写真:和山 光一
地図を見る世界遺産である下鴨神社と北大路通りとの間、松ヶ崎の閑静な住宅街にある隠れ家的なお店が「茶寮 宝泉」です。木造りの門に暖簾がかかり、その先には石畳が敷かれた小径があり、いきなり京都感を存分に味わえる予感が高まる良い雰囲気です。
玄関をあけて店内に入ると店員さんが応対していただけます。素敵な季節の和菓子をギャラリーのように並べた空間の真ん中に、緋毛氈の敷いた腰かけがあり、名前が呼ばれるまでここで座って待機することになります。メニューが配られ、先に注文しておいてから準備ができ次第名前が呼ばれます。それから初めて靴を脱いで奥の部屋へと案内されるシステムです。会計は帰り際で大丈夫ですよ。
写真:和山 光一
地図を見る店内のどこの席からも日本庭園が楽しめるように配慮された、ローテーブルが置いてあるいくつかの部屋があり、店員さんが案内してくれる席に着席します。
お部屋には掛け軸や生け花が床の間に飾られ、注文した品が出てくるまでの間、窓越しに見える美しく整った日本庭園を眺めていると穏やかな気持ちになっていきます。
築100年以上の歴史ある純和風の造りの建物は手入れが行き届いていて、古き良き京都の凛とした空気が漂い、とても居心地の良い時間が過ごせますよ。
写真:和山 光一
地図を見るここではなんといっても「わらび餅」です。100%のわらび粉に少量の砂糖で作られているわらび餅は、作り置きを一切せず、注文を受けてから練り始めるため15分から20分程度かかるとのことです。注文を待っている間は、サービスで出されるほうじ茶と丹波の黒しぼり豆をいただきます。ほうじ茶は甘味が感じられ、黒豆は外側はサクっとしていて中から上品な甘さが溢れてくる最高のお茶請けです。
「茶寮 宝泉」で一番人気の「わらび餅」は透明なガラスの器に笹が敷かれ、その上にわらびもちが5個、そして黒みつが添えられています。一粒ずつが大きく、表面は透き通っていますが全体的に黒みを帯びています。できたてのわらび餅というのは黒みがかっているとのことで、出来たてを時間をかけずに食べていただきたいとのお店の方のお話でした。
ひと口めはそのままに、あとはお好みで沖縄産黒蜜をかけていただきますが、本当のわらび餅とはこれか!と唸るほどの美味な極上の一品です。箸で持ちあげるとぷるぷるとした感じですが、食感はもちもちとして弾力が強く、サクっとした歯ごたえもあり、甘さも絶妙で黒蜜をかけないほうがより「茶寮 宝泉」の「わらび餅」を実感できます。
はんなりとした京都弁での接客・美しく見応えのある庭の作り・凛とした空気が漂う落ち着いた空間・色鮮やかな季節感漂うお菓子・香り豊かな抹茶などあらゆる要素が非常に高いクオリティでまとまっています。
「わらび餅」が1100円とお値段は少し高い感じもありますが、暖簾をくぐってからお菓子をいただき終わるまでの庭などを含めたトータルな贅沢さ、そして居心地の良さには割高感はありません。京都の風情が感じられるお店「茶寮 宝泉」の「わらび餅」を是非味わってみてください。(※価格は訪問時のものです)
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/20更新)
- 広告 -