写真:Hiroko Oji
地図を見るハンガリーの首都ブダペストの観光のハイライトともいえる王宮の丘は、ドナウ川の西側ブダ地区に広がる丘陵地帯。その後方に聳えるのが、標高527メートルの、ブダペストで一番高い山「ヤーノシュ山(Janos-hegy)」です。春から夏にかけては、色とりどりの花が咲き乱れ、秋の紅葉や冬の雪景色と、山の自然を手軽に楽しむことができる観光スポットです。頂上には展望台もあり、市内の公園とは一味違い、遠くにブダペスト市内の眺めが楽しめます。
このヤーノシュ山へは、市内を走るトラムや登山電車から「子ども鉄道」に乗り換えて行くことができます。行き方は二つ。先ずは、モスクワ広場から出るセーチェニ山方向への61番トラムに乗って終点まで行き、ヒューヴェシュヴェルジュ(Huvosvolgy)駅から「子ども鉄道」に乗車する方法。もう一つは、同じくモスクワ広場から61番トラムに乗って二つ目の停留所であるヴァーロシュマヨル駅で下車し、すぐ隣にある写真の60番の登山電車に乗り換え、終点のセーチェニ・ヘジュ(Szechenyi-hegy)駅 に向かい、そこで「子ども鉄道」に乗車する方法です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る「子ども鉄道」とは、主に社会主義諸国に見られる、少年少女たちが鉄道を専門的に学習するための補助教育機関で、本物の鉄道と同じ設備を利用し、運行規則も一般に使用される鉄道のものに可能な限り近づけられているものです。
このブダペストの子ども鉄道は、ブダペスト市の第2区と第11区にまたがる狭軌鉄道で、60番の登山電車と接続するセーチェニ・ヘジュ駅と、61番のトラム駅の終点と接続するヒューヴェシュヴェルジュ駅とを結んでいます。車両内は木造りで温かみがあり、季節によってはストーブも焚かれるほんわかとした空気が流れています。山間風景を眺めながらの乗車、平均速度は時速20キロメートルほどで、ゴトゴトと揺れる感じにもホッコリした気分になれます。時間帯によってはディーゼル機関車であったり蒸気機関車であったりと、運行に違いがありますので、ご注意くださいね。
写真:Hiroko Oji
地図を見る子ども鉄道の駅業務や機関車の点検など、運転以外の主な職務は、大人が監督するもとで、10歳から14歳の子どもたちによって運営されています。
駅舎での乗車案内や出発前の車両点検から始まり、走行中に乗客の間を回ってきてチケット販売するのも手慣れた手つきでテキパキとこなしていきます。途中駅の駅長さんも子どもがキリッとした動作で業務を行い、かっこいい!の一言。子どもとは思えないしっかりした仕事ぶりに、思わず見惚れてしまいます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るヤーノシュ山の頂上(Janos-hegy)駅は、セーチェニ・ヘジュ駅とヒューヴェシュヴェルジュ駅との中間よりセーチェニ・ヘジュ駅寄り。駅と言ってもホームがあるだけで、すぐ目の前からは、ハイキングコースの山道が始まります。最初は、古い枕木を利用した階段を上っていき、先に続く緩い山道を進んでいくと、やがててっぺんに建つ展望台の姿が目に入るようになり、ちょっとしたハイキング気分が味わえます。途中、広場のようなところを通り過ぎ、30分ほどで頂上にあるエルジェーベト展望台(Erzebet Kilato)に辿り着きます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る展望台の中に入って石の螺旋階段を上って行くと、最上階からはブダペスト市内が一望のもと!足元のヤーノシュ山麓に広がるのは、ブダペスト市内とは一味違う赤い屋根の家並み。遠くには見所満載のブダペスト市街が控え、平原の眺めもプラスされて、素晴らしい眺望です。
ヤーノシュ山の頂上駅は、「子ども鉄道」のセーチェニ・ヘジュ駅とヒューヴェシュヴェルジュ駅との中間にあるので、行きと帰りで違った駅を利用すると、全線の風景を楽しめることになります。
ブダペスト市内の公共交通機関に利用できる1日券、3日券、7日券などのチケット(残念ながら「子ども鉄道」には使えませんが)や、ブダペストカードを持っていると便利です。ブダペストに数日間滞在するなら断然お得!MEMOにリンクしておきますので、参考になさってくださいね。
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(2024/4/25更新)
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