ベトナム世界遺産「チャンアン」奇岩郡をボートクルーズ

ベトナム世界遺産「チャンアン」奇岩郡をボートクルーズ

更新日:2016/11/10 18:17

ベトナムの首都ハノイから南へ100キロ。ニンビン省にある世界遺産に登録されているチャンアンの景観は、千年の歴史と緑豊かな自然、大地に林立する奇岩が織りなす悠久の地。石灰岩の山々は、2億年前の海底が隆起したもの。山に囲まれた池がいくつもあり、地下水脈とつながっています。豊かな水を讃えるチャンアンでは、水郷を手漕ぎボートでめぐるツアーが人気。桃源郷のような景色に心癒されるボートクルーズを紹介します。

小舟に揺られて水鏡の奥へ

小舟に揺られて水鏡の奥へ
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朝、ハノイを出発して車で約2時間。チャンアンは水牛が土を耕す田園地帯、周囲に林立する緑の山々を望むのどかな風景がどこか懐かしい水辺の町。リバークルーズ乗り場でチケットを購入したら入場ゲートを通り、スタッフの指示に従って手漕ぎ舟に乗り込みます。大地に林立する奇岩の隙間を張り巡らす水路を進むプチ冒険の始まりです。舟を漕ぐのは女性の仕事。アジアの女性は本当に働き者です。

ウェディングアルバム撮影の人気スポット

ウェディングアルバム撮影の人気スポット
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舟でどんどん奇岩の奥へと進んで行きます。聞こえてくるのはオールが水をかく音。水辺には白サギが羽を休め、白ヤギが岩から岩へと飛び跳ねています。水草がみえるほど清らかな水は、緑の木々と山を映し出し、小さなカモが水に潜って小魚を捕まえています。山も水も一面が緑色に包まれた美しい景色に目と心が休まるひとときです。

ここではウエディングドレス姿のカップルに遭遇することも多々有ります。チャンアンは、国の特別名勝に指定されていて、ウェディングアルバムの定番スポットでもあるのです。ベトナム人にとってもこの景観は、アルバムに収めたいほど特別なものなのでしょう。

頭を下げて9つの洞窟くぐり

頭を下げて9つの洞窟くぐり
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この辺りは広大なカルスト地形。水に溶けやすい石灰岩は雨風の浸食を受け、長い年月をかけて渓谷や奇岩が形成され、地下水が無数の洞窟を創りました。そんな特異な景観を小舟で探検隊のように進みます。洞窟に侵入すると、天井からは鐘乳石がニョキニョキぶら下がっていて気をつけないと頭をぶつけて怪我をします。

狭い洞窟内を、器用に船を操って奥へと進みます。

緑に包まれた神秘的な景観

緑に包まれた神秘的な景観
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9つある洞窟の中でも250mもの長さがある洞窟内の岸には古い甕がずらりと並んでいます。この洞窟内ではベトナム最初の王朝のディン王の命で、この水を使ってお酒を造っていた伝説が残されています。今でも湧き水を使って同じ場所でお酒を造り続けています。この水でお酒を造ると非常に美味しいお酒ができるのだそうです。

洞窟の出口から見る外の景色は、緑がより鮮やかでグリーンの水面が美しさをさらに引き立てています。

水辺の寺院を参拝

水辺の寺院を参拝
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静寂の水辺に厳かで美しい寺院が立っています。まるで物語の一場面のような佇まいです。舟はいくつかある中の一番大きな寺院に立ち寄ります。寺院の入り口は大きなツルとカメに守られ、本殿では地元の人が熱心に祈りを捧げる姿がみられます。島の反対側にある小さなお寺にも果物や花、お菓子などのお供えものが捧げられています。水と共に生きる人々の営みが垣間見られます。

所要時間3時間のクルーズになり、晴れた日は直射日光浴びっぱなしになります。帽子などの日除け対策を絶対に忘れずに。

ベトナム始まりの地も併せて訪ねよう

ここは千年前にベトナム最初の都がおかれたところ。世界遺産「チャンアンの景観複合体」には古都ホアルーも含まれています。チャンアンから3kmほどのところにあるホアルーは、968年に長年に及ぶ中国の支配から脱し独立を勝ち取り、王となったディン・ボ・リンの出身地。ここにディン朝を築きました。チャンアンの洞窟には王が好きだったお酒が今も造られていましたね。初代皇帝が眠るホアルーの古都と併せて、悠久の歴史に思いを馳せてみてはでしょうか。

チャンアンへは、個人でもバスや列車で行くことはできますが、駅からチャンアンまでの移動などを考えると、ハノイから日帰りツアーに参加するのが得策でしょう。また、周辺はホアルーや東南アジア最大の寺院「バイディン寺」をはじめ見所も多いので、1,2泊するプランもおすすめです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/10/02−2016/10/03 訪問

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