彦根城は大河ドラマ「おんな城主 直虎」の一族である井伊家の城であり、20年という長い年月をかけて建てられました。この地は江戸時代以前から交通の要衝として、重要な位置を占めてきました。関ケ原の戦いの後、井伊直虎の養子である直政が亡くなり、その子供である直継と直孝が彦根城を築城したのです。「桜田門外の変」で暗殺された大老・井伊直弼なども輩出した譜代大名・井伊家の居城として250年以上、ここ彦根の地にあり続けました。
明治時代に入り廃城令が出され、日本各地の城が次々に取り壊されていく中、明治天皇の勅命で、辛うじて、彦根城は取り壊しを免れ、現在まで残ったのです。天守と附櫓(つけやぐら)、多門櫓(たもんやぐら)が国宝に指定され、安土桃山時代から残る門などが重要文化財に指定されています。
彦根城の中は時代を感じさせる造りがそこかしこに見られます。階段はかなりの急角度で、下をのぞき込むとうっかり転げ落ちてしまいそうなほどです。この急階段を恐る恐る上った先の天守からは、360度、彦根の街の大パノラマが広がります。
ここ、彦根城ではあの超有名ゆるキャラ、ひこにゃんに会うことができます。ひこにゃんは井伊家当主である井伊直孝に関わりがあるという猫と、「井伊の赤備え」として有名な兜がモチーフになっています。ご存じの通り、ひこにゃんは全国的なゆるキャラブームを巻き起こした立役者であり、ゆるキャラ界に燦然と輝く人気者です。ひこにゃんが全国各地を飛び回ると、周りにはいつも写真を撮る人でいっぱいになります。彦根城では、ひこにゃんは一日三回、観光客の前に姿を現すので、時間を合わせれば、ひこにゃんに必ず会うことができます。
本拠地である彦根ではひこにゃんグッズもあちこちで販売しています。ついつい買いすぎてしまうかもしれません。お土産として買って帰れば、喜ばれること請け合いです!
彦根城は、京都にある時代劇の撮影所から比較的近いせいか、姫路城とともに、映画やドラマのロケ地としてよく使われ、時代劇の撮影には必要不可欠です。最近では小栗旬主演の『信長協奏曲』や『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』などの映画のロケ地として使われました。佐々木蔵之介主演の『超高速!参勤交代リターンズ』でも、湯長谷藩の城として使われ、戦いのシーンなども彦根城で撮影されています。
TVドラマでも頻繁に使われています。時代劇でお城や広大な日本庭園が出てきたと思ったら、エンドロールで彦根城の名前が出てくるということも珍しくありません。姫路城は江戸城として使われることが多いですが、彦根城はそれ以外のお城の撮影によく使われています
彦根城の北東方向には「玄宮園」という名勝に指定された広大な日本庭園があります。江戸時代に作られた大名庭園で、近江八景を模して作られました。秋になると紅葉とライトアップも楽しめます。この庭園もロケ地としてよく使われています。広さがある庭園なので大きなお城の庭園として使われることが多いようです。
『暴れん坊将軍』のラスト近くで徳川吉宗がじいと話をしたり、鯉にえさをやるシーンなどで使用されました。その他にも2014年、佐藤健主演の『るろうに剣心』で大久保利通を暗殺するシーンで使われたり、沢尻エリカ主演のTVドラマ『大奥』で玄宮園が使われるなど多くのドラマ、映画で見ることができます。
彦根城は多くの映画、ドラマで使われてきました。実際に訪れたことがなくても、「どこかで見たことのあるお城」として一回は見たことがあるかもしれません。彦根城は東海道新幹線・米原駅で在来線に乗り換え、彦根駅まで10分程度で来ることができるので、比較的訪れやすい場所にあります。いつか見た時代劇の光景を再確認しに彦根城に足を運んでみませんか?ひこにゃんも待ってますよ!
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