奈良の三輪の大神神社(おおみわじんじゃ)は、ご神体が三輪山。本殿がなく、拝殿が三輪山に向かっています。古代そのままの自然崇拝の形を伝える、日本最古の神社と伝えられています。『古事記』『日本書紀』にも記述がある由緒ある神社であり、強力なパワースポット、日本の聖地の一つとして有名です。
三輪山に座している神様は大国主神(おおくにぬしのかみ)。国造りの神様であり、人の生活全般の幸せをお願いすることができる、万能の神様として古代から信仰されています
大神神社の「くすり道」を行くと、5分ほどで狭井神社(さいじんじゃ)。この神社は平安時代の『延喜式』に記述があり、病気を鎮める神様として信仰されています。拝殿の脇にはご神水の湧き出る薬井戸。コップの用意がありますから、参拝者は天然の美味しいご神水をいだたく事ができます。
この神社には三輪山登拝の受付があり、大神神社のご神体である三輪山に登ることができます。あくまでも信仰の山ですから、カメラ撮影禁止と水分補給以外の飲食の禁止事項があります。時間と体力に余裕のある時に登拝しましょう。
久延彦神社(くえひこじんじゃ)のご神体の久延毘古命(くえびこのみこと)は、『古事記』に世の中の事をことごとく知っている智恵の神様と記されています。知恵の大神、学業の守護神。合格祈願のみならず、仕事の上でも得難い示唆や暗示を授けてくださる神様として信仰されています。奉納された可愛らしいふくろうの人形があり、なでて賢い知恵を授けていただきましょう!絵馬もふくろうの形。
境内には、三輪山参拝の「神山遥拝所」がありますから、手を合わせて三輪山のパワーもいただき、ご利益が倍増ですね。
狭井神社から久延彦神社に下って行く間に大美和の杜展望台がありますから、立ち寄ってくださいね。『万葉集』の和歌で中大兄皇子、持統天皇や柿本人麻呂たちが詠った奈良三山、二上山、奈良盆地が一望できます。
狭井神社手前の山の辺の道に戻り、30分ほどで桧原神社(ひばらじんじゃ)。この神社のご神体は三輪山ですから、社殿はなく大神神社と同じ三ツ鳥居が建っています。大神神社の鳥居の参拝はできますが、写真は不可。こちらの鳥居で独特の形を確認することができます。檜原神社は、伊勢神宮に天照大神を祀る前の神社であったという元伊勢の一つといわれ、清々しい佇の境内です。
春分・秋分の頃の真正面の二上山に沈む夕日が綺麗で有名。
桧原神社から山の辺の道を離れて、南へ下っていくと25分ほどで、目の前に丸い丘が二つ、古墳が見えてきます。手前にホケノ山古墳、奥が箸墓古墳。箸墓古墳は現在宮内庁により第7代孝霊天皇の皇女の墓として管理されていますが、卑弥呼の墓とする研究者もいます。
古代史最大の謎と言われる卑弥呼。邪馬台国の存在が九州か畿内なのかも議論の的ですが、注目のこの古墳で、謎ときのロマンを味わってみましょう!また、古墳の周濠は「ため池100選」に選ばれています。(写真は前方後円墳のくびれの部分)
山の辺の道は、林や畑の中の道を歩きます。途中には、小さな社、滝、万葉集の歌碑があるかと思えば、無人の農作物販売があります。1500年以上も昔から古代人も歩いていた道。ハイキングコースは東海自然歩道の一部でもあり、桜井駅〜天理駅の約16qを丸一日かけて歩くことが一般的です。
今回のコースは山の辺の道の南の部分を紹介しました。このコースは、神社や遺跡を巡りながらで3時間ほどでまわることができます。歴史に触れながら、自然も満喫、古代人気分も味わう事ができて、おすすめ!
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