塚 渓
地図を見る造営当時の「神泉苑」は約3万坪の広さがあり、現在の二条城の土地も境内に含まれていました。南北に500メートル、東西に240メートルという周囲の長さを聞くと、それがいかに広大な敷地だったのかが分かります。
現在の「神泉苑」は江戸時代に作り替えられたもので、かつての広さはありませんが、十分に美しい庭園として残されています。特に夜の「神泉苑」は秀逸で、ライトアップした風景は息を飲むほど。朱塗りの法成橋(ほうじょうばし)が池に映る姿は必見ですよ!
写真:島塚 渓
地図を見る「神泉苑」がパワースポットして信仰されているのは、平安時代から龍神が棲むという伝説があるから。この龍神の名前を「善女龍王(ぜんにょりゅうおう)」と言い、雨を降らす神さまとして知られています。
もともとこの「善女龍王」は、弘法大師空海が雨乞いの儀式の際にインドの無熱地(むねっち)という池から呼び寄せたもの。そのパワーは強大で、三日間に渡り国中に大雨を降らせたと言われています。それ以来、善女龍王は神泉苑の池に棲みつき「善女龍王社(ぜんにょりゅうおうしゃ)」というお社のなかに祀られています。
写真:島塚 渓
地図を見る神泉苑の中でもっとも人気があるスポットがこの「法成橋(ほうじょうばし)」。さきほど紹介した「善女龍王社」と本堂のあいだに架かっている朱塗りの橋です。
この橋のうえを1つだけ願いごとを念じながら善女竜王へお参りすると、その願いは必ず成就するといわれています。ポイントは決して欲張りしないこと。自分の1番叶えたい願いだけを選んで橋を渡ってください!
写真:島塚 渓
地図を見る「神泉苑」には日本でここだけの変わった社(やしろ)があります。それが「恵方社(えほうしゃ)」。これは節分のときに食べる恵方巻の“恵方”と同じ意味で、その年の縁起の良い方角を指しています。(恵方巻を食べるときは、その年の恵方を向いて丸かじりしますよね)もちろん吉の方向は毎年変わるので、お社自体が恵方をむくようにと、前年の大晦日に調整されています。
この恵方には歳徳神(としとくじん)という神さまがいて、吉の方角にお参りすると願いが叶うと言われています。「神泉苑」でしか体験できないお参りの仕方なので、ぜひ1度試してみてはいかがでしょう!
「神泉苑」のすぐそばにはメジャー観光スポットである二条城があります。二条城に訪れる人は多いですが、周辺の観光地に足を運ぶ人はあまりいません。せっかくここまで来たなら、二条城だけを見て帰るのはもったいない。歩いて5分ほどの「神泉苑」にぜひ寄ってみてください!
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(2024/4/25更新)
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